- よねづゆうすけ/講談社
【このページの目次】
【絵本の内容】
「かく かく しかく なぁーんだ?」答えは、しかくい物の名前です。「かく かく しかく なぁーんだ?」と『く』の音で韻を踏むリズムにのって、「どあ」や「えんぴつ」など生活の中の基本的な単語を覚えます。
【0~1歳】読み聞かせのヒント
安心安全な赤ちゃん絵本
この本は紙が固い素材でできているボードブックです。表面は撥水加工が施されています。ぶんぶん振り回したり、ぺろぺろ舐め回してしまう0歳児にはぴったりの本です。
大きさは女性の手のひらより少し大きいくらいのコンパクトサイズですが、固い素材の紙ですから多少厚みがあります。家で読む時には小さく感じても、外出の時にはかさばるかもしれません。
穴があいた楽しい仕掛け
紙が固い素材でできていることを利用して、それぞれのページがしかくにくり抜かれています。大きいしかくや小さいしかく、細長いしかくなど、いろいろな種類のしかくい穴が開いています。
赤ちゃんが見やすい絵
絵の境界線は非常に太く、シンプルな絵がさらに見やすくなっています。背景の色は白のみで色のコントラストもはっきりしているので、まだ視力の弱い0歳児の赤ちゃんにぴったりの本です。
色を覚える
「かく かく しかく なぁーんだ?」という質問のある見開きページには「青」「赤」「黄」「緑」の4つの原色が一面におかれています。
このページは原色のみのページなので、まだ視力の弱い0歳児(平均視力0.1)や1歳児(平均視力0.2)もきちんと色の違いを見分けることができ、色の名前を覚えることもできます。
韻を踏む日本語の美しさを
「かく かく しかく なぁーんだ?」の韻をふんだ日本語の楽しさと美しさは、とても心地がいいものです。きっと赤ちゃんにも伝わっていることでしょう。
「同じ音がくり返されるととても心地いい」という日本語の美しく楽しいリズムをお子さんに経験させてあげてください。
【1~2歳】語りかけのヒント
穴を使って遊ぼう
1歳ころまではこの穴を使って「いないいないばあ」をして遊ぶと、お子さんはとても喜ぶと思います。特に「どあ」のページはおすすめです。
2歳前後になると、お子さんが自分から「いないいないばあ」をするかもしれません。
ひらがなに興味を
2歳くらいから、この絵本を使って「ひらがな探し」をすると文字への興味の第一歩となるかもしれません。この本は文字が少なく、一文字一文字が大きめの文字で印刷されていて、文字がよく目立ちます。
この絵本でよく使われているのは『く』『と』のニ文字です。「あれ?これ、としくんの『と』じゃない?あ!こっちにもあるよ」など文字を探して遊ぶべば『く』と『と』は覚えられます。
まだ文字の存在をしらないお子さんは、『く』を見て「線がその形をしているとママやパパがいつも『く』って言ってる!」と気がつくことでしょう。「特定の線の形には音がある」と知ることが文字を覚える第一歩です。
この絵本を読んだら読みたい絵本
言葉を早く覚えさせるには
言葉を早く覚えさせたい場合は、この絵本に載っている単語が載っている絵本を読むのが早道です。
言葉を覚えるかどうかは、その言葉に出会う『質』と『量』で決まります。絵本の読み聞かせという絶好の場で学んでいますから、出会いの『質』は問題ありません。
出会いの『量』、つまり頻度を高めるには絵本をたくさん読んであげるのが簡単で効果的です。お子さんが興味をもった言葉が使ってある他の絵本をたくさん読んであげてください。楽しく言葉を覚えられます。
難しい言葉は他の絵本で
この絵本の推奨年齢が0歳児ということを考えると、絵本に載っている物の名前の中では『ぽっと』と『ろうそく』あたりが難しいかもしれません。
ママがコーヒーを飲まない方だと『ぽっと』を目にする機会はないかもしれませんし、兄弟がいなければ誕生日ケーキを経験しませんから『ろうそく』を見たことがないかもしれません。
ポットやろうそくの絵が描いてある他の絵本を読んであげてはいかがでしょうか。2冊の絵本を並べて、絵を見比べるのも発見がたくさんあって楽しいと思います。
この記事がお子さんへの絵本選びに役立てば嬉しく思います。
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