2020年3月更新。小学校に行かなくても学校の勉強は続けなければいけません。勉強に遅れてしまうとお子さんが学校に行きたくなった時に大きな障害になってしまいます。お子さんの性格や成績に合った家庭学習教材を8つご紹介いたします。
【このページの目次】
不登校の間の勉強について
出席日数は…
小学校の間は問題なし
小学生の場合、出席日数が足りなくて留年するということはほとんどありません。昔は不登校や長期療養で小学校留年ということが起こっていましたので、お母さまお父さまのご同窓生やその上の年代の記憶や体験は参考になりません。
現在では不登校は年間60日以上の欠席をした場合をいいます。その場合、学校長による審議を経て原級留置(いわゆる留年)か否かを判断することになっていますが、最終的に重視されるのは本人の意思ですので、本人が留年を望まない限り小学校での留年はありえません。(私立学校の場合はまれに例外がありえますので担任を通しまして学校長にご確認することをおすすめします)
中学生になると
中学校も義務教育ですから出席日数が足りなくても本人が留年を望まない限り卒業できます。しかし、ここで問題になるのが高校受験です。高校受験では出席日数が考慮されますから、実質、中学校での不登校では出席日数が足りなくならないように対策を取る必要が出てきます。
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小学生の不登校中の勉強は…
勉強が遅れると登校再開が遅れる
不登校により勉強が遅れることで問題になるのは登校再開が遅れることです。
お子さんの立場を想像していただきたいと思います。長い間学校に行かなくて学校の様子がどうなっているかとても不安なのに、その上さらに勉強に遅れていて「みんなが分かることが自分は分からない」という状況になっていたら登校への意欲を大きく損なってしまいます。
絶対に遅れないようにできること
小学生の不登校中の勉強は遅れを出さないようにすることが大切です。むしろ「不登校中にみんなを引き離してやるぞ!」くらいの気概が必要です。
おすすめの家庭学習教材
以下、おすすめ度の高い順番に家庭学習教材をご紹介いたします。
学力の高い子には
Z会通信教育
家庭学習には通信教材が一番です。現在通信教材は昔ながらのテキスト式と人気急上昇中のタブレット式が主流です。
お子さんが不登校の場合、可能であればタブレット式よりもテキスト式がおすすめです。タブレット教材はやはり体によろしくないからです。学校に行かずに一日中一人で家庭学習をすることを考えると、タブレット教材は目にも姿勢にも大きな負担になってしまいます。
テキスト式の通信教材であればZ会が最もおすすめです。Z会であればたとえ高校まで不登校が続いても最難関大学も目指せますから単に学歴のみでなくLOQにおいて一発逆転が可能だからです。(※LOQは Life of Quqlity の略語で、人生の質や生きやすさを意味し、精神科の医師などからも言われることがあるかもしれません)
小学生の不登校では中高生の不登校と異なり、本当は学校に行きたいのに学校に行けないというケースが大半を占めます。(中学、高校と年齢が上がるにつれて「学校に行きたくない」「勉強をしたくない」というケースの割合が増えてきます)
Z会教材は家庭学習でしっかりと学力を伸ばすことができます。娯楽要素がほとんどなく、レベルの高い問題でも自分でモチベーションを維持して取り組めるお子さんであればZ会がよろしいと思います。
一人では取り組めないお子さんであっても、まだ小学生ですから市販の教材やタブレット教材と併用したり、お母さまやお父さまと一緒に取り組んだりと親がサポートをしてあげるとうまくいくケースも少なくありません。
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自分で勉強ができる子には
東大, 京大, 早慶へ向けてしっかりと準備したいという希望がなければZ会以外の通信教材でもよろしいと思います。(もちろんZ会以外の教材で東大が受けられないという意味ではありませんが遠回りになる可能性があります)
まなびwith
学校の成績は安定していて、学校の授業以上のことをさせてあげたいなと考えられるくらいの成績であれば「まなびwith」がよろしいかもしれません。旧ドラゼミで小学館の通信教材です。基礎問題に加えまして応用問題が用意されているのですが、単に授業の内容を難しくした問題というだけではなく、論理的思考力やひらめき力など学習単元から内容を掘り下げて発展させたユニークな問題が特徴です。2019年度から新しく始まった大人気の謎解き学習問題は東大謎解き制作集団アナザービジョンにより製作されていて、他社にはない特徴になっています。
学校の成績がよくない子には
ポピー
学校の成績が下がり気味のお子さんであれば「ポピー」がおすすめです。通信教材に詳しくないお母さまは「ポピーってお遊び教材でしょ?」などとおっしゃったりしますが、ポピーはよくできた学習教材です。ポピーは全国の小学校にドリルを提供している会社が作っている学習教材ですから、学習内容は学校の授業とほぼ同じで、教材の構成も問題形式も学校で使われる問題集やテストにとてもよく似ています。そのため、学校の成績アップという目的ならばポピーは最適です。
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自分で勉強できない子には
進研ゼミ
家で勉強する習慣が身についていない場合、自分では勉強することができない場合には進研ゼミがおすすめです。進研ゼミならば、おそらくお子さんが一人で十分に勉強を進めていけるはずです。進研ゼミにする場合には、問題数が少ないことと基本的な問題しかないことがネックになりますから、応用問題の入った市販問題で補ってあげたほうがいいかもしれません。
▼ 資料請求ができます
深刻な苦手分野がある子には
小学生も高学年になると学校の勉強についていけなくて不登校になってしまうというケースが増えてきますが、学校に行けなくなるくらい勉強が分からなくなっているお子さんは苦手分野が大きく、理解度も非常に低く深刻になっている可能性があります。
この場合では、毎月配信される通信教材では苦手分野の克服ができません。特に算数など、今の勉強内容が理解できない原因が1~2学年下の勉強内容が理解できていないからだということがあります。この場合にはどの学年のどの単元でも自由に選択して勉強することができる無学年制教材をおすすめします。
デキタス
無学年制オンライン教材は受講開始と同時に小学校全学年の教材を一括で受講できるようになります。お母さまと一緒に教科書をさかのぼり、自分の言葉で説明できない箇所を1つずつ復習してみるとよろしいかもしれません。
無学年制オンライン教材もいくつかありますが、おすすめはデキタスです。価格も良心的で業界では最安値の毎月3000円で、これは無学年制オンライン教材の平均受講料の半分以下です。
ただし、デキタスには実力テストがありません。そのため、お子さんがどの単元のどの内容が理解できていないのかをお子さんご自身で調べる必要があるため、親のサポートが不可欠かもしれません。
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算数だけが苦手な子には
無学年制教材でしっかりと実力テストがあり、受講開始と同時にすぐにお子さんの学力にあった学習をスタートできる教材は「RISU算数」です。
RISU算数
RISU算数は残念ながら「受講できる教科が算数のみ」「タブレット教材である」「受講料が高い」という業界内でもかなりひどいデメリットをかかえています。しかし、RISU算数の業績は非常によく毎年受講生が増加し続けています。
その理由は効果が高いからに他なりません。RISU算数の数々のデメリットを差し引いても、それで算数の成績が劇的に向上するのならばと受講を決めるご家庭が多いのだと思います。
小学校では算数の成績が上がるとすべてがうまくいくようになります。算数は各学年の学習内容が相互に関連しあっていますから、苦手分野を作ってしまうと原因となっている箇所を徹底的に克服する必要がありますが、逆に言いますと算数の成績は一度安定しますとそうそう崩れることはありません。基礎がしっかりとできているからです。さらに、算数の成績が上がると他教科の成績も上がってきます。これには実証された理由はないようなのですが、小学校の成績は算数の成績を軸にして決まってくるというのは進学塾の間では常識です。
他教科については別途対応する必要がありますが、苦手分野が算数であることがはっきりしているお子さんにはRISU算数を強くおすすめできます。おそらく数年のうちに算数大好きっ子になっていると思います。
「先生」が必要な子には
ネット松陰塾
ただの通信教材では一人で勉強を進められない場合にはネット松陰塾がおすすめです。有名進学塾である松陰塾のオンライン授業が受けられます。
オンライン授業もパソコン画面を見ることになりますが、持ち運びができる(画面が安定しない)タブレット教材に比べると、椅子に座って机(パソコン画面)に向かい正しい姿勢で受講できるオンライン教材はそれほどデメリットではないはずです。
ネット松陰塾では受講生一人ひとりに担当者がついて、勉強スケジュールを立て、勉強の進み具合を見ていてくれます。各教科の分からない問題を教えてくれるだけではなくて家庭学習全体をサポートしてくれるネット松陰塾はいわばオンラインの「塾」そのものです。
さらに、ネット松陰塾ではオンライン教材でありながら「自分でノートを取る」ということに力を入れています。入塾してまず教わるのがノートの取り方です。教科別にそれぞれノートの取り方のコツを分かりやすく学べますので、登校再開してからもここで学んだノートの取り方は非常に役立つはずです。
▼ お試し受講でもノートの取り方が学べます
不登校が心配な子には
すらら
残念ながら小学校で不登校になったお子さんが中学校で不登校を克服するケースは非常に稀です。これはある意味仕方ありません。たとえ中学受験をしたとしても、同じ小学校だった子がいない全く新しい環境で新生活を始められることは非常に難しく、入学直後には少し頑張れたとしても夏休みもしくは冬休み前後に不登校になってしまうことは多々あります。
不登校を解消する大きなチャンスは中学から高校に上がる時です。高校では自分をまったく知らない人たちの中で頑張れる環境を得られます。希望する高校に入学するためにも中学での成績はとても大切です。
また、中学校の不登校では出席日数について注意しておかなくてはいません。本人が望まない限り出席日数が足りなくて留年することはありませんが、高校受験では出席日数が必要になります。
お住いの地域に不登校支援施設はありますでしょうか。現在は国が不登校問題に乗り出しまして、出席扱いにしてもらえる不登校学習支援施設が増えてきました。中学校へ行くことができるのであれば保健室登校でも出席扱いになります。仮に出席日数にすることができる手段が近くに何もない場合は、小学校のうちから「すらら」をさせてあげるとよろしいかしれません。「すらら」は国が指定した不登校対応教材で、自宅で学習を進めて学校に申請することで出席扱いにしてもらうことができます。
▼ 資料請求ができます
さいごに
自宅学習の教材選びの際には候補に挙げた教材を、とりあえず、すべて資料請求することをおすすめします。実際の冊子が手元にあれば、比較検討する中でいろいろな要素に目移りしても他社と混同することを避けられますし、いつでも受講料(一括払いでの割引率など)を確認することができるのでとても楽だと思います。
ご紹介した教材一覧
Z会
学力の高い子へ最難関大学への学力を。
▼ 資料請求ができます
まなびwith
自分で勉強ができる子へ応用発展問題を。
ポピー
学校の成績に不安のある子へ成績アップを。
▼ お試しサンプル or お試し定期購読
進研ゼミ
自分で勉強できない子へ毎日の勉強習慣を。
▼ 資料請求ができます
デキタス
苦手な単元が大きく苦手な子へ苦手克服のチャンスを。
▼ お試し受講ができます
RISU算数
算数が苦手な子や算数嫌いな子へ算数の楽しさと成績アップを。
ネット松陰塾
勉強の仕方が分からない子へ勉強方法の基礎を。
▼ お試し受講でもノートの取り方が学べます
すらら
中学でも不登校の不安がある子へ出席日数確保を。
▼ 資料請求ができます
ご注意ください
当サイトでご紹介している一切の情報は私の経験により不登校問題があまり深刻化していないケースを想定しています。外出はおろか、家でも親と会話をしない、目も合わせようとしないなどという重度の不登校生徒や思春期特有の軋轢が混在した不登校問題についてはまったく経験がありませんのでご了承ください。
お子さまにとって最適な自宅学習教材を見つける一助になれば幸いでございます。お子さまの心の安寧と健やかなるご成長を心より願っております。
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