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妹や弟との読み聞かせは…
子どもが一人ならば読む絵本も読むスピードも読み方もその子に合わせてあげることができますが、下の子が生まれるとしばらくは、なかなか静かな時間をとることができなくなります。
と悩むママは少なくないようです。
読み聞かせは別々に
絵本の読み聞かせは、基本的に、一人ひとり別々にすることをおすすめします。
お子さんだけのことを考えれば、絵本の読み聞かせは上の子と下の子と別々に、もしお子さんが3人いれば3人一人ひとりそれぞれ別々にするのが理想的です。
それは…
絵本は発達で変わるから
お子さんに読んであげたいおすすめの絵本は、お子さんの言葉の発達や自我の確率や想像力の成長とともに変わっていきます。
「下のお子さんが1歳前後で、上のお子さんがまだ3歳になっていない」くらいの年の差であれば、上のお子さんはまだ上手に下のお子さんを思いやることができませんし、下のお子さんはちょうど《絵本をおもちゃとして遊ぶ時期》かもしれません。もしかしたら絵本をひらくことすらままならないかもしれません。
「下のお子さんが2歳から3歳くらいで、上のお子さんがもう幼稚園に通っている」くらいのご家庭では、上にお子さんに合う絵本を選ぶと、下のお子さんには難しすぎて下のお子さんが退屈してしまうかもしれませんし、下のお子さんに合う絵本を選ぶと、上のお子さんには簡単すぎて上のお子さんはあまり長くは集中力が続かないかもしれません。
別々に読み聞かせるヒント
ご家庭で何とか工夫をして、お子さんが2人以上いる場合の絵本の読み聞かせは基本的に『別々に読み聞かせ』をおすすめいたします。
問題は「どのように」ですが…。
できれば完全個室制で
お子さんのことだけを考えれば、完全に別々に読み聞かせをするのがおすすめです。もし別々の部屋で読み聞かせをすることができれば理想的です。
例えばママとパパが一緒に時間をとって、ママが上の子に読み聞かせを、パパが下の子に読み聞かせをすることができれば、2人が『同時に』しかし『別々に』絵本を楽しむことができます。
ママとパパが同じ部屋で同時に別々の絵本の読み聞かせをしてしまうと、子どもは目の前にない絵本の方に気を取られてしまいます。もしくは、ママかパパか、読み聞かせの上手な方に2人とも集まってきてしまうこともあります。
しかし、ママもパパもたいてい忙しいですから、毎日同じタイミングである程度の時間を確保しなければいけないこの方法はあまり現実的ではありません。
年の差があれば時間差で
「下のお子さんが2歳から3歳くらいで、上のお子さんがもう幼稚園に通っている」くらいのご家庭では、上のお子さんへの読み聞かせと、下のお子さんへの読み聞かせと、時間を空けることもできるかもしれません。
上のお子さんが幼稚園に行っている午前中に、下のお子さんへの読み聞かせを終えておいて、夕方の読み聞かせの時間は上のお子さん向けの絵本を読むというのはいかがでしょうか。
1冊ずつ順に読み聞かせ
一番現実的なのは、みんな一緒に読み聞かせの時間をとって、1冊ずつ順に読み聞かせる方法かもしれません。
お子さんそれぞれに1~2冊ほど好きな絵本を選んでもらって、順に選んだ絵本を読んであげましょう。上のお子さんが選んだ絵本を読むときは上のお子さんを膝に抱いて、下のお子さんが選んだ絵本を読むときには下のお子さんを膝に抱いて、特別感を演出してあげましょう。
順に絵本を読んであげることで、お子さんは「順番を待つこと」「待てばちゃんと自分の番が来ること」を学ぶことができます。
ですから、「順番に読んであげるね」と約束したら、たとえどんなことがあっても、例えば途中でパパが帰ってきたりしても、ちゃんと絵本を読んであげるようにしてください。
途中で約束を破ってしまうと、子どもは少しずつ親の言葉を信じてくれなくなってしまいます。子どもが親の言葉に敬意を払えなくなると、親の言葉が届きにくくなります。「親の言うことを聞けない子」になってしまうかもしれません。
2人とも膝にのせて
好きな絵本を選ばせて順に読んであげようとしても、ケンカになってしまうことはよくあります。そんな時は『理想の読み聞かせ』は諦めて、楽しく過ごすことだけを考えましょう。
ママの右足に一人が座り、左足にもう一人が座り、ママが2人とも抱いて絵本を読んであげたり、ママが足を大きく広げて子どもを2人ともすっぽりと包んで読んであげたり、ママと子どもたちが対面にすわり図書館や児童館での読み聞かせのように読んであげたり、いろいろと試してみてください。きっとお子さんにあった読み聞かせ方が見つかるはずです。
絵本の読み聞かせは、やはり「楽しい」のが一番ですから。
この記事がお子さんへの読み聞かせに役立てば嬉しく思います。