《対象0~4歳》形と音のリズムあふれる感性の絵本『まる さんかく ぞう』

『まるさんかくぞう』1~2歳におすすめの絵本
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  • 及川健治、竹内繭子/文溪堂

【絵本の内容】

「まる さんかく しかく」赤い三角と、ピンクの丸と、青い四角が、タテに並んでいます。すべて色が違います。大きさも違います。「まる しかく さんかく」「さんかく ぞう まる」「ぞう ぞう しかく」…。色鮮やかな絵が3つずつ、大きさや形や順番を変えて現れます。

【0~1歳】読み聞かせのヒント

楽しいリズム感が感性を

この絵本は、形にも色にも文にも、ユニークなリズム感があふれています。リズム感を体現した一冊です。

  • 大人には難しい絵本?!

この絵本は

ママ
いろいろなところでおすすめされていたので買ったのですが、読んでみてもよく分かりませんでした
といった感想をもつママ&パパは少なくありません。

  • この絵本はただ「感じる」だけで十分です

この絵本は絵が3つ並んでいるだけです。大人になると、つい、描かれているものの意味を考えたくなりますが、この絵本では1ページ1ページの意味を理解する必要も考える必要もありません。

3つの絵が規則正しく並んでいて、だけど1ページ前とは何かが変わっている。そのことをそのままに感じて、ただ「可笑しいな」とか「面白いな」とか「心地いいな」とか「感じる」だけで十分です。

  • 子どもには伝わるおもしろさ

ものごとをありのままに感じることを《感性》と言います。学習にも人間関係にも、これからの世の中ではストレスのためにも、お子さんには重要な力になります。

大人には何がいいのか理解しがたい絵本ですが、この絵本を読んであげたら、子どもはたいてい「もういっかい、よんで!」と言います。この絵本を「おもしろい」とすぐに『感じ』とるのでしょう。

  • ありのままに感じるのはお子さんの方が上手!

ものごとを見たり聞いたりして、それをありのままに「感じる」能力はお子さんの方が格段に上です。

しかし、子どもは感じ取ったものを言葉で表現する力がありませんから、大人は「子どもに説明してもらって「感じる」ことを楽しむ」ということはできません。子どもが十分に説明できないのは当たり前なのですが、ときどき「子どもが感じている世界を聞かせてもらえたらいいのにな」と残念に感じてしまうことがあります。

  • お子さんと一緒に感性を磨こう

お子さんと一緒に「感じる絵本」を楽しみながら感性を磨き直してみませんか。「感じる」ための絵本であれば、ぜひおすすめしたいのが『まる さんかく ぞう』です。

  • ただ「感じる」ことが難しいママ&パパへ

大人は、大人になる過程で、ものごとを論理的に考えたり、ものごとのウラの意味を推察しようとしたりする習慣が身についているので、絵本「ただ感じよう」としてみても「『感じる』ってどうしたらいいのかしら」と疑問に思うかもしれません。

もしそう思ったとしたら、子どもの時には確かにあった感性が少し鈍っているのかもしれません。この絵本の読み聞かせで、お子さんと一緒に感性を伸ばしてみるのも楽しいかもしれません。

どのように感じれば「絵本を感じる」ことになるのかのヒントに、以下の記事があります。題材はこの『まる さんかく ぞう』という絵本です。最初の見開きの「まる」と「さんかく」と「しかく」に、あなたは何を感じますか?

読み聞かせを楽しむために絵本『まるさんかくぞう』で感性を鍛えるヒント

絵本を解説すると?意味不明な絵本の読み聞かせで感性を磨くヒント

2017年4月4日

ご興味があれば、ぜひどうぞ。

【1~3歳】語りかけのヒント

指差しでものの名前を

 丸や三角などが1ページにたてに並んで描かれただけの絵本なので、1歳児の『指差し』の練習にとてもよい絵本です。絵を1つずつ指差しながら、ものの名前を教えてあげてください。

『指差し』とは

『指差し』とは、ママが赤ちゃんに人差し指を出したときに、赤ちゃんがママの指ではなく「指が指し示すもの」を見ることができるという子どもの発達段階の1つです。

色や大きさや位置を

 ものの名前を覚えたら、「さんかくはどぉーれだ?」などと聞いてもいいですし、描かれている順番を変えて「さんかく、まる、しかく」と言い、子どもにその順番のとおりに「下、上、真ん中」と指差してもらうゲームをしても楽しいかもしれません。

 また「ふね ふね ふね」のページなど、同じものが違う色や大きさで描かれているページでは、ものの大きさや色を学ぶことができます。

フラッシュカードのように

 お子さんがこの絵本を大好きになったら、この絵本でフラッシュカード(※)のように遊ぶこともできます。

フラッシュカードとは

フラッシュカードとは、絵が描かれたカードを瞬間的に大量に子どもに見せながら名前を教え、短時間でたくさんのものの名前を記憶させる右脳教育とされ、知能教育の1つと言われています。

やり方は簡単です。絵本を一瞬だけ開いてすぐに閉じ、お子さんに「さて、なんだったでしょうか?」と聞きます。一瞬だけ見えた絵の内容を、お子さんに自分の言葉で説明してもらいます。

フラッシュカードゲームは、短時間で大量の情報を記憶できるので、大学受験でも英単語記憶術などとして利用されているテクニックです。

お子さんとフラッシュカードゲームとすると、記憶力と観察力、洞察力、集中力などが身につき、さらに絵の内容を言葉で説明させますから語彙力や表現力なども一緒に鍛えることができます。

この記事がお子さんへの読み聞かせに役立てば嬉しく思います。

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『まるさんかくぞう』1~2歳におすすめの絵本

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