以前勤めていた幼児教室でクリスマスシーズンに取り組んでいた英語学習アクティビティが非常に効果があったのでご紹介します。
【このページの目次】
どんな子も英語力が劇的UP!
以前勤めていた幼児教室で非常に効果があった英語学習アクティビティとは「絵本の暗唱」です。英語学習や読み聞かせに慣れたお子さんはもちろん、英語学習を始めたばかりのお子さんにもクリスマスを迎える頃には明らかに大きな成長が見られていました。
絵本の暗唱という英語勉強法
「使える」英語力は暗唱から
単語も文法も英会話も総合的な英語力は暗唱で培われます。暗唱すると確実に「使える」英語力が身につくのに、暗唱という英語学習法が一般に浸透しないのはおそらく暗唱することにも効果が出るまでにも時間がかかり過ぎるだと思います。
暗唱は幼児&子どもにこそ
時間はかかるものの「絵本の暗唱」の効果は絶大です。暗唱はママやパパと一緒に「英語を楽しむ」ことができる時間がたっぷりとある幼児期から小学生にこそ是非挑戦していただきたい英語学習法です。
今年の冬は絵本で英語力UP!
クリスマスは可愛らしく魅力的な絵本がたくさん出回り、クリスマスの雰囲気と文化背景のためか子どもたちが普段にも増して英語に興味を持つ時期でもあり、12月は絵本の暗唱に挑戦するには絶好の機会です。今年の冬、お子さんと一緒に絵本の暗唱に挑戦してみませんか?
英語絵本を暗唱する効果
英語のリズムを体で覚える
国語の授業でもたくさん音読をしてきたように、言語学習において音読は学習の基礎です。絵本を音読するというのは時間もかかりますし案外疲れるものです。お子さんの気分や性格を観察して最良の方法とタイミングで英語の音読をさせてあげてください。
マザーグースと同じく美しい韻をふむ英語の詩はくり返し音読すると、リズムのよさ、語呂の楽しさ、英語という言語の音の流れをを体にしみこませ、英語で会話をするときの土台になる大切な言語感覚を身につけることができます。この言語感覚は小さいうちに身につけた方がよい「伝わる」英語力を身につけるために大切な感覚です。
英語圏の文化背景を学べる
例えば日本人が「どんぶらこ」と聞けば「桃が川をゆらゆらと流れてくる」ことを思い浮かべるように、有名な詩や物語の一説はネイティブスピーカーが共有する一般常識であり文化の源です。
マザーグースと同じく “The Night Before Christmas” の詩もまた英語圏の子どもたちなら誰でも知っている詩で、小さい頃から何度もくり返し親しむ名作です。お子さんが成長して楽しむであろうドラマの中でパロディとして出てきたり、将来出会うであろうネイティヴとの会話の中でユーモアや皮肉として使われたりすることもあるでしょう。相手が知らないと思っていることを知っていると好意的に驚かれて会話が広がったり新たな人脈につながったりします。
暗唱のための読み聞かせ方
毎日同じ絵本を読み聞かせ
暗唱のための読み聞かせといっても特別なことは何もありません。お子さんの「お気に入りの絵本を毎日読み聞かせる」だけです。
絵本暗唱に取り組む時期
幼児教室では毎年ハロウィン絵本の読み聞かせを終える11月初旬からクリスマスまで取り組んでいました。幼児教室で行なっていたのは「1年に1度、クリスマスまでのおよそ6週間だけでクリスマス絵本を暗唱してしまおう」というアクティビティでした。
絵本暗唱に取り組む期間
1年に1度毎日同じ絵本を読み聞かせるだけの暗唱勉強法ですが、たった6週間でクリスマス絵本をきれいに暗記することはあまり現実的ではありません。そこで、幼児教室の暗唱アクティビティはだいたい3カ年計画でした。
暗唱のための読み聞かせ計画
英語の音とリズムを味わいながら、英語の発話を楽しみ暗唱するために、幼児教室では子どもたちには内緒でママたちとだけ「3年かけて絵本を暗唱しよう」という目標を掲げていました。ハロウィンからクリスマスまでのおよそ6週間ながら、毎年冬になると毎日音読を続けていると3年もあればほとんどの子どもが詩を暗唱できるようになっていました。
- 1年目:毎日楽しく読み聞かせ!
- 2年目:毎日楽しく音読!
- 3年目:気が向いたら詩をつぶやいてみると…
気が向いたら詩をつぶやいてみると「あれ?けっこう覚えてるものだなあ!」という感じです。
子どもに「暗唱」させるコツ
「覚えてしまった」が理想
絵本を覚えるために読み聞かせるためではなく、何度も何度もくり返し読み聞かせをしていたから「(絵本が楽しすぎて)覚えてしまった」というのが理想的です。
「親が」焦らないことが肝要
絵本を「暗唱する」といっても受験生の暗記ではありませんから、当然子どもに無理やり覚えさせるなどということではありません。「暗記すること」にこだわらず焦らず、ママとパパ自身が英語を楽しんでください。
「ながら音読」をして見せる
子どもに一番効果的な方法は、ママが家事の合間や車の中などで「ながら音読」をして見せてあげることです。幼児教室の先生が授業をするよりもずっと効果があるのでぜひ試してみてください。
うろ覚えでも口ずさんでみて
絵本をすべて完璧に暗唱できる必要はありません。うろ覚えでも構いません。最初の英文を口ずさんであげて「絵本を開いていた時だけ聞いていた英語が普段の暮らしの中でも聞こえてきた」という体験をさせてあげてください。もし最初の英文のその続きを忘れてしまっても、「あれ?ママ、このあと忘れちゃったわ。〇〇ちゃん、覚えてる?」「ママも思い出せないの。あとで一緒に絵本を見てみようか」などと毎日の読み聞かせへの小さな導入にすることもできます。
暗唱におすすめの英語絵本
何度も楽しめる大好きな絵本
暗唱するほどくり返し読む英語絵本ですから何度読んでも飽きずに楽しめるお気に入りの絵本をお子さんと一緒に選んであげてください。
▼ おすすめのクリスマス英語絵本
私が選んだクリスマス絵本
私が自分の子育てで「子どもたちと一緒にクリスマスに音読しよう!」と選んだクリスマス絵本はクレメント・C・ムーアの “The Night Before Christmas” です。
▼おすすめのムーア洋書絵本
暗唱のための年齢の目安
クレメント・C・ムーアの “The Night Before Christmas” の詩の絵本は幼児教室でも使っていた絵本です。子どもたちは3回のクリスマスで意外と長い詩を暗唱できてしまうもので子どもの潜在能力には驚かされますが、そうは言いましても長い英語を音読したり誦(そら)んじたりするにはある程度年齢が高くなければいけません。
5~6歳になったら始めよう
クレメント・C・ムーアの “The Night Before Christmas” 絵本を使う場合、英語子育てがスムーズに進んでいれば5~6歳でこの詩をずっと聞いていられるレベルの英語力は身についていることだと思います。5~6歳のうちに暗唱を始めることができたら、最初の2~3年ほど「詩の絵本の読み聞かせを楽しむ」時間をとることもできます。言葉に敏感なお子さんなら音読し始めるかもしれません。
お子さんがこの詩を静かに聞いて入られたら、それは「たとえ意味の分からない英単語がたくさんあっても、英語のリズムと韻と流れを美しいと思える」英語耳と英語脳が育っている証しです。
小学生になったら音読を
この詩は小学生になったら詩の英語を声を出して自分で読むことに挑戦したいですね。小学校低学年の頃はママと一緒に音読してみましょう。学年が上がれば上がるほど、1節ごとにリピーティングしたり、ママがゆっくりと読む英語をシャドーイングしたりと楽しむことができるようになります。お子さんが小学生の間に、おうちでの英語子育ての中で通訳のテクニックを織り交ぜながら英語で遊んでいると、遊びを通してお子さんに「効果的な英語の勉強の仕方」を教えてあげることができます。
小学生で初めて詩の暗唱を始める場合には、その時点でのお子さんの英語力と反抗期の程度で進み具合が変わりますが、私が見てきた「週に数回英語教室に通っていたお子さん」や「週に数回私が家庭教師として英語のレッスンをしていたお子さん」は反抗期が少々激しくても3年で暗唱できていました。
中学生になる前には暗唱が
こうして12月になると毎年「毎晩詩を詠んできた」お子さんは、いくつの時に「暗唱アクティビティ」を始めたかに関係なく、中学生になる前にはみんな暗唱できるようになっていました。幼児教室の中学生クラスでは途中入学のお子さんが少ない年にはクラスのみんなで元気に暗唱できたりもしていました。
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