夏休みの自由研究コンクールで入賞した自由研究作品をたくさん読んでみると、入賞作品のまとめ方には共通点がありました。こちらは『大人も驚く自由研究三つのコツ 4年連続受賞の小5に聞く』という朝日新聞デジタルの特集記事で特集された「最優秀賞4年連続受賞の小学生」の自由研究を例にとってご紹介します。
【このページの目次】
最優秀賞4年連続受賞の作品
朝日新聞デジタルで、朝日新聞社などが主催する「海とさかな自由研究作品コンクール」の研究部門で最優秀賞を4年連続受賞した小学生が特集されました。そこで特集された作品をご紹介します。
『お魚ソーセージのけんきゅう』
「最優秀賞4年連続受賞の小学生」が1年生の時に農林水産大臣賞を受賞したのは『お魚ソーセージのけんきゅう』でした。冷蔵庫にある魚肉ソーセージを見て、「自分でも作ってみよう」と思ったのが研究動機でした。
『カツオ節のけんきゅう』
「最優秀賞4年連続受賞の小学生」が2年生の時に入賞したのは、カツオを50日間も燻し続けて、手作りカツオ節を作った『カツオ節のけんきゅう』でした。
『海草のけんきゅう』
「最優秀賞4年連続受賞の小学生」が3年生の時に入賞した『海草のけんきゅう』では、テングサが寒天の材料であることを知り「海草からスイーツができるなんて!」と驚いたことにあると言います。
『シラスのけんきゅう』
「最優秀賞4年連続受賞の小学生」が3年生の時に入賞した『海草のけんきゅう』では、テングサが寒天の材料であることを知り「海草からスイーツができるなんて!」と驚いたことにあると言います。
4年連続入賞作品のまとめ方
見ても読んでも分かりやすい!
「最優秀賞4年連続受賞作品」は、見ても読んでも分かりやすいことが特徴でした。自由研究発表作品を通して「自分が調べたことや体験したことをみんなにも伝えたい」という気持ちが感じられるまとめ方です。
「写真」は分かりやすく
写真が使われている自由研究はたくさんありますが、賞をとれる作品と賞を逃す作品の違いは「写真」が分かりやすく使われているかどうかです。
宿題の自由研究を1クラス分集めると、1ページにほぼ写真のみが貼られているような作品も見られます。ただ写真だけが並べられていても、パッと見ただけでは何の写真か分かりませんし、その写真のどこを見たらいいのかが分かりません。
その写真で「何を伝えたいのか」がわかる使い方がポイントです。比較写真には同じ色の油性ペンで印をつけたり、1枚の画用紙の中で「視線のZの法則」を利用したり、工夫がある方がよろしいでしょう。
「グラフ」を有効に使うこと
グラフには「折れ線グラフ」「円グラフ」「棒グラフ」などがあります。
「折れ線グラフ」は比較や推移を伝えるときに効果的ですし、「円グラフ」は割合をうまく示せます。量をまとめたい時には「棒グラフ」が使われます。
さらに、「グラフ」を使う時には画用紙の1枚を大きく使って、グラフの中にイラストやコメントを付けた方が読みやすい自由研究になります。
「絵」を描くのはとても重要
本来ならば絵などなくても十分に伝わる内容でも「絵」があると有効です。自由研究の絵は、本来必要ないのに時間が非常にかかる「絵」を一生懸命に描くことで、審査員に「この自由研究はとても楽しかったです」というメッセージを送ることができます。
絵を描く時のポイントこそ「分かりやすさ」です。絵の巧みさは必要ありませんが、「どうしたら読み手に分かりやすく伝えられるか」という心遣いが必要になるページになります。
「図」は図鑑を参考に
「図」は、小学生向け図鑑のページがとても参考になります。図書館で調べ物をして、図鑑の中に見つけた図を真似してアレンジすると「図」はすぐに上手に使えるようになります。
ちなみに、家庭用図鑑であれば現在のところ「小学館NEO」「講談社MOVE」「学研LIVE」がありますが、各社の特徴は恐竜図鑑を例にとってご紹介しています。ちなみに(図鑑というものの魅力に目をつむり)自由研究の参考にするためならば「小学館NEO」が一番おすすめだと思われます。
「色」が効果的に使う
「色」を効果的に使っていると、初見の印象がグッと良くなります。さらに、内容に強弱がつき、読者(審査員)に最後までしっかりと読んでもらうことができます。
地図を描く時にポイントを色分けしたり、手順を記す時にキーワードに色文字を使ったり、「色」を効果的に使うと読者の視線をスムーズに移動させることができます。
色の効果は知っておくととても面白いです。
時間があれば「色と心理学」のことを少し学んでみると自由研究のまとめ作業もより楽しく進められるかもしれません。
こちらはサッと読めます。一読をおすすめできる楽しい1冊です。
「文字」もたくさん
最後に「文字」の大切さをご確認ください。写真や絵や図をたくさん書くと「文字」がおろそかにされてしまう場合が少なくありません。
特に写真は、記録さえし忘れなければ、あとは現像してペタペタ貼るだけなので簡単です。簡単さに頼ってしまい、写真だけが貼られた自由研究というのも数多くありますが、やはり読み応えに欠けます。
自由研究の基本は、説明文を読んでもらうことです。写真や絵や図は説明文を補助する役割にすぎません。写真さえ貼れば伝わる手順や方法も(多少面倒ですが)文字でていねいに説明しましょう。
自由研究をまとめる作業に熱が入ってしまうと、ついつい抜け落ちてしまう観点ですし、結果が出た後の自由研究のまとめ作業は得てしてお子さんが乗り気でなくなってしまいます。字を書く作業というのは、お子さんにはめんどくさくて仕方がないかもしれませんが、何とか楽しく字を書かせてあげたいものです。
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