【このページの目次】
ソフロロジー出産とは
ソフロロジー出産とは、ママが陣痛中にリラックスをすることで、麻酔薬を使わずに陣痛の痛みを和らげ、痛みを受け入れることで、ママにも赤ちゃんにもやさしいナチュラルなお産を目指す分娩法です。
練習はいつから?
目安は「妊娠6ヶ月目」
ママの体調が安定したら
目安は妊娠6ヶ月目くらいではないでしょうか。「胎教を始めるのにいい時期が分かる赤ちゃんの脳と体の発達」という記事でもご紹介しましたが、胎教もソフロロジー出産も確固とした科学的根拠がないため始める時期に関しては結局のところ「ママの心と体が安定した時が最適なタイミング」ということになるのでしょう。
専門産院のトレーニングも
ソフロロジー式分娩法の専門産院でも本格的なトレーニングが始まるのは妊娠5〜8ヶ月の「妊娠中期」というのが大多数のようです。
練習は「できるだけ早く」
ソフロロジー出産のためにはイメージトレーニングの練習をすることになるのですが、始めるのはできるだけ早い方がよろしいと思います。ソフロロジー出産の練習は3段階のイメージを作る練習でもありますから、禅や瞑想に慣れていないママには少し時間がかかるかもしれません。
ソフロロジー式分娩法の正式なやり方では、まず「簡単なイメージ」を作り、そのイメージを「赤ちゃんのイメージ」に置き換え、さらに「陣痛の模擬練習でお産をイメージ」するという3段階の練習をすることになります。
遅くてもやれば効果はある
ソフロロジー式分娩法の第一人者である松永医師は著書の中で「イメージトレーニングは脳にきちんと記憶され、一度やれば本人は忘れてしまっていても、陣痛が来て必要な状況になれば脳が自然と思い出す(意訳)」ためにたった一度のトレーニングでも効果が期待できると書いています。
陣痛が来てからでも遅くない!?
私は自分のソフロロジー出産に感動して、妊娠した友人知人にソフロロジー 式分娩法をすすめまくっています。大多数の友人は「またまたぁ〜」などと茶化して場を収めるのですが、中にはソフロロジー出産に独学で挑戦してくれた友人もいて、ソフロロジー出産を独学してくれた友人がみな「一番効いたよ〜」と言ってくれるのが「陣痛の痛みが嘘のように和らぐ魔法の言葉」でご紹介している赤ちゃんへの声かけです。正式なソフロロジーではないのかもしれませんが、私はソフロロジー出産とはママが「体はリラックス、頭は赤ちゃんでいっぱい」な状態で出産することだと感じたので、極論すれば陣痛が来てからでも遅くないものなのかもしれないのかもしれません。
練習はどうやって?
ソフロロジーのイメトレ
陣痛という痛みの中で上手にリラックスするために、ヨガや禅の手法を応用して、陣痛のイメージトレーニング、子宮収縮のイメージトレーニング、そして痛みの中でのリラックスと呼吸法のトレーニングを行います。
イメトレのための準備
ソフロロジー出産は「ママが陣痛中にリラックスをすること」が大前提です。しかし陣痛という極限の痛みの中でリラックスをするというのは簡単ではありません。そのために、ソフロロジー出産では妊娠中からリラックスをするためのトレーニングをします。ソフロロジー出産のためのイメージトレーニングはCDを聞き流すだけのとても簡単で続けやすいトレーニングです。
① イメトレCDを準備する
ソフロロジー出産のためのイメージトレーニングではCDを使います。イメージトレーニング用CDはソフロロジー出産の生みの親である松永医師の監修です。1050円です。
② お産を正しく理解する
ソフロロジー出産のイメージトレーニングCDには収録されているのですが、激痛だとの悪名高い陣痛への不安を少しでも解消するためにお産について勉強します。
陣痛は「鼻からスイカを出すようだ」などと言われたりもしますが鼻は痛くありませんし、「激痛だ、激痛だ」と言われますが出産後にはケロッと忘れ、2人目、3人目の子どもを望んだりできる程度の痛みです。不安や恐怖はリラックスの天敵なので、陣痛の正体について正しく知っておきましょう。
▼ 読むだけで安産になる!?お産の知識
③ イメトレを知る
「お産がどのように進み、陣痛が何のためにあるのか」を理解できたら、イメージトレーニングをします。ソフロロジー出産の「痛くない陣痛」のためには、陣痛が「赤ちゃんに会うために大切な痛みであること」を理解していた方が成功率は格段に上がります。
ソフロロジー出産のイメージトレーニングにはちょっと難しい言葉が出てきますが、よく分からなくてもソフロロジー出産はできます。
ソフロリミナルな状態、すなわち眠りに入る前の意識段階に入るための練習を単純ソフロにゼーションと呼び、この訓練はテロプノスロゴスと呼ばれる、穏やかで規則的な言葉の羅列によって…
なんて意味不明ですが、学者の先生がつけた研究のために必要なただの名前ですから、よく分からなくてもソフロロジー出産はできます。というか、できました。要は「CDを聞きながら寝てしまうくらいリラックスをして、お産と赤ちゃんをイメージしてみましょう」ということです。
③ 呼吸法を知る
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イメトレのやり方
(1) リラックスする
① 静かな環境を整える
トレーニングする場所は静かで落ち着ける場所がおすすめです。明るすぎず、暗すぎず、温かすぎず、寒すぎずという環境が理想的ですが、あまりこだわる必要もありません。
トレーニングのときに身につけるものは、バスローブや甚平など「ゆったりとした前開きのもの」という分娩着の特徴に似ているものがおすすめです。トレーニングに慣れるまでは、時計やベルトなど身につけて窮屈な感じのするものはなるべく取り外すか、結婚指輪など外せないものは緩めた方がいいでしょう。
トレーニングに慣れてきたら、どのような場所でもどのような服装でもリラックスできるように練習を進めていきましょう。
② 自分が楽な姿勢を探す
慣れるまでは、基本的な正しいあぐらの姿勢でトレーニングをする方がいいでしょう。あぐらの姿勢は股関節のストレッチにもなるのでおすすめしたいのですが、体のかたい方や床に座ると不快感を感じる方は椅子に正しく座って背もたれに軽くもたれた姿勢でも大丈夫です。体が柔らかい方は足の裏をつけた姿勢をとると、よりお産によいストレッチができます。
床か椅子に座った正しい姿勢を取り、両手は手のひらを上にして太ももの上に、椅子に座る場合は両足は自分の肩幅程度に広げて自然な位置で、目は始めのうちは閉じた方がイメージを作りやすくやりやすいでしょう。トレーニングを積めば目を開けていてもできるようになります。
正しい姿勢は大切です。体が左右平行の形でないとトレーニングがうまくいかなかったり、トレーニングをした後に不快感やコリが残ったりすることがあります。椅子に座る場合、椅子の高さは練習する人の足の長さに応じて調節しましょう。かかとがちゃんとついて、太ももの辺りが窮屈な感じにならない椅子を選んでください。
他の姿勢でいるより正しい姿勢でいる方がリラックスしやすくなるようになるのが理想的ですが、後期づわりや貧血などで正しい姿勢をとるのが難しい方は、ご自身がリラックスできる姿勢を探しましょう。
テーブルに突っ伏した姿勢でも、ソファに横になった姿勢でも、ご自身がリラックスできる姿勢が一番です。私はつわりがずっと残ったので、いつもベッドに横になってトレーニングをしていました。
③ リラックスを意識する
リラックスできる姿勢を取ったら、2~3回呼吸をしてみましょう。十分に息を吸って、十分に息を吐けているなと感じたら、たぶん、リラックスできていることでしょう。その状態を「これが自分がリラックスできる姿勢なんだな」と意識してみてください。
④ 呼吸法の練習を始める
呼吸法のトレーニングを始める前に2~3回呼吸してみましょう。この時の呼吸は一般に行っているゆったりした呼吸でよく、特に気にする必要はありません。いろいろな呼吸法に慣れてきたら、始める前には完全呼吸法(※ソフロロジー出産の第一段階の呼吸法。やり方は『完全呼吸法のやり方』をどうぞ)または腹式呼吸法を2~3回やった方が落ち着くようです。
⑤ 腹式呼吸法をする
ふつうの呼吸(か完全呼吸法もしくは腹式呼吸法)を2〜3回して落ち着いた気分になったら、まずは腹式呼吸法を練習してみましょう。
ー 腹式呼吸法のやり方
- 口を少し開いてお腹の空気をすべて吐き出す
- お腹を凹まながら、体の空気を全て吐き出す
- すべて吐き出してしまったら、そこで息を1、2秒止める
- 次に鼻から静かに空気を吸い込む
- 充分に吸い込んだら再び1、2秒息を止める
- ゆっくりとくり返す
参考)ソフロロジー出産の呼吸法
ソフロロジー出産の呼吸法は4種類あります。多いですか?いえいえ、きっと大丈夫だと思います。お産のために考案された呼吸法なので、陣痛の痛みを和らげてくれます。何度か練習をしていれば、おそらく体が自然とこの呼吸をするようになるほど陣痛の時には頼りになる呼吸法です。ぜひ一度やってみてください。
▼ ソフロロジー出産の呼吸法って?
ソフロロジー出産の呼吸法は「出産のときの」呼吸法なので、イメージトレーニングではほとんど使いません。唯一「練習として」使うのは、出産予定日が数日後にせまり、前駆陣痛が強く頻繁になってきたときかもしれません。
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(2)体の緊張をとく
意識して脱力する練習
ソフロロジー出産では「リラックス」をする出産です。そのためソフロロジーのトレーニングは「リラックス」するためのトレーニングです。
陣痛中にママが「リラックス」しなければいけない一番大切な場所はどこだと思いますか?
それは「産道」です。陣痛の力で子宮は収縮し、赤ちゃんを出口に誘導してくれています。誘導された赤ちゃんがゆったりと出口を通れるように、ママは出口である産道と会陰の力を緩め、びよーんと十分に伸ばしてあげなくてはいけません。
しかし、産道も会陰もママが意識してリラックスできる筋肉ではありません。そのためママは全身をリラックスすることで、赤ちゃんのために産道と会陰をやわらかくしてあげるのです。
ここでは体の緊張を一つずつ「意識して」解いていきます。全身の緊張を解くことができれば、残念ながらママは自覚することができないのですが、きっと産道と会陰の緊張も解けているはずです。
① 脱力の準備をする
肩の緊張をといていきましょう。頭が少し倒れ加減になるかもしれません。上手に緊張をとくには、一度首筋をしゃんと伸ばし、体と胴体をまっすぐに伸ばした後、肩の力をガクッと抜いてみてください。それが正しい姿勢です。
② 顔の緊張をとく
額の緊張をときます。大シワ、小ジワを消しましょう。額がだんだん滑らかになってくるのをイメージしてください。
目の周りの筋肉と眉を緩め、顔の緊張をときます。顔がリラックスするのを感じてください。イメージは、自分がいつも顔につけている緊張の仮面をはずしたかのような感じです。そして、もっと清らかな仮面につけかえることをイメージしてみてください。
③ 上半身の緊張をとく
首とうなじもゆるめます。首とうなじの緊張をとくのは簡単でないかもしれません。でも少しずつ緊張をとくのが上手になっていくはずです。
次に、両肩の緊張をときます。肩がくずれるように流れるのをイメージしてみてください。両腕、前腕、そして両手から力を抜きます。背中も上から下まで脱力してください。脇もリラックスします。
胸とお腹も力を抜きます。力を抜くと息が自由に静かにできます。吐くと引っ込みます。吸うとふくらみます。引っ込んで、ふくらんで、ちょっと風船みたいです。
④ 緊張がとけた状態を感じる
この静かで気持ちよい呼吸のリズムにゆれるままになります。このまま呼吸を続けたら、気がつかないうちに眠りに落ち込んでいるかもしれません。まるで眠くなってしまったかのようです。
⑤ 腰の緊張をとく
下半身を緩めます。胴をゆるめます。腰もゆるめます。股も股関節もやわらかくしましょう。
⑥ 産道と会陰の緊張をとく
そして、性器もゆるめます。赤ちゃんの頭にゆっくりと押され、産道と会陰が赤ちゃんをやさしく包みながらゆっくり広がっていく様をイメージしてください。
⑦ 足の緊張をとく
両足の緊張をときます。太ももから、膝、ふくらはぎ、つま先まで、ゆっくりと力を抜くイメージを持ってください。腰も股も背中も足も、力が抜けました。
⑧ リラックスを味わう
頭から足先まで、全身の緊張がとけました。ゆっくりとした呼吸の気持ちよと静けさと休息を味わってください。これが「リラックスした状態」です。複式の自由な呼吸のゆっくりとしたこのリズムに身をまかせましょう。
⑨ いのちの営みを感じる
筋肉のゆるみが体の中の循環を支えています。自分の体の、筋肉も内臓器官も細胞も、リラックスした呼吸による十分な酸素の恩恵を感じています。これが、ふだんは意識することのない、自分の体のいのちの営みです。
⑩ 意識の奥にいることを感じる
このリラックスした状態は、目覚めているのでもなく眠っているのでもない状態です。このとき、あなたは意識の奥の段階にいます。今は体の中で起こるすべてのことに非常に注意深くなっています。この精神の平和と調和を感じてみてください。
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(3)内的世界へ入る
ソフロロジー出産のイメージトレーニングの最終的な目標は「陣痛のイメージを赤ちゃんの幸せなイメージで満たすこと」です。そのために、まず「無意識でも」自分がコントロールできる「イメージ」というものを作りましょう。
ちなみに私はこの部分が性に合わず、自分でアレンジしたものを録音してトレーニングに使っていました。『ソフロロジー出産イメージトレーニングCDの手作りの仕方』でご紹介していますので、こちらの公式トレーニング法がしっくりと感じられなかった方はいかがですか?
① 自然のものをイメージする
この気持ちがよい意識の中で、ある自然のものを思い描きます。好きなもので結構です。または身近なもので結構です。
空とか、石とか、花とか。玄関を出たら一番に何が目に入りますか?通っている産院のドアをくぐるときに目に入るものはなんですか?おそらく、それが陣痛が来て分娩台へ向かう時のあなたが目にするものでしょう。
② 精神統一をする
自然のものをイメージしたら、それに神経を集中させましょう。もし何も思い浮かばなくても気にしないでください。ぜんぜん問題ではありません。何も思い浮かばない場合は、そのまま精神統一の練習をします。
③「幸せ」のイメージを作る
自分が集中できたなと感じたら、陣痛の痛みを包んでくれる「幸せ」のイメージを作ります。まずは、自然のもののイメージを消し、代わりに、自分が一番楽しかった思い出をイメージしてください。心も体もリラックスした思い出は何ですか?
例えば、青々とした芝生の上で寝転がってひなたぼっこをしたことはありませんか?遊園地のブランコやメリーゴーランドに乗っているようなイメージでもよいでしょう。あるいは、お風呂上がりのベッドの上でのくつろいでいる時間でも、大学の試験に合格して嬉しかった思い出でも、プロポーズをされた時のことを思い出してくださってもいいかもしれません。自分の楽しかった思い出を思い起こしてください。
④「お産」をイメージする
「自然のもの」のイメージから「幸せな思い出」のイメージに上手に移行できたら、いよいよ、この「幸せな思い出」のイメージに「お産」のイメージにもっていく練習をします。
❶「赤ちゃん」をイメージする
まずは「楽しい思い出」のイメージから「お腹の中の赤ちゃん」をイメージしてください。
今は自分の体をとても敏感に感じ取ることができます。子宮という名の自分の体の中の小さな空間で、温かくくるまれている赤ちゃんのことを考えましょう。たっぷりの羊水が赤ちゃんを衝撃から守ってくれています。赤ちゃんは羊水のその中で自由に楽しそうに泳いでいます。気持ちよく遊びながらママに会える瞬間を心待ちにしています。
❷「赤ちゃんの酸素」をイメージする
ママがリラックスすると、赤ちゃんにはたくさんの酸素が供給されます。ママの体から運ばれる酸素は、ママから私から赤ちゃんへの素晴らしい贈り物です。赤ちゃんの肺は休息しています。赤ちゃんの代わりに私が息をしてあげているのです。
❸「赤ちゃんの存在」を意識する
赤ちゃんが男の子か女の子か想像しましょう。人間は言葉で、目で、仕草で、語ることができます。ママは心で赤ちゃんに話しかけます。赤ちゃんは赤ちゃんなりのやり方でママに応えてくれています。ママが赤ちゃんのことを考える時間は、ママが赤ちゃんの存在に慣れ、ママが「母親」になることを意識できる特権的な時間です。
❹「自分の体の変化」をイメージする
これから数ヶ月後のある状況での自分の日常生活を想像してみます。自分の体、その変化、その形をイメージしましょう。自分は命の運搬人なのです。物事をすべてよい方に考えるようにしています。そして数ヶ月後には、今よりももっと調和がとれて、自信と可能性、希望に満ちた自分がいます。
⑤「お産」をイメージする
いよいよお産のイメージトレーニングです。
❶「陣痛」をイメージする
陣痛の波が押し寄せてきました。子宮の収縮が始まります。赤ちゃんが今生まれでようとしています。今起こってきた陣痛は、赤ちゃんが生まれてくるための一番大切なエネルギーであり、お母さんと赤ちゃんとが二人で乗り切らねばならない生命誕生への試練です。赤ちゃんは今一生懸命生まれでようとしています。お母さんがリラックするすればするほど、赤ちゃんは生まれやすくなり赤ちゃんへたくさんの酸素が流れます。
❷「陣痛中のリラックス」をイメージする
この陣痛の波は50秒と続きません。もうすぐ、ほら、休息の時間がやってきます。次の陣痛に備えて赤ちゃんが休めるように、ママが筋肉を充分弛緩して、子宮をやわらかくしておきましょう。
また陣痛の波がやってきます。赤ちゃんが賢明に生まれでようとしているのです。お母さんも一緒にこれを助けましょう。腹圧を加えることにより、赤ちゃんの便出を助けます。この陣痛も50秒と続きません。やがて休息の時が訪れます。赤ちゃんと一緒にリラックスして休みましょう。子宮をやわらかく、筋肉をやわらかくします。こうして赤ちゃんが生まれてくるのです。もうすぐあなたはあなたの赤ちゃんを抱くことができるのです。
❸「出産の瞬間」をイメージする
いよいよ陣痛が強くなってきました。赤ちゃんが下りてきています。大きな赤ちゃんがせまい産道を通るのですから、痛くないことはありません。しかし、リラックスをしているとその赤ちゃんは生まれやすくなりますし、そのため分娩時間も短くなります。赤ちゃんは陣痛中に下に押されます。陣痛が収まっている時間にママがリラックスをして子宮をやわらかくして子宮の内圧を下げてあげると赤ちゃんはゆっくりと確実に下りてきます。子宮の内圧をさげるためには全身をリラックスする必要があります。陣痛が収まったら体を弛緩させることに集中しましょう。
⑥イメトレを終える
ソフロロジー出産のイメージトレーニングはこれでおしまいです。内的な世界へ入っている自分の意識を呼び戻しましょう。
呼吸を元に戻していきます。少しずつ深く息をしていきましょう。何度も深く呼吸をして、顔の筋肉、特に口の周りの筋肉を少しずつ収縮させます。チューインガムを噛んでいる時のように口を動かしてみてください。口を動かしたら、指を動かしてみましょう。ピアノをひく時のように指を少し動かしてみましょう。次に顔、手足の緊張を意識します。体の緊張が戻ったら、最後に両手を高く伸ばして背伸びをします。あくびをしても構いません。
まとめ
以上がソフロロジー出産の「ソフロリミナルな意識段階」と言われる状態になるイメージトレーニングです。このイメージトレーニングは、トレーニングを終えたらすぐに忘れてしまって構いません。トレーニングしたイメージは大脳皮質の意識下で数ヶ月間保存され、無意識の中で実際にお産の場になった時に復活され効果を現します。
「自然のもの」をイメージする段階までを単純ソフロにゼーションと呼び、お産のイメージトレーニングの準備段階のようなものです。慣れてきたらしなくても構いません。
イメージトレーニングをくり返すほど、お産の時の効果は大きくなります。このイメージトレーニング自体が妊娠中のよいリラックスタイムになります。幸せなお産のために毎日リラックスタイムを作ることを心がけましょう。
「聞き流すだけ」で十分
こちらでご紹介したやり方を「面倒くさい」と感じる方へ朗報です。ソフロロジーのイメージトレーニングは「CDを聞き流すだけ」でも十分にできます。こちらでご紹介している細かいやり方が面倒な方は、一切を適当にして、「自分がリラックスすること」だけに集中してCDを聞き流していただければ、それで十分なソフロロジー出産のトレーニングになります。
しかし、ソフロロジーのリラックス法は一度マスターすればとても役に立ちます。ご自身の子育てにも役立つでしょうし、将来は大切な入試や就職面接にそなえてお子さんに教えてあげれば、お子さんはきっと上手にリラックスできるようになるはずです。
諸外国ではすでに、ソフロロジーのリラックス法はリハビリや心理セラピーとして医療現場で取り入れられたり、「ソフロロジー子育て法」や「ソフロロジーによる自己啓発」なるものがあったりしているほど、日々の暮らしに密着しています。こうしてこちらのページを読んでいただきましたので、この機会に一度トレーニングされてみることをおすすめします。
こちらの記事はソフロロジー出産の生みの親である松永医師の著書『ソフロロジー出産の不安が喜びに変わるーフランス発の分娩法』を参考に、筆者の3回のソフロロジー出産体験に加え、ソフロロジー式分娩法関連書籍の内容を加味して執筆しました。
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