乳幼児絵本の定期購読サービスって各社特色がさまざまで、なかなか比較することが難しいものですよね。そこで、0歳児向けの絵本の定期購読サービスを提供している大手有名定期購読の10社をいろいろな角度から比較してみることにしました。
それぞれに絵本やサービスの内容に特色がありますから、ぜひお子さんにぴったりの定期購読コースを見つけてあげてください。
【このページの目次】
定期購読を比較する前に
絵本の定期購読サービスには『市販絵本タイプ』と『月刊絵本本タイプ』の2種類があることをご存知でしょうか。
『月刊絵本タイプ』の定期購読サービスもホームページや資料には『0歳から』などと表記してあっても、実態は「1年間に送られてくる絵本のうち数冊の中のいくつかが『0歳児でも楽しめるくらい簡単な内容』になっている」くらいです。内容がブレてしまうため、月刊絵本は0歳児の赤ちゃんにはあまりオススメできません。
ここでは『市販絵本タイプ』の定期購読サービスに限って比較していきます。
定期購読を徹底比較
定期購読を対象年齢で比較
まずは各社のホームページや取寄せ資料などに掲載されている対象年齢表記を見てみましょう。
赤ちゃんの成長はとても早いですから数ヶ月の差でも発達段階が大きく変わります。例えば『0〜1歳コース』と書かれていても1歳未満の0歳児を指しているのか、0歳児と1歳児を指しているのかでは送られてくる絵本の内容は大きく違います。
定期購読サービスを検討される際には配本予定の絵本を実際に見てみることをオススメします。なので、次はその実際の絵本の内容を比較してみます。
定期購読を絵本内容で比較
宅配される絵本の内容を実際に見てみて対象年齢を検討してみました。
絵本の裏表紙に記載されているような出版社などが決めた対象年齢は通常とても緩やかな対象年齢になっています。ここでは『対象年齢』をもう少し厳密にしました。ここでご紹介する対象年齢は大多数の子が楽しく読める年齢だとご理解ください。絵本好きな子はもう1歳小さくてもその絵本を読むことができるでしょうし、その絵本を大好きになった子はもう1〜2歳大きくなるまで楽しく読むと思うのですが、ここでは対象年齢外といたしました。
対象年齢が広い定期購読では難易度がさまざまな絵本が1年にわたって届けられます。対象年齢が狭い定期購読は赤ちゃん向けの簡単な絵本が12ヶ月届きます。
厳密に『0歳児のみ』を対象にしている定期購読コースは『メトロブッククラブ』のみのようです。0歳児向けの絵本だけが1年間も続く定期購読コースは「うちの子はもうすぐ1歳になるのに…」などと心配になりますが、『メトロブッククラブ』では期間指定もコース途中変更も冊数変更も自由にできますので、1歳のお誕生日まで何ヶ月あっても安心して申し込むことができます。
対象年齢というのは「うちの子は今1歳だから」と現在の年齢を基準にして定期購読を選ぶためだけの指標ではありません。ここで少し、『定期購読の対象年齢の見方』についてご紹介させてください。
〈対象年齢の見方〉
定期購読サービスの対象年齢が『0歳児〜1歳児』とあれば、1年間をとおして0歳児向けの絵本と1歳児向けの絵本が半分ずつくらい届くという意味です。乳幼児絵本というのは0歳児向け絵本でも4歳くらいまでは楽しく読み聞かせられる内容になっていますし、長く読み聞かせた方がいい絵本でもありますから、長い目で『自宅に置いておきたい絵本』を考えると半年や1年くらいの対象年齢の差はあまり気にしなくてよろしいと思います。
- 対象年齢の幅がせまい定期購読は、定期購読だけでなく市販の絵本もたくさん買いたい方に向いています。「絵本好きなご家庭」「読み聞かせを頻繁にしているご家庭」「図書館に頻繁に通うご家庭」にオススメです。
- 対象年齢の幅が広い定期購読は、どの絵本を買っていいのか自信がない方』や『絵本を買ったり図書館に行ったりする機会の少ない方』に向いています。「ママやパパが本が苦手だけれど、子どもには本好きになってほしい」というご家庭にオススメです。
ここでは絵本の『内容』を比較しました。次は、毎月自宅に届けられる絵本の『量』について比べてみたいと思います。
定期購読を配本冊数で比較
絵本の定期購読は基本的に年会費や会員料などはありません。送料を除けば、毎月自宅に届けられる絵本の値段の合計がそのまま定期購読料になっています。そのため月に1冊宅配される場合は定期購読料が安く、月に3冊も4冊も宅配される場合は定期購読料が高くなります。年に何冊くらいの絵本を購入したいですか?
乳幼児向け定期購読サービスはたいてい「年齢別コース」や「絵本のジャンル別コース」など多様なコースが用意されているのですが、『こぐま社』と『金の星社』はちょっと違います。
コース選択を悩む必要がありませんから子ども向け絵本の選び方が分からない時や選ぶ時間がない時にオススメできます。『金の星社』は0歳児対象ではありませんが、いもとようこ氏の絵本の特別コースが充実していますよ。
先ほど比較しましたように、こぐま社も金の星社も対象年齢は『0〜2歳まで』と表記されていますが、『こぐま社』の方が3歳児から4歳児まで楽しめる少し難しめの絵本も含まれています。こぐま社の定期購読で配本される絵本の7割程度がこぐま社の絵本になります。『こぐまちゃん』シリーズなどがお好きな方には『こぐま社』の定期購読がイチオシです。
さて、ここで自宅に届けられる絵本冊数と定期購読料の関係について少しだけご説明させてください。
〈配本冊数と定期購読料〉
乳幼児向け絵本の定期購読サービスは絵本の値段の合計が定期購読料なので、基本的には絵本の冊数が少なければ定期購読料が安く、絵本の冊数が多ければ定期購読料が高くなると言えます。しかし乳幼児絵本は価格帯が幅広く、例外も多いので注意が必要かもしれません。乳幼児向け絵本は1冊600円の絵本もあれば1冊1200円の絵本もあります。当然、値段の安い絵本なら定期購読料も安いですし、値段の高い絵本なら定期購読料も高くなります。
そこで次は自宅に届けられる絵本の単価を比べてみたいと思います。安い絵本ばかりを届けてくれてお手頃な料金で利用できるものから、絵本の質に徹底的にこだわり高い絵本をセレクトしているところまでさまざまです。
定期購読を絵本単価で比較
定期購読サービス有名大手10社が届けてくれる絵本の1冊あたりの値段の平均はこのようになっています。どの定期購読にも何ヶ月かに1冊は必ず1500円前後の高額な絵本が含まれています。そのため平均を計算すると平均単価自体は100〜300円の違いにしかなりませんでした。やはりホームページで実際の絵本を確認する必要がありそうです。
平均単価が高いのは『絵本ナビ』と『クレヨンハウス』です。
『絵本ナビ』は毎月の配本冊数が2〜3冊ありますので、1冊ずつ見てみると600〜800円のお安い絵本もずいぶんと含まれています。
『クレヨンハウス』も配本冊数は多めですが、絵本ナビに比べて単価の高い絵本を重視しているようです。1200円以上する比較的高額な絵本をほぼ毎月送ってくれるのは『クレヨンハウス』だけです。
しかしやはり、何と言っても一番気になるのが「いったいどれだけ家計の負担になってしまうのか」でしょう。次は年間の定期購読料を比較してみたいと思います。
定期購読を年間総額で比較
定期購読料の年間総額を比較してみます。ちなみに支払い方法は一括払いができたり毎月の引落しのみであったりと各社さまざまです。
『絵本ナビ』と『子育てナビゲーション』が一番高いグループと言えます。
『子育てナビゲーション』は絵本単価が安いのに年間総額が高くなっています。比較的安い絵本をたくさん届けてくれるので、お子さんは喜ぶかもしれません。
『福音館書店』は1万円をきっています。定期購読送料の安さが際立っていますが、福音館書店の定期購読はとても特徴的です。乳幼児向け絵本の定期購読サービスには『市販絵本』タイプと『雑誌絵本』タイプがありますが、福音館書店の定期購読は市販絵本でありながら雑誌絵本の特徴も持ち合わせています。
定期購読を送料で比較
ちなみに送料は『絵本ナビ』『こぐま社』『子育てナビゲーション』が無料です。『クレヨンハウス』『メルヘンハウス』『メトロブッククラブ』の3大カタカナ定期購読は送料が高めです。
最後に「お得感」で比較したいと思います。出版社保護のため書籍が値崩れするのは本来中古本だけなのですが、絵本をお安く購入することができるのは定期購読サービスならではのメリットです。
定期購読をお得感で比較
乳幼児向け絵本の定期購読サービスは会員料や年会費がありません。絵本の値段が定期購読料ですから、定期購読料が高いものは自宅に届けられる絵本が高く、定期購読料が安いものは自宅に届けられる絵本が安いのが一般的です。しかし例外があります。
それが『童話館』の定期購読です。童話館では自社の絵本を特別価格に割り引いてくれています。そのため書店で購入するよりも安く買うことができます。毎月定価よりも300〜500円ほどお得になっているのですが、童話館は200円の送料がかかります。
お得感という点では一番は何と言っても『福音館書店』です。福音館の高品質の絵本が420円で読めるのは破格中の破格です。しかも送料は100円。しかし福音館書店の定期購読はすべて新刊絵本ですので、「とりあえずロングセラー作品や名作絵本から読んでみたい」という希望にはまったく添えません。
定期購読のその他の条件
その他の条件は各社似たようなものだと感じました。手間の煩雑さには若干の違いはありましたが、配本予定の絵本をすでに持っている場合には違う本に差し替えてくれるサービスはどの定期購読サービスにもありましたし、基本的に事前連絡をしないと自動的に次のコースに移行します。赤ちゃんがもう少し大きくなれば小包の宛名を子どもの名前にしてくれるサービスも良いかもしれません。
で、オススメの定期購読は?
0歳児の定期購読ランキング
さいごに
このバナーはクリックすると各定期購読の『0歳児対象コース』のページを別ウィンドウで開けます。じっくりとご検討の上、ぜひたくさんの絵本をお子さんに読んであげてください。
0歳の赤ちゃんへの読み聞かせの目的は『絵本を読むこと』ではありません。『絵本に親しむこと』です。早くから絵本に親しんでいれば自然と絵本好きになります。小さいうちからすぐに手が届くところにたくさんの絵本を用意しておくことがとても大切です。
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