こんにちは。元幼児教室講師兼進学塾講師小日向です。
レゴが大好きな我が子を見ていて「こんなにレゴが好きで将来はどんな大人になるのかしら?」なんて思うことはありますか? レゴ好きな子供たちの将来を決めるのは「親が9割!」はまんざら誇張でもありません。
【このページの目次】
親の口癖と子どもの学力
知育業界では親の声かけは子育てのすべてです。子どもの性格や生活習慣だけでなく、勉強への意欲や人生の意義や幸福度を決定づけるのは(特に10歳までの)親の声かけです。
親の口癖は子育てのキモ
親の口癖は注目のキーワード
数ある子育て本の中でも「親の口癖」や「親の声かけ」に関するものは特に多いものです。例えば、
こちらの本では「「『あなたってダメね』毎日のように言われて育った子どもは、それが潜在意識に浸透し、やがて「自分はダメな人間なのだ」という意識になってしまい、知らず知らずのうちにダメな行動、生き方になってしまうのです。子どもは本来、自分の中に素敵な「力」を持っています。まず、その「力」を信じましょう」と書かれています。(今すぐに使える褒める言葉がたくさん載っているのでオススメです)
子どもへの暴言は虐待
子育て中の言葉の暴力は虐待
日本でも少しずつ言葉の暴力に対する認識が変わりつつありますが、海外では子どもに対する親の暴言は立派な虐待としてみなされます。近年、子どもに対する母親の言葉がどんどん冷たく鋭くなっていると感じる人が少なくありません。冷たい言葉で育った女の子がママになって同じように子育てするので良くなることは稀で、たいていは言葉がどんどん悪くなってしまいます。
心の傷の方が重症慢性化する
親からの言葉で受けた心の傷は重症化し慢性化してしまいます。なかなか治らないばかりか、記憶の心理的効果で記憶の中の言葉が頭の中でどんどん悪化してしまうこともあります。
親の口癖は子供の全てに影響
暴言は子どもの心を傷つけますが、親の愛情あふれる言葉は子どもの無限の可能性を、勉強や学力だけでなく文字どおり「無限に」広げることができます。
親の口癖はスポーツ能力にも影響
もちろんスポーツにも親のサポートは欠かせません。
親の口癖が子どもの性格を決める
素直ないい子も、天邪鬼のひねくれっ子も、子どもの性格に最も影響するのは子どもが生まれてから親がかけ続けた言葉の結果です。
子どもの学力も親の口癖しだい
当然、子どもの学力も親の口癖で変わります。(厳密に言えば、学力を培う知識欲や勉強への興味に影響を与えます)
こちらの本は、子どもに「算数好き」「数学好き」の心を育てるヒントが満載です。幼児知育の観点から言えば、より大切なのは「親の教え方」の前提となる親子関係です。どんなに親の教え方が上手でも「口出さないで! 一人でできるからっ!」などと親の言葉を拒否するようでは効果はありません。親の言葉を素直に聞ける子どもの心と難しくて退屈な勉強の話も笑顔で楽しめる親子関係を作っていなくてはいけません。
レゴと「天才」の関係
遊べる環境さえ整えてあげればレゴは確実に「天才脳」を育むと思います。
レゴ好きな子と東大生の関係
東大の「レゴ部」は有名
東大にレゴ好きな東大生ばかりが集まった「レゴ部」があることは有名です。東大の文化祭である「五月祭」でのレゴ部員によるレゴ作品の展示は毎回素晴らしいものばかりです。(機会があれば是非お子さんに見せてあげてください!)
レゴジャパンによる調査報告
2018年、レゴジャパンが「レゴと知育の関係性に関する調査」を報告しています。この調査は東京6大学の学生600人に対して行われたレゴの経験やレゴの影響について調べたものです。
東京6大学の6割が「レゴで遊んだ」
調査によれば、東京6大学の6割(東大生は7割)が「レゴで遊んだ」と回答しています。
レゴで遊べば天才脳になる
東大生が感じるレゴで伸びる能力
この調査は、さらに「レゴで遊んだ」と回答した東大生のみを対象にして「レゴで伸びたと感じる能力」についても調べています。レゴが多種多様な能力を鍛えてくれていると感じられる結果が出ています。
幼児期にレゴで遊ぶ知育的効果
レゴの効果としては代表的な「問題解決能力」や「論理的思考力」ですが、幼児期のレゴの知育効果は若干異なります。ふつうのレゴに比べてレゴデュプロ(幼児向けレゴ)はブロックが大きく、ブロック以外の人形や窓などのパーツが多いからです。
レゴ好きな無職ニートは多い
脳には高い知育効果のあるレゴですが、レゴで「天才脳」が育ってもレゴ好きな子がみんな高学歴になるわけではありません。
レゴ好きでも社会に適応できない
天才的な頭脳をもちながらも引きこもりになってしまったり、無職とニートを繰り返したり、などと社会にうまく馴染めないでいる大人はレゴ好きな東大生の何倍もいます。
天才東大生と天才的ニートの差
そして、子どもの頃は同じ「レゴ好きな子」「レゴが上手な子」であったはずの「天才」東大生と「天才的頭脳」をもったニートを分けたのは親(特に口癖)なのだと思います。(幸運に恵まれれば親の代わりにやる気に火をつけてくれる大人に出会えるケースもありますが)
天才「東大生」の親の口癖
例えば、佐藤ママの子育て
「佐藤ママ」こと佐藤亮子氏は4人の子どもをみんな東京大学理科三類に合格させた方で、末っ子の娘さんの東大合格とともに彗星のように受験業界に現れたゴッドマザーと呼ばれている方です。
「2歳からレゴで遊ばせました」
佐藤ママはレゴジャパンの調査リリースに際して「2歳からレゴで遊ばせました」「頭にはとてもいい影響があったと感じています」などとコメントを出しています。
とにかく怒らない
すでにたくさん出版されている佐藤ママの著書をすべて拝読いたしますと、子育ての核となっているのは「怒らないこと」だと感じます。勉強したがらなくても勉強しないことを怒るのではなく、子どもが勉強したがる環境をつくる。テストの点数が悪くても、解けた問題を褒めた上で間違えた問題を間違えない解決策を模索する。子育て中であればどの家庭でも直面する「子どもが起きてこない」問題も、寝てる子どもに靴下を履かせて起こすというユニークな解決法で回避しています。
例えば、三井家の子育て
三井淳平氏は、日本人初世界13人目の最年少「レゴ®認定プロビルダー」です。有名進学校である灘中学高校から東大に進学し、東京大学では総長賞を受賞しています。現役東京大学大学院生として、幼少時代から東京大学まで自らの思考を徹底分析した著書を読むことができます。ご両親インタビュー「三井家の子育て」も読み応えがあります。
好きなことをとことんさせる
著書によれば、かなり自由に奔放に子育てをされたような印象を受けます。直接は書かれていませんが、このような子育てを培い、成功させたのは乳幼児期のふれあいだったのではないかと感じます。強いボンディングと信頼関係がなくてはこれほど上手くはいかなかったはずです。
必要なパーツは自分で買わせる
三井家の子育てで最もユニークなのは、レゴの魅力にどっぷりとハマった息子に対して、新しい作品を作るためのレゴのブロックを自分で買うように促したことかもしれません。幼い淳平氏がなんとか高額なレゴを調達しようとした試行錯誤とレゴへの愛情が感じられる内容です。
例えば、内村航平選手の母
最後に、オリンピック金メダリストで体操界のレジェンド内村航平選手のお母さまの子育てをご紹介させてください(東大生ではありませんが、間違いなく日本が誇る天才のお一人なので)。内村家の子育てもとてもユニークだったことを航平選手のお母さま周子さんの著書から伺えます。
中学まで「ダメな選手」だった
興味深いことに、内村航平選手は初めて日本代表に選出されるほんの数年までは試合に出ても結果がまったく振るわなかったそうです。
100回褒めたら1回叱る
しかし、周子ママは試合で結果が出せなことに対して怒ったことも叱ったこともないそうです。逆に、良くできたところを褒めて褒めて褒めまくっていました。乳幼児期から周囲から「褒めすぎだ」と何度も言われるほど徹底的に褒めていたそうです。
最も叱ったのは日本代表としての責任
そんな周子ママが本気で叱ったのは、内村選手が日本代表として出場した国際大会でコーチの反対を押し切ってまだ成功率の低い大技に挑戦し、そして失敗した時だったそうです。「日本人代表として試合に臨んでいるのだから使命はメダルを獲ること。成功率の低い技に挑戦することは日本代表としての責任を果たしていない」と。この時の航平選手の反応が「無言」であったことや、その後の航平選手の試合に対する姿勢など母親ならではの文章には臨場感があります。普段であれば「あなたが楽しければママは嬉しいわ、よく挑戦したわね」などと褒める周子ママのこの時の言葉はおそらく航平選手の選手としての大切な部分を形作ったのだろうなと思わざるを得ません。おすすめの1冊です。
天才的「ニート」の親の口癖
「レゴ」と「ニート、無職、引きこもり」などというキーワードで検索すると多くのブログが表示されました。今回の記事を書くにあたり検索上位100位ほどまでのブログを拝読させていただきましたが、時折アップされている幼少時の思い出の記事を読んでいると共通点が多いことに気づきます。
親の口癖の共通点
親の口癖や態度、対応に関して次の3点が気になりました。
「〇〇をしなさい」
まず、一つ目は子どもに好きなことをさせなかったこと。子どもに、子どもの好きなことをさせてあげるのではなく、親がすべきことだと感じることだけを強いていたこと(子どもは強制だと感じていた)です。「(ギターを習いたいと言っているのに)授業でやるからスイミングに行きなさい」「(楽しく練習できる環境づくりができていないのに言葉だけで)レッスンにお金を払ってるんだから毎日そろばんを練習しなさい」など。
「〇〇は(また)できなかったのね」
できたところよりも、できなかったところを指摘してしまう。お子さんが70点のテストを持って帰ってきたら「70点しか取れなかったの?」と言いますか? それとも「70点も取れたの?」と言いますか? 先述の佐藤ママは国語のテストが5点だったときも、先にできたところから褒めてあげたそうです。
「何をしても(何度やっても)ダメね」
「何にもできないのね」「本当にグズね」「何をやらせてもダメなんだから」本当は「何もできない」なんて思ってはいないのに、イライラしているときにはつい口をついて出てきそうになる感情に任せた暴言です。実際に子育てをしてみますと、このイライラをぐっと堪えられるかどうかが知育成功の鍵のようにも感じます。
さいごに
特におすすめの1冊
レゴの購入で迷ったら
レゴは対象年齢ぴったりのものを買うのがおすすめです。
Amazon売れ筋ランキング
幼児向けのレゴデュプロと一口に言ってもさまざまな種類が売られています。レゴデュプロの売れ筋を見てみると、一年中どんな季節でも上位に入っているのは女の子向けであれば例えばこちら。
男の子向けであれば例えばこちらなどは大人気商品です。
さすがに売れ筋商品というだけあって、これを見たお子さんはほぼ間違いなく喜ぶと思うのですが、しかし知育的な効果を考えた場合はこのような出来合いの形をしたパーツにはレゴの効果はほとんどありません。少々組み立てはしますが、これはどちらかというとリカちゃんでのおままごとや戦隊フィギュアでの戦いごっこと大差なくなります。(それでも「レゴというおもちゃに慣れる」という意味で入り口としての役割は果たしてくれますが)
おすすめというより必須
数年後にレゴクラシックにレベルアップすることを見越して、幼児期からの知育的効果を考えると「おすすめ」というよりも必須アイテムにちかいほど一押しなのがこちらのパッケージです。
ブロック系の知育玩具は「パーツが多ければ多いほど知育効果が高まる」という特徴がありますから、一人っ子のお子さんで最低限このくらいの量は与えてあげたいところです。欲を言えば2箱あると、壮大なレゴ作品を作ってくれます。兄弟がいる場合には知育的観点から見ると(楽しそうに遊んではくれますが)この量では足りないでしょう。
間違いなくマストアイテム
レゴ作品の一番下に敷いてある土台になっているプレートを「基礎版」と呼ぶのですが、この基礎版はマストアイテムです。
レゴで遊んだことのある方はご存知でしょうが、この基礎版があるのとないのとではレゴ遊びの深度がまったく違います。必ず1枚、できれば4枚あると基礎版によるタングラム的な図形把握効果も期待できるので非常におすすめです。(ご兄弟がいる場合は必ず元は取れるはずですのでレゴデビューと同時購入を強くおすすめできます)
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