およそ7段階のレベルに分かれている乳幼児向け絵本の、0歳から3歳までの読み聞かせのコツと年齢別のおすすめ絵本をご紹介します。お子さんの成長に合わせて、お子さんの絵本は少しずつだけれど確実に難易度が上がっています。読み聞かせ方もお子さんの成長に合わせてあげてください。
【このページの目次】
年齢別絵本の読み聞かせ方
0歳児へ読み聞かせるコツ
赤ちゃん絵本は6ヶ月から
0歳児用の赤ちゃん絵本はおもちゃとして楽しめる絵本です。
早ければ6ヶ月から絵本の読み聞かせができます。赤ちゃんが一人座りができるようになったら、膝に抱いて絵本を開いてみてください。
読み聞かせの時間は『遊ぶ』時間
0歳児の赤ちゃんに絵本を与えても読むのではなく舐めたり振りまわしたりして遊びます。0歳児の絵本遊びは『読み聞かせ』というよりも絵本の形をしたおもちゃで遊ぶ時間です。
安心安全な赤ちゃん絵本を
ですから、赤ちゃんが舐めまわしても、床に叩きつけても安全で安心な絵本を用意してあげてください。
おすすめは、お風呂や外出中でも安心して使えるように防水加工がほどこしてある『布絵本』や、舐めても紙が折れたり千切れたりしない固い素材でできている『ボードブック』などです。赤ちゃん用の『しかけ絵本』も楽しいかもしれません。
赤ちゃんは『体』を学んでいる?!
赤ちゃんは生まれてからしばらくは、どこからどこまでが自分の体なのかわかっていません。いろいろなものを舐めながら、「これは自分の手」「これは自分の足」「これは自分の体じゃない」と一つひとつ学習しています。
赤ちゃんはまだ自分の体を自由に動かせません。ですから、絵本を多少「絵本を乱暴に扱っているな」と思っても、絵本を取りあげないであげてください。絵本を床に叩きつけているように見えても、それは赤ちゃんにとって「絵本を乱暴にあつかっている」のではなく「自分の腕の動きを学習している」だけですから。
ときどき『読み聞かせ』を
そして時間に余裕があって赤ちゃんの機嫌のいいタイミングを見計らって、ときどき赤ちゃん絵本を「絵本のように」ページをめくって読んであげてください。
絵本を読むときは「本というのは紙が何枚もつづられていて、ページをめくって使うもの」ということを見せてあげているつもりで読んであげてください。
絵本体験のはじまり
赤ちゃんは「本の形をしたものはページをめくるとママの声がする」と気づき、「ページをめくるとママに読んでもらえる」ということを学びます。そして、赤ちゃんは「ページをめくるとママのやさしい声がして、なんて心地がいいんだろう」と記憶することでしょう。
子どもの成長に欠かせない大切な絵本体験のはじまりです。
絵本の絵を指して物の名前を教えるのもいいかもしれません。しかし赤ちゃんの視力はまだ0.1以下です。赤ちゃんはぼんやりとしか見えていませんから、赤ちゃんの反応はあまり期待しないであげてくださいね。
1歳児へ読み聞かせるコツ
1歳児の絵本は8ヶ月ころから
1歳児用の絵本は「絵と色と日本語の音を楽しむ絵本」です。早ければ8ヶ月ころから楽しめるでしょう。
インパクトのある絵の絵本
1歳未満の赤ちゃんは、淡くやわらかい雰囲気の絵よりも、色のはっきりとした絵や背景との境界のはっきりした絵、ページいっぱいに描かれた大きい絵の絵本の方が楽しめるかもしれません。
美しく楽しいオノマトペを
「どんっ」や「コンコン」などと、絵とオノマトペを楽しむ絵本ばかりです。お子さんに日本語の美しいオノマトペを味わわせてあげてください。
絵に強いインパクトのある0歳~1歳児向けの絵本は、たいていストーリー性は強くありません。
ページを順に読ませてくれない…
お子さんによっては、まだ読んでいる途中なのにページをめくって喜んだり、ページを飛ばしてめくったり、ずっと前のページに戻ったりと、ママやパパに絵本を「読ませてくれない」ことも多いでしょう。絵本のページを順番に読めないと、物語がわからずにママやパパの方がむずむずするかもしれません。
ここは、ぜひ、お子さんの好きなようにさせてあげてください。そして、お子さんが開いたページを、お子さんが開いたときに一緒に楽しんでください。
書かれていることを読まなくても
必ずしも書かれている文章を読む必要はありません。「あ、このページにはアリさんがいるね」や「あれれ?このページは真っ赤っかだ!」など、描かれている絵を見て思ったことを言葉にして語りかけをしてあげるだけで十分です。
「ページをめくればママ&パパの声がする」
「ページをめくればママ&パパの声がする」それだけでお子さんはしっかりと絵本を満喫しています。そして日に日に絵本が大好きになっていっているはずです。
ある時期がくると、お子さんは「本には素敵な物語が詰まっているんだ」ということに気付きます。
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2歳児へ読み聞かせるコツ
2歳児の絵本は10ヶ月ころから
2歳児に読んであげたい絵本は「同じ言葉のくり返しを楽しむ絵本」です。
発達の早いお子さんや絵本が大好きなお子さんなら、10ヶ月ころから楽しめる絵本です。
絵本の物語を楽しむように
赤ちゃんは6ヶ月ころから音に意味があることを理解しますが、1歳半ころから言葉に意味があることを『楽しみ』始めます。
お子さんが1歳半くらいになると、少しずつ絵本の中の物語のおもしろさに気づくころでしょう。何枚もページをめくったり、前のページに戻ったりすることは少なくなっているのではないでしょうか。
楽しみながら日本語を学習
お子さんは絵本をくり返し読んでもらいながら、日本語の発音を覚え、単語を覚え、日本語の基本的な文法構造までを学んでいます。子どもが天才だと呼ばれる理由です。大人になって外国語を勉強しようとしても、発音の勉強、単語の勉強、文法の勉強…ですものね。
読後の『語りかけ』を始めよう
お子さんが少し大きくなると、ママやパパが読んでいる声に合わせて一緒に読むようになったり、聞き覚えている言葉をつなげながら自分で絵本を読んだりするようになるかもしれません。楽しみですね。
このころの「同じ言葉のくり返しを楽しむ絵本」から、読み聞かせのあとの『語りかけ』が楽しくなる絵本です。すぐにお子さんと一緒に絵本について『語りあう』ことができるようになります。幼児期の読み聞かせの醍醐味は、何と言っても、この読み聞かせ後の『語りかけ』です。さまざまな視点から「言葉かけ」や「問いかけ」をして、お子さんの興味や能力をぐんぐん伸ばしてあげてください。
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3歳児へ読み聞かせるコツ
3歳児の絵本は1歳半から
3歳児が対象の絵本は「生活習慣やしつけの絵本」です。早ければ1歳前後から楽しめます。
絵本で生活習慣やルールを知る
早ければ1歳ころになると生活のリズムも安定してきて、赤ちゃんはいつも大人の行動に興味津々です。あいさつやトイレトレーニングなど生活の習慣や、「道路には飛び出さない」「返事は『はい』」などのルールを学べるような絵本が増えます。
ひらがなにも興味を
ひらがなは絵本を使いながらゆっくりと楽しく教えると、すぐに覚えてしまいます。子どもに楽しませてあげながら字に興味を向ければ、子どもが自ら「覚えたい」と思うので、自発的に書く練習までするようになります。
ひらがなが上手に書けるようになると、そのままカタカナも漢字も自然と覚えていってくれます。
お子さんの字の学習進度に合わせて、絵本や新聞で『字を探すゲーム』や『よみ方の当てっこゲーム』など、楽しく学びをサポートしてあげてください。
『語りかけ』で「イラッと」予防
絵本を読んだ後にたくさんお話しをすると、子どもが生活に必要なきまりや習慣を学んでくれます。おもしろいことに絵本で学んだことは、子どもは率先して実行する傾向にあります。
絵本を通して学ばせるというのは、時間と手間と根気が必要です。ですが、「ほら!ちゃんとして!」「何度言ったらわかるの?」と何十回、何百回言うよりもずっと効果があります。何より、ママも心が平穏でいられます!
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赤ちゃん絵本の難易度とは
乳幼児向け絵本はおよそ7段階のレベルに分かれています。
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この記事がお子さんへの読み聞かせに役立てば嬉しく思います。
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