ソフロロジー出産の効果は数え切れないほどあります。ソフロロジー出産は私にだって独学でもできたので、「とりあえずやってみる」ことを強くおすすめしたいと思っています。
妊娠中の8つの効果
ソフロロジー出産をするためには、妊娠中から準備をしなくてはいけませんが、呼吸法の練習もイメトレも、すべてリラックスするための準備です。そしてリラックスをすることは妊娠中のママにもとても嬉しい効果があります。
母性がはぐくまれる
母性とは「赤ちゃんを愛していこう、慈しんで育てていこう」と思う気持ちです。母性は目に見えず、「母性が育ってきたな」などという実感もないので軽視されがちですが、お産においても子育てにおいても、母性は非常に重要です。
ソフロロジー出産のためのイメージトレーニングでは、赤ちゃんのことを考えます。赤ちゃんのことをイメージしていると、赤ちゃんが生まれてくる瞬間のことだけでなく、生まれてきた後のことも当然イメージします。この赤ちゃんと暮らすイメージが母性をはぐくみます。
赤ちゃんとの絆が強くなる
ソフロロジー出産においては、ママと赤ちゃんとの絆は母性とともに非常に重要な要素です。ママと赤ちゃんとの絆というのは母性と似ていますが、ママが赤ちゃんを愛しく思うように、赤ちゃんもまたママを愛しく思ってくれるという相互作用がある点で異なります。
ソフロロジー出産では、安産のためには赤ちゃんもお産に協力してくれなくてはいけないと考えます。妊娠中から赤ちゃんがママを大好きになっていてくれたら、お産の時には赤ちゃんが大好きなママのために頑張ってくれます。
中後期つわりが軽くなる
中期または後期のつわりにはつわりの症状を和らげてくれる効果があります。(前期のつわりに効果がないわけではありませんが、多くの場合妊娠初期にはソフロロジー出産のことを知らないママが多いので)
つわりは女性ホルモンの不安定なバランスによって起こるものです。女性ホルモンは「気分と感情のホルモン」ですから、ママの気分と機嫌がよくなれば症状が治まる場合があります。ソフロロジー出産のトレーニングはリラックスのためのトレーニングですから、気分と機嫌にはよく効きます。
産前うつが軽くなる
今では妊婦全員が産前うつになると言われています。体調の変化による気分の浮き沈みも軽い産前うつの症状なのだそうです。瞑想がうつに効くことは有名ですが、静かな呼吸と赤ちゃんをイメージするソフロロジー出産のトレーニングも産前うつの症状を和らげます。
具体的には、沈みがちな気分が晴れやかになったり、子育ての不安が軽くなったり、自分やパートナーへのイライラが軽減したり、不安定な体調も「赤ちゃんがいる証だ」と前向きに考えられるようになったりします。
陣痛への不安を取り除ける
「鼻からスイカを出すようだ」などと言われる陣痛の痛みは、初産のママにとって恐怖でしかありません。しかし、怖いと思う気持ちはリラックスの天敵です。痛くない陣痛のためには陣痛を怖いと思っていてはいけません。陣痛への恐怖は「早く赤ちゃんに会いたい」というお産への意欲に変えれば、すぐに取り除けます。
お産に意欲的になる
ソフロロジー出産のイメージトレーニングをしていると自然と「早く赤ちゃんに会いたい」と、お産を待ち望むようになります。赤ちゃんに会うためには陣痛がこなくてはいけません。陣痛への恐怖よりもお産への期待がまさったら、お産の準備は万端です。
よい気分転換になる
ソフロロジー出産のイメージトレーニングは、日向ぼっこをしていて眠くなった時のような暖かくやわらかい心地よさの中で行います。体がリラックスしていて、大好きな赤ちゃんのことだけに意識を集中する時間は、イライラしやすい妊娠中にはとてもよい気分転換になります。
よい胎教になる
ソフロロジー出産を体験したママは、みな、ソフロロジー出産のためのトレーニングが胎教になったと言います。胎教とは「妊娠中のママがお腹の中の赤ちゃんのために良いことをすること」ですから、まさにソフロロジー式分娩法そのものです。
さらにソフロロジー出産のトレーニングはママと赤ちゃんとの絆を深めますから、他の胎教の効果を高めてくれることも期待できます。
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お産での6つの効果
お産というのは『陣痛が和らぐ出産前に知っておきたいお産のはなし』でもご紹介したように、正式には「陣痛からママの体の回復まで」を意味する言葉です。ここではソフロロジー出産の「陣痛からママの体の回復まで」のメリットをご紹介します。
陣痛が痛くない
ソフロロジー出産のお産中のメリットの中で、最も有名で、最も嬉しいのが「陣痛が痛くないこと」でしょう。陣痛中にリラックスができていると、エンドルフィンという鎮痛ホルモンが分泌されます。エンドルフィンは脳内麻酔と呼ばれるほど強力なホルモンで、リラックスをしているとどんどん分泌され、陣痛の痛みをかなり和らげてくれます。
「陣痛が痛くない」と言っても、まったく痛みを感じないわけではありません。痛みを感じないわけではないのですが、妊娠中のイメージトレーニングと母性のおかげで、陣痛の痛みよりも「早く赤ちゃんに会いたい」気持ちの方が強くなります。そのため「次はもっと強い陣痛が来ないかな」とすら思うほどです。だって、強い陣痛が来ないと赤ちゃんは産道を通れませんから。
お産がどんどん進む
ママが陣痛中にリラックスできているとオキシトシンという愛情ホルモンを分泌してくれます。オキシトシンはお産をすすませてくれる効果がありますから、リラックスをしているとお産はどんどん進みます。
お産がどんどん進むので、ママが陣痛にさらされる時間が短く、結果的に陣痛の痛みをそれほど感じずにすむという効果もあります。
会陰が傷つかない
会陰というのは産道の筋肉の名前です。産道は筋肉でできています。リラックスさえできていれば、筋肉はやわらかくなり、よく伸びます。陣痛中にリラックスできれば産道自体がよく伸びてくれるので、会陰の筋肉は傷つかずに済みます。
筋肉は力を入れると固くなるので、間違った分娩法や呼吸法をしてしまうと、固くなった会陰の筋肉を赤ちゃんの頭が無理やり通ることになるので、会陰の筋肉が裂けてしまいます。これが「会陰裂傷」というものです。会陰があまりにも固すぎて赤ちゃんが出て来れないようなら会陰の筋肉を切ります。これが「会陰切開」です。会陰が傷つくと座る姿勢が激痛です。産後、食事をするのも、授乳をするのも、トイレに行くのも、それはそれは大変ですので、会陰は傷つけない方が絶対にいいです。
赤ちゃんの血色がいい
生まれたばかりの赤ちゃんで「青白い赤ちゃん」を見たことがあるでしょうか。ラマーズ法の時代には多かったという青白い赤ちゃんは酸欠の症状が出ている証拠です。陣痛というのは子宮筋の収縮ですから、赤ちゃんは全身を圧迫されます。もちろんへその緒もつぶされますので、へその緒を通してママから酸素をもらっている赤ちゃんは陣痛中はずっと酸欠気味です。(注:右の画像の赤ちゃんは少々血色が悪いのですが、肌についている白い粉は羊水が乾いたもので赤ちゃんの皮膚を守ってくれています。悪いものではありません)
ラマーズ法全盛期には誤ったラマーズ法が広まり「ヒッヒッフー」の後に息をとめていきんでしまったそうですが、ママが息を止めてしまうと赤ちゃんへの酸素も止まってしまいます。ママは息を止める前に大きく息を吸いますが、赤ちゃんにとっては酸欠気味の上にさらに「突然」酸素が来なくなってしまいます。そのため酸欠の青白い赤ちゃんがよく生まれていたとお世話になったベテラン助産師さんが言っていました。
ソフロロジーの呼吸は「長く吐く」呼吸です。陣痛中も、陣痛と陣痛の合間も息は止めません。出産の瞬間が来ても、息を止めていきみません。息を止めていきむのではなく、腹筋に力を入れながら息を吐くだけです。人間の体は息を吐けば、体が必要とする酸素を自然と吸い上げるようにできているのだそうです。ママがずっと呼吸をし続けるので赤ちゃんにも十分な酸素が送られるため、ソフロロジー出産で生まれる赤ちゃんは血色のよいピンク色をしています。さらに、出産のときに十分な酸素をうけて生まれることができた赤ちゃんはひどい夜泣きをしないケースが多いのだそうです。
赤ちゃんが元気がいい
生まれたばかりの赤ちゃんの場合、「元気がいい」というのは「よく泣く」「手足をよく動かす」などといった普段の会話に出てくる「元気」とは意味が少し違います。生まれてすぐの赤ちゃんの使命は「おっぱいやミルクを飲むこと」です。元気のよく生まれてきた赤ちゃんはおっぱいに吸いつく筋力も、必要な量を飲み続ける体力も十分にあるので、よく飲みます。お腹いっぱいになるまで飲むことができるので、よく寝ます。
ママの産後の回復が早い
ソフロロジー出産では会陰がほとんど傷つかないので、ママの体は産後の回復が非常に早いです。また、ソフロロジー出産はほとんどがスピード安産ですから、陣痛にさらされる時間が短いため、ママは出産直後でも体力に余裕があります。
赤ちゃんの方も元気いっぱいで、生まれた直後からよく飲みよく寝てくれるためにママは十分に睡眠を取ることができ、ママの産後の回復はさらに早くなります。
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産後の6つの効果
母乳がよく出る
母乳の出はママの体調に大きく左右されます。ママが産後の回復が早く、よく眠れると母乳はよく出ます。ママがリラックスできていると母乳がよく出るとも言われます。
またおっぱいは赤ちゃんが飲んでくれたぶんだけ母乳を作ろうとしますから、母乳の出は赤ちゃんの食欲にも強く影響されます。ソフロロジー出産で生まれた赤ちゃんが元気いっぱいでおっぱいをよく飲んでくれるので、赤ちゃんが飲んでくれる分だけ母乳はどんどん出るようになります。
ひどい夜泣きが少ない
どんな赤ちゃんも夜泣きをします。ママがご近所を心配するほどのひどい夜泣きをする赤ちゃんもいますし、ママが辛く感じるほど何時間も、また何日も夜泣きが続く赤ちゃんもいます。おっぱいを飲ませても、おしめを替えても夜泣きはするので、夜泣きの原因は分かっていませんが、泣くということは何かを不快に感じているのでしょう。
原因の分からない夜泣きですがソフロロジーのトレーニングをしていると生まれた赤ちゃんの「ひどい」夜泣きが少ないので、赤ちゃんがママといることに安心できているのかもしれません。ソフロロジー出産では妊娠中からママと赤ちゃんとの絆づくりをしますから「ママといることへの安心感」や「ママへの信頼感」は確かだと言われています。
「育てやすい」赤ちゃん
ソフロロジー出産で生まれた赤ちゃんは、よく飲み、よく寝ます。ひどい夜泣きも少なく、何があってもママに抱っこしてもらえればたいてい泣き止みます。いわゆる「育てやすい」赤ちゃんになります。
産後うつになりにくい
一説によると、産後うつの原因は赤ちゃんの泣き声だと言われています。赤ちゃんの泣き声がママをうつ状態にさせるかどうかはまだ証明されていませんが、赤ちゃんの泣き声が高い不快指数を持っていることは実証されています。
産前うつと同じく、最近ではどんなママも必ずなると言われるようになった産後うつですが、ママに体力的にも精神的にも余裕があれば産後うつにはなりにくくなります。ソフロロジー出産で生まれた赤ちゃんは「育てやすい」ので、ママがイライラしたり落ち込んだりする状況も少なくなります。
イラっとしにくくなる
いざ子育てが始まると、なぜ泣いているのか分からなかったり、ママがもう数日寝ていないのに赤ちゃんがまた夜遅くまで寝付いてくれなかったり、パパが子育てになかなか協力的でなかったり、ママのイライラの種はいたるところに転がっています。
しかし、ママのイライラは子どもの天敵です。赤ちゃんが幸せを感じるのは自分が笑っている時ではなく、ママが笑っている瞬間です。東欧のある国では「ママが笑ってさえいれば子育ては成功だ」と言われるそうです。大切になるのはママが自分でイライラを鎮められるかどうかです。
ヨガや禅の呼吸が心を落ち着かせることは有名ですが、最近では『ためしてガッテン』や『林修の今でしょ!講座』など複数のテレビ番組で静かに呼吸をすることがイライラに効果的だと報じられました。ソフロロジー出産をするためにCDを聞き、イメージトレーニングを繰り返したママならイライラに効く呼吸法はもう身につけています。朝起きてすぐに、もしくは夜寝る前にソフロロジーの呼吸を数回するだけでイライラする回数も度合いもぐっと軽減できます。(ぜひ試してみてください)
子育てを楽しめる
ママには体力があり、赤ちゃんは機嫌が良く、ママは十分に睡眠がとれるので、産後の回復が早くなるという良い循環で新生児育児を始められるために、子育てを楽しむ余裕が生まれます。赤ちゃんのお世話はすべてが楽しいわけではありませんが、それでもママも赤ちゃんも穏やかでリラックスできていると子育てをより楽しむことができます。
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