3回のソフロロジー出産を通して感じたソフロロジー出産のコツは陣痛中の赤ちゃんへの声かけでした。赤ちゃんへの声かけを「陣痛が痛くない魔法の言葉」などと勝手に名付けて、お産を控えた妹や友人にすすめまくっていると何と「魔法の言葉、効果テキメンだったよ〜」という嬉しい報告が!! 私の独学自己流なので全ての妊婦ママに効くなどとはまったく思っていないので驚きました。この魔法の言葉が、もし、どなたかのお産にも効いたなら…との願いをこめてご紹介します。
【このページの目次】
ソフロロジー出産とは
ソフロロジー出産とは陣痛をあるがままに受け止めて、これを乗り越えようとする分娩法による出産です。ソフロロジー出産は一般的にイメージトレーニングで赤ちゃんの存在をより強く、より身近に感じられるように訓練しながら、陣痛が始まってからも赤ちゃんのことを考え続けられるように陣痛の痛みを乗り切るための呼吸法を練習します。
ソフロロジー出産の仕組み
3回のソフロロジー出産体験
私は３人の子どもをソフロロジー式分娩法で出産しました。１回目のソフロロジー出産は間違いだらけで、ソフロロジーの効果もほとんど感じられず、陣痛は辛く長く、大失敗のソフロロジー出産でした。ソフロロジー出産のコツをつかんだ（!?）２回目と３回目のソフロロジー出産は陣痛の痛みも「痛い」とは感じない、ただただ出産の幸せだけに包まれた感動のお産でした。３回目などは陣痛中も助産師さんと談笑していたほどでした。（どんなに痛くなくても出産の瞬間の「痛み」は必ず伴いますが）ソフロロジー出産の失敗体験と成功体験を比べてみまして、ソフロロジー出産の成功にはコツがあるのではないかと感じました。
陣痛が和らぐ魔法の言葉
赤ちゃんへの声かけとは
３回のソフロロジー出産の失敗体験と成功体験を比べてみて、私が感じているソフロロジー出産の成功のコツは「赤ちゃんへの声かけ」です。そこで、私のソフロロジー出産に興味を持ってくれた妹や友人に「陣痛のときの赤ちゃんへの声かけ」をすすめまくっていると、出産後に「声かけが効いたよ〜」と嬉しい報告をもらうようになり、これはもしかしたら他の妊婦ママのお産の助けにもなるのかもしれないと思うに至りました。
（ソフロロジー出産の話はまちまちでした。妹など頻繁に顔を合わせてゆっくりと話をする時間がある場合にはソフロロジー出産のことについても話しましたし、同窓会などで久しぶりに顔を合わせてマタニティ談義に花が咲いたりした場合には声かけのことだけをちょこっと伝えただけでした）
陣痛中は赤ちゃんに声かけを
コツは「陣痛が来たら赤ちゃんに声をかける」こと、それだけです。簡単なことですがおすすめです。ただ「赤ちゃんに声をかける」と言っても、なんと声をかけたらいいのか、すぐには思い浮かばないママもいるかもしれません。そこで「私はこんな声かけをしていました」というご紹介です。私が妹や友人に伝えたのもこういった声かけ言葉でした。
「ソフロロジー的」とは
私はソフロロジー出産を「体はリラックス、頭は赤ちゃんでいっぱい」で出産する分娩法だと感じています。陣痛中にずっと赤ちゃんに声をかけていると、頭の中はもう赤ちゃんのことでいっぱいですし、声を出すと息を吐き続けることになりますから体のリラックスもしやすくなります。私が好きで始めた声かけですが、考えれば考えるほどソフロロジーの考え方に則っているのではないかと思い「ソフロロジー的」とさせていただいています。
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陣痛中の声かけのヒント
陣痛初期の声かけのヒント
陣痛初期はまだ元気いっぱい
陣痛の初期はまだまだ元気いっぱいだと思います。自分が感じたことをすべて赤ちゃんに伝えてあげる気持ちで声かけをしていました。
陣痛初期の私の声かけ
「あれ？今、お腹張ったかな？陣痛が来たのかな？本陣痛だったら嬉しいね。そうしたらもうすぐ会えるね」
「あ、また来た。やっぱり本陣痛かな。時間を計った方がいいかもしれない。陣痛ってね、規則正しく痛みがくるんだよ。そうしたらママにもパパにも会えるからね」
「ううん…。なかなか規則正しい痛みにはならないね〜。やっぱりまた前駆陣痛だったのかな」
「ちょっと本陣痛な気がするよ。ママ、今から病院にいく準備を始めることにするね」
「あ。だんだん痛くなってきた気がするよ。今日中に会えるかな？明日になるかな？誕生日は何日になるだろうね」
「おしるしだ。今から外に出ますよっていうサインが来たよ。これから体を強く押されるけど、大丈夫だからね。もうすぐママに会えるってことだからね。一緒に頑張ろうね」
「うう。今のは痛かったね。大丈夫だった？ママ、今のは痛かったな」
「ふうふう。そろそろママは動くのがしんどくなってきたよ。そっちは大丈夫かな？ママ頑張るから、応援してね」
「なかなか規則正しくならないけど、そろそろ病院に電話した方がいいのかな。どう思う？病院に行って、子宮口が開いてなくて、家に帰らせられるのってすごく恥ずかしい気がするんだよね〜。どうしようかなぁ。電話した方がいいのかな」
「今、病院に電話したからね。今から病院に行くよ。車で行くからガタガタ揺れるかもしれないけど大丈夫だからね」
陣痛中期の声かけのヒント
陣痛中期は分娩台の上で
陣痛の中期はだいたい「分娩台の上ですごす時間」です。出産のご経験がある方は「このタイミングでこんなにしゃべる余裕があるの!?」と疑わしく思われるかもしれません。実際に、私も最初の出産の時には病院に電話するころには行きも途切れ途切れで、まともに話すことなどできませんでした。しかし２回目と３回目は分娩台に案内されるくらい子宮口が開いても（経産婦なので早めに分娩台には連れていかれるのですが）ふつうに話すことができていました。「あらまあ、陣痛来てるのに笑ってるの？理想のお産ね〜」とお褒めの言葉（？）をいただいたのは、この段階でのことでした。
陣痛中期の私の声かけ
「分娩台に乗ったよ。分娩台はまだ冷たいね。ママ、腰が冷えちゃって痛いや」
「だんだん痛くなって来たね。これからもっともっと痛くなるけど、安心してね。ママはずっとそばにいるからね」
「今のは痛かったね。大丈夫だった？ママは痛かったな」
「ううう。ごめん、今の陣痛はママ、息を止めちゃった。苦しかったかな。ごめんね。次はちゃんと吐くようにするからね」
「うう。痛いね、痛いね。もうちょっとだよ。もうちょっと痛みが強くならないと会えないからね。頑張ろうね」
「今のはずいぶん痛くなってきたね。でももっともっと痛くなると思うな。もっと痛くならないと会えないからね、一緒に頑張ろうね」
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陣痛後期の声かけのヒント
陣痛後期はまだ元気いっぱい
陣痛後期は産科学的には子宮口が10センチ開いて赤ちゃんが産道をおりてくる段階を言うそうですが、ここでは子宮口が８センチくらい開いたころからの、俗にいう「妊婦が一番つらい時間」を陣痛後期として私の声かけをご紹介したいと思います。
陣痛後期の私の声かけ
（２回目の出産では８センチ、３回目の出産では10センチ開いてから）
「痛いね、痛いね」
「大丈夫だよ、ママがついてるからね」
「大丈夫、大丈夫、大丈夫」
準通後期には「痛いね」と「大丈夫」しか言っていなかったような気がします。呼吸のリズムに合わせて、息を吐き出すように声かけをしていました。声かけのためとは言え、呼吸のリズムを乱してしまうと陣痛の痛みに意識が引っ張られそうになるので、狂ったように（？）「痛いね」「大丈夫」を繰り返していました。この声かけがまた呼吸のよいリズム作りにもなっていたようで、「細く長く吐く」「大丈夫と言う」「吐く」「言う」「吐く」「言う」…をひたすら続けていたような気がします。
分娩台の上で大きな声で独り言を言っているのはさすがに恥ずかしく、小声で周りには聞こえないようにしていたつもりですが、この段階になると周囲に気を配っている余裕などなかったので助産師さんがどんな反応をしていたのか分かりませんでした。もしかしたら分娩台の上でぶつぶつ言っている私を不可解に思った方もいらっしゃったかもしれませんが、出産の準備のために分娩室の雰囲気がすでに慌ただしくなっていたので誰も私の独り言には気がついていなかったと信じたい気分ではいます。
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