英検準1級の試験に向けて『でる順パス単』の英単語・英熟語1850語を、1ヶ月で確実に覚える方法のご紹介。さらりと覚えて、さらりと合格しちゃってください!
【このページの目次】
英単語を短時間で覚えるには
この覚え方にはある種の勇気が必要です。
試験対策は「速さ」が勝負
英単語を短時間かつ短期間で覚えるには「速さ」が勝負です。とにかくスピードを意識してください。
難関大学生なら知ってる技術
この覚え方は私独自のものではありません。試験勉強のノウハウ本にはたくさん載っているメジャーなやり方で、超難関校に合格した大学生は(メインの覚え方にするか、サブで使うかはおいておいて)ほとんどがやっている方法だと思います。
暗記はただの作業なので、知っているテクニックがものをいいます。私も学生時代にはたくさんの覚え方を試してみましたが、この覚え方がもっとも短時間・短期間で効率的に英単語を覚えられた方法で、受験後も多くの資格試験に役立ちましたし、塾講師時代には生徒みんなに教えていました。(やった人は結果を出していました)
英単語1850語を覚える方法
ここでご紹介するのは基本のやり方です。やりながら、自分のやりやすい方法をアレンジして自分なりの単語暗記法を作り上げてください。
『でる順パス単』を用意する
『でる順パス単』をお手元にご用意ください。『でる順パス単』でなくても構いません。しかし、『でる順パス単』はこの英単語を知らないとお話にならないレベルで、英検準1級の基本中の基本ですから、英検準1級対策に『でる順パス単』から始めるのは大変おすすめです。
「高速で」単語を読みあげる
単語帳は始めから順番に1語1秒で「英単語」と「意味」を読み上げましょう。『でる順パス単』は見開きページにこのように英単語が並んでいます。
何度も申し上げさせてください。1語1秒です! リズムよく、このページ内にある17語の英単語と意味を34秒で読み上げてください。
①「issue」と読んで(1秒)
②「出す」と読む(1秒)
個人差はありますが、私は「声明などを」という部分は読まなくても良いと思います。見ていれば、そのうち記憶に残りますから。
③「indicate」と読んで(1秒)
④「さし示す」と読む(1秒)
これを繰り返します。大切なのはスピードです! 1語1秒!
覚え方はこれだけです。
1回3分で覚える理由
『でる順パス単』には見開き1ページにおよそ9語の英単語が入っていますから、1語2秒(英単語で1秒、意味で1秒)かかるとして1ページ18秒かかります。ページをめくる時間もかかりますから、便宜的にここでは1ページ30秒かかると計算します。
一度にいくら読み進めても良いのですが、塾講師時代に学生たちにアンケートをとった結果によれば1回3分くらいがほどよく集中できて、他の勉強の気分転換にもなってよいとのことでした。文法問題を解いて『でる順パス単』、長文読解問題を解いて『でる順パス単』…という勉強サイクルもよろしいかもしれません。
1回3分とすると1回に6ページです。この「1回6ページ」を毎日の生活の中から捻出しましょう。トイレに『でる順パス単』を置いておいて「トイレを使うたびに3ページ唱える」としてもいいですし、「お風呂の中で一気に18ページほど読み上げる」でもいいでしょう。通勤通学時間やお買い物に行く車の中で音源を聴きながら口の中でつぶやくのもおすすめです。
よくある疑問点
塾で学生に教えていた時のよく受けていた質問です。
発音の仕方が分からない…
英検準1級くらいのレベルになれば、単語の読み方は新出単語でもだいたい推測できるでしょうが、単語の読み方が分からなくてなかなか先に進めないという人は最初に付属の音源で発音を確認しましょう。というか、発音記号を覚えてください!
そんなに速くは読めない!
「1語1秒なんてそんなに速くは読めない」と感じる人は、頑張って慣れましょう。早口言葉も滑舌よく口を動かすことも脳を活性化させます。早口言葉がわりに『でる順パス単』を唱えれば少なくとも英単語は覚えられます。
覚えようとしなくていいですから、とにかく「読む」ことだけに集中して次へ次へと進んでみてください。
声に出さなきゃいけないの?
どちらでもいいです。難関大学合格者も、ぶつぶつ呪文のように唱える学生と、一人静かに単語帳とにらめっこする学生の2タイプがいます。
しかし、寡黙ににらめっこするタイプの学生でも、素早く英単語を覚えられる学生はたいてい頭の中で発音を再生しています。(違いは音読させた時に分かります)
さらに、脳への刺激という点では音読をした方が記憶に残りやすいと言われています。脳科学的にいうと、脳への刺激は複雑であればあるほど脳自体が活発に働き、その時の記憶を止めようとしてくれるのだそうです。音読すれば、脳は「文字を見る」「(頭の中で)文字を音に変換する」「口を動かす」「自分の発音を聞く」という4つの刺激を受けます。黙読では「文字を見る」「(頭の中で)文字を音に変換する」までです。
さらに、音読するとかなり疲労することからも分かりますが、『でる順パス単』の音読はかなり体力を使います。受験生や主婦は運動不足になりやすいですから、せめて有酸素運動ちっくな肺運動だけでもしておくと、風邪をひきにくいと感じることもあります。(音読タイプの学生は受験期に風邪をひかない人が多かったので)
ただ、体力のない方やのどの弱い方は毎日ずっと音読していると、逆にのどを痛めて風邪を引きやすくなったり、疲れてしまって他教科の勉強をする気力がなくなってしまったりしますから、自分の体に聞いてみてください。
1ヶ月で1850語を覚える計画
次は試験までの勉強スケジュールです。『でる順パス単』を1ヶ月で6回やります。
『でる順パス単』の内容
『でる順パス単』の目次はこの通りです。
各項目の見開きページ数は以下のようになっています。
でる度Aの動詞 9ページ
でる度Aの名詞 27ページ
でる度Aの形容詞他 16ページ
でる度Bの動詞 15ページ
でる度Bの名詞 20ページ
でる度Bの形容詞他 16ページ
でる度Cの動詞 21ページ
でる度Cの名詞 14ページ
でる度Cの形容詞他 13ページ
熟語300語 21ページ
英検2級までは「でる度」A〜Cまでに同等数の英単語が入っていましたが、英検準1級の「でる度」Aの動詞は極端に少ないのがわかります。英検準1級以上になると名詞と形容詞が勝負の分かれ目ということになります。
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1ヶ月で覚える勉強計画
1巡目
1巡目は口慣らしのつもりで、ただ英単語と意味を唱え続けてください。覚えようとしなくて構いません。ただ、読みましょう。1巡目で覚えられる英単語は10%未満です。
1巡目は以下のように進めてはいかがでしょうか。9日かかります。
1日目: でる度Aの動詞, 名詞
2日目: でる度Aの形容詞他
3日目: でる度Bの動詞, 名詞
4日目: でる度Bの形容詞他
5日目: でる度Cの動詞, 名詞
6日目: でる度Cの形容詞他
7日目: 熟語の3分の1
8日目: 熟語の3分の1
8日目: 熟語の3分の1
1巡目は初めてのなので、時間もかかりやすく疲れやすい大変な時期です。細切れ時間を見つけて、1日に何度も『でる順パス単』を開きましょう。(頑張って続けてください!)
2巡目
2巡目でも「単語を覚えてきたな」という実感はほとんどないはずです。英単語を口に出すことを楽しめるくらいでちょうどよく、非常にスムーズに暗記が進んでいますのでご安心ください。一番大切なのは途中で止めないことですので。
1巡目は1日に各レベルずつやりましょう。6日かかります。(形容詞等の項目は単語数が少ないので1日にまとめます)
1日目: でる度Aの英単語
2日目: でる度Bの英単語
3日目: でる度Cの英単語
4日目: 熟語の3分の1
5日目: 熟語の3分の1
6日目: 熟語の3分の1
2巡目は『でる順パス単』を読むことに少し慣れてきたでしょうか。『でる順パス単』を読むことが楽しくなってきた人もいるかもしれません。
3巡目
3巡目になると『でる順パス単』を読むことは苦になっていないはずです(楽しいかどうかは別にして)。
そして、特に「でる度Aの動詞」あたりの英単語は意味を見なくても意味を覚えている単語が少なくないことに気づくのではないでしょうか。いい感じです! さらにレベルアップしていきましょう。(ここで止めないでくださいね)
3巡目は熟語を150ずつにしてみましょう。5日かけます。
1日目: でる度Aの英単語
2日目: でる度Bの英単語
3日目: でる度Cの英単語
4日目: 熟語の2分の1
5日目: 熟語の2分の1
4巡目
4巡目から少しやり方が変わります。覚えた単語を油性ペンで塗りつぶします。真っ黒な太めの油性ペンがオススメです(ただし裏写りしないもの)
私は勉強のやり方についてはアレンジ推奨派なのですが、ここだけは絶対に「油性ペン」をオススメします!
記憶の定着率が体感で300%増しになる上に、途中で挫折するリスクがおよそ40%に逓減します。
ペンは太いものが使いやすいです。ワンアクションで英単語が全部見えなくなる太さが理想的。
理由は「自分が頑張った分が目に見えるようになるから」です。単語帳はキレイに使っても意味がありません。目指してるのはその単語帳を必要としないレベルです。
本棚にキレイな単語帳が並んでいるよりも、もう読めなくなった汚い単語帳が並んでいる方が確実に成績優秀者ですし、英検準1級の『でる順パス単』などさっさと終わらせて早く英検1級へ進みましょう!
というわけで、意味を覚えた単語はがっつり塗りつぶしちゃってください。
▼ カラフルなペンは、曜日で色分けしたり、覚え具合によって「この英単語見たことある」レベルで黄色(塗っても字が読める)、「意味はたしか〇〇だったはず」レベルで緑、「この英単語の意味は完璧」で黒などと色分けするのもよろしいかもしれません。
▼ 真っ黒ならこれ。この太さが必要です。
4巡目は塗りつぶしながら、各レベル1日ずつ進めていきます。5日かかります。
1日目: でる度Aの動詞, 名詞, 形容詞他
2日目: でる度Bの動詞, 名詞, 形容詞他
3日目: でる度Cの名詞, 名詞, 形容詞他
4日目: 熟語の前半
5日目: 熟語の後半
実際に、単語帳を塗りつぶしてみてみると、思ったよりも真っ黒になると思います。3巡目ではまだまだだと感じた『でる順パス単』も、すでに結構覚え始めています。
4巡目での覚えた単語率はおよそ3〜4割くらいです。英単語を塗りつぶす時に爽快感はありませんでしたか?英単語が塗りつぶされたページを見て心地よい達成感は感じませんか?『でる順パス単』はもう攻略したも同然です!(途中で止めなければ)
5巡目
5巡目は読むべき英単語がかなり減っているはずなので、さくさく進むはずです。各レベルを1日で進めます。
1日目: でる度Aの動詞, 名詞, 形容詞他
2日目: でる度Bの動詞, 名詞, 形容詞他
3日目: でる度Cの名詞, 名詞, 形容詞他
4日目: 熟語
英単語の基礎力があった方や暗記の素養のある方は2日や3日で1周できてしまうかもしれません。真っ黒く塗りつぶしながらどんどん先へ進んでください。
6巡目
6巡目になると、残っている英単語はほとんどないのではないでしょうか?残っている単語だけをささっと読み上げてください。きっと1日で終わるはずです。
『でる順パス単』1冊分の単語を1日でチェックできるというのは、かなりのレベルに到達しています。
1週間で1冊覚える勉強計画
『でる順パス単』の英単語の載っている見開きページは全部で169ページですので、『でる順パス単』1冊分は3時間弱あれば1巡できます。
時間のない方は1日1冊を5日間繰り返しましょう。忘却曲線による記憶の強化は期待できませんが、50%以上は覚えられるはずです。
さらに記憶効率を上げるには
のんびりと覚えるのではなく、もっとガッツリと覚えていきたい方へ。
『でる順パス単』を読んでいる自分の声を録音してみてください。それを翌日の通勤通学時間に聞いてみてください。きっと顔から火が出るくらい恥ずかしいと思います。しかし、不思議なことに聞いた英語はなかなか忘れません。(良くも悪くも頭にこびりついて離れません)
朝の通学時間と夜お布団の中で、1日2回自分の声を聞いて恥ずかしい思いをすれば、経験則で3倍は早く1冊を覚えてしまえます。
さいごに
他の覚え方は試験後に
他にも良い覚え方はあります
『でる順パス単』にもおすすめの利用法がちゃんと載っています。
英単語の覚え方には超短時間タイプではなく、時間をかけてしっかりと読解力やスピーキング力も一緒に伸ばしていけるような覚え方もあります。『でる順パス単』にもこんな本があります。
やるか、やらないか
英単語はやり方さえ間違えなければやればやっただけ覚えます。特に、めんどくさくて恥ずかしい「自分の声を録音」は騙されたと思って、一度やってみてください。ハマれば何でもかんでも録音したくなりますよ。だって、忘れませんから。
今後も役に立つ技術
「進出単語1000語をいつでも覚えられる技術」を身につけられると、今後、何の試験勉強をするにしても勉強効率は飛躍的に高まります。これからずっと役に立ってくれるテクニックですから、ぜひこの機会に試してみてください。
二次試験も『でる順パス単』
ちなみに、覚えてしまった『でる順パス単』は真っ黒くなっていても、まだ捨てないでくださいね。この「例文」の部分、まだ読めますよね?
英検準1級『でる順パス単』の「例文」は、次の、英検1級の二次試験対策に大切になってきます。(もし英検準1級の二次試験で使いこなせるようになっていたら準1級は合格確実です!)
英検では、二次試験の面接英語のレベルは「だいたい一つ前の級の基本単語を使いこなしているレベル」という暗黙の基準(面接官の心象部分も大きい)があります。英検準1級の『でる順パス単』に載っている「用法」は、ゆくゆくは全部暗記すべき内容です。
こちらは面接対策なので必ず音読で!。
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