「絵本の定期購読ってどうなんだろう?」と興味をもった時に、予備知識のないまますぐに購入サイトや比較サイトを読もうとすると少々混乱するかもしれません。『絵本の定期購読サービス』という名前で知られるサービスは実は2種類あるからです。2種類の絵本定期購読サービスの違いを一言で言うならば「絵本」を買うか「読みもの」を買うかの違いです。
【このページの目次】
2種類の絵本の定期購読
定期購読サービスを提供している会社は多数ありますが、一言で『絵本定期購読』と言っても内容はさまざまです。絵本定期購読サービスには2種類あります。市販絵本タイプと月刊絵本タイプです。
- 市販絵本タイプは「市販の絵本を厳選して送ってくれる宅配サービス」です。
- 月刊絵本タイプは「いろいろな内容のおはなしを雑誌のように1冊にして送ってくれる宅配サービス」です。
以下で、それぞれのタイプの中身を詳しく見てみましょう。
市販絵本タイプ定期購読
月に1冊から5冊ほどの絵本を自宅に送ってくれます。ほとんどの絵本が書店や図書館で見たことのある有名な名作絵本です。
市販絵本タイプの目的
市販絵本タイプを利用する目的は『絵本』を購入することです。「絵本を購入する」なんて「当たり前だろう」とお思いかもしれませんが、雑誌絵本タイプの絵本定期購読サービスの利用目的は絵本ではなく「おはなし」の購入ですので、両者は少し違います(詳細後述)。
市販絵本タイプの対象年齢
市販絵本タイプの定期購読サービスで送られてくる絵本は市販の絵本ですから、0歳児からでも十分に楽しめる内容です。
市販絵本タイプの内容
市販絵本タイプの定期購読サービスではどのような絵本が送られてくるのか、配本予定絵本一覧を載せてくれている絵本定期購読サービスのサイトを覗いてみましょう。ここでは例として0歳児向けの定期購読サービスを比較してみます。
市販絵本タイプの配本例
〈絵本ナビの配本予定〉
〈クレヨンハウスの配本予定〉
〈子育てナビゲーションの配本予定〉
以上、有名3社の画像を並べてみましたが、3社の配本予定の一部を見比べてみただけでも同じ絵本が含まれているのが分かります。ちなみに画像には写っていませんが『がたんごとん がたんごとん』は3社すべてに含まれています。
市販絵本タイプの選び方
定期購読を検討する時はご自宅の絵本の内容と照らし合わせてお考えになるのがよろしいと思います。有名絵本や人気絵本はどの会社の定期購読にも選ばれていますが、どの定期購読サービスもご自宅にすでにお持ちの絵本であれば無料で差し替えをしてくれます。配本リストと重複する絵本があまりに多いと、毎月の差し替え手続きが面倒に感じるかもしれません。
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月刊絵本タイプ定期購読
このような薄い絵本を見たことがありますでしょうか。この薄い絵本が、月刊絵本タイプの絵本定期購読で送られてくる『絵本』です。(写真は All Aoubt 『おすすめ!定期配本の雑誌絵本』より)
月刊絵本タイプの定期購読サービスで送られてくる絵本は、雑誌のようにいろいろな内容が収録されている絵本で、ファッション雑誌などと同じように充実した付録がついていることが多いです。内容は乳幼児の生活全般について知識を深めてくれるもので、いわば基本的な生活をするための『通信学習教材』のようにも感じられます。
月刊絵本タイプの目的
月刊絵本の定期購読サービスを利用する目的は『絵本』を購入することではなく、『読みもの』を購入することです。月刊絵本は雑誌のように1冊の中にさまざまな『読みもの』がつまっていますので情報量が多いのが特徴です。市販の絵本のように1冊ごとの『世界観』はありませんので「絵本を開けて閉じるまでその絵本の世界観を味わう」という楽しみ方はできません。
月刊絵本の目的は子どもに生活の基本を教えることです。家庭での生活で経験する生活習慣に関することや、園での生活で経験する先生や他のお友だちとの人間関係に関することなどを、1年間の季節にそって楽しく読めるようになっています。月刊絵本は親子で楽しむためのものなので、ママとパパがお子さんとたくさんお話ができるような工夫も随所に見られます。
月刊絵本タイプの対象年齢
月刊絵本につまっている『読みもの』は、子どもが生活の中で出会えるいろいろなものに興味をもたせる内容になっています。また、月刊絵本は幼稚園や保育園に通っている子どもを対象にしています。そのため内容は、園での先生やお友だちとの接し方や季節の行事の準備や活動など、園での生活をサポートするものが多く含まれます。子どもの生活をサポートするという明確な意図をもって発行されている内容ですから、小さいお子さんには難しすぎる内容です。
各社のサイトで対象年齢を確認すると『0歳から』と表記されている場合が多いのですが、これは「0歳児『が』楽しめる内容」という意味ではなくて、「0歳児『も』楽しめる(かもしれない)内容」という意味だと解釈してください。つまり「12ヶ月の定期購読のうち数回は『0歳でも読めるような内容が含まれている』月刊絵本が送られてくる」ということです。
サイトに何歳からと表記されていても、月刊絵本を楽しんで読めるようになるのは2歳前後からだと思います。
月刊絵本タイプの内容
各社、定期購読サービスの内容や雑誌絵本の内容は異なりますが、多くの会社で『総合絵本』『かがく絵本』『おはなし絵本』の3種類から選べるようになっています。
『総合絵本』
「子どもの生活全般を題材にしている月刊絵本」です。1冊の中に「生活習慣やマナーを教えてくれるページ」や「ページを切ったりシールを貼ったりする工作のページ」、「実物の動物や昆虫が観察できる写真のページ」、「歌のページ」など乳幼児の生活を網羅するいろいろな内容がつまっています。
『かがく絵本』
「主に自然科学を身近に感じさせてくれる月刊絵本」です。写真がふんだんに使ってあって、お子さんに実物をじっくりと見せてあげることができます。生活の中の身近な科学現象を楽しく紹介されていますが、時おりママやパパも知らないことが書かれていることがあるので家族みんなで楽しく学べる内容になっています。
『おはなし絵本』
「短いストーリーの物語が何編か収録されている雑誌絵本」です。書店で見られるような市販の絵本よりも短めの「読みもの」が集まったような感じです。中でも特に人気があった作品は、後日、1冊の絵本として書店に並んだりもします。
月刊絵本タイプの選び方
市販の絵本と市販の幼児教材のいいところを1冊の絵本に集めて、ママやパパがお子さんと話すきっかけを上手に作ってくれている絵本です。そのため絵本の内容は、月刊絵本の総合絵本であれ、月刊絵本の科学絵本であれ、市販で売られている絵本や幼児教材ほど充実していません。平たく言えば、どれも似たり寄ったりですので、お子さんが通われている園でお友だちがみんな注文している月刊絵本があるのであれば、その月刊絵本にされてよろしいと思います。
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定期購読に悩んだら…
絵本の定期購読サービスを検討する時に最初にしなければいけないのは『市販絵本タイプ』にするか『月刊絵本タイプ』にするかを決めることです。それからそれぞれの定期購読サービスの内容を比較すると各社の特徴が明確になります。こちらに市販絵本タイプと月刊絵本タイプの見開きページを一覧にしています。各社のイメージをつかめると思います。
『市販絵本タイプ』にするか『月刊絵本タイプ』にするかを決めたら、絵本の定期購読サービスを比較しましょう。定期購読を比較する時のおすすめポイントは3つです。①まず大まかな違いを押さえた上で、②「お子さんに買ってあげたい絵本の内容」と「お子さんに絵本に親しんでもらいたい理由」を照らし合わせて、③改めて購入サイトをじっくりと吟味するのがおすすめです。
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