【このページの目次】
頭がよくなる読み聞かせ方
読み聞かせで語りかけを
絵本はふだんの生活では話題に上がりにくい多様な会話を実現することができる格好の素材です。絵本の読み聞かせをきっかけにして、絵本の内容だけでなくあらゆる知識をお子さんに与えてあげることができます。
語りかけこそ最高の知育
ソクラテスや孔子の時代から
語りかけは「子どもの成長のために目的をもって1つのテーマについて言葉かけをしたり問いかけをしたりすること」です。古くはソクラテスや孔子の問答にも通じる古典的な教授法で、特別な教材を必要としないため家庭での知育には最高のメソッドです。
語りかけの効果
語りかけで得られるものはたくさんあります。語りかけをすることで、幅広い語彙と知識を身につけることができますし、言葉の発達には特に効果的で、知能を高める効果は絶大です。語りかけは知能面だけでなく、お子さんの心の成長にもとても良い効果があります。語りかけをすると親子の特別感が高まり絆づくりができます。親子の絆づくりができているといわゆる『人の話がきちんと聞ける子』になります。
リラックス&リフレッシュ効果
また温かく安心できる時間をもち自由にしゃべることはリラックス効果もあります。子どもであっても毎日イライラしたり悔しい思いをしたりしています。それをリフレッシュできる時間というのはとても大切なものです。
語りかけには注意点が!
語りかけはただ子どもと楽しく話しをすればいいだけなので手軽で簡単です。簡単なのに効果的なので語りかけは人気の知育法です。ですが、簡単であるがために大きな誤解をしてしまうことがあります。誤解したまま「語りかけは最高だ」と信じて語りかけを続けてしまうと、お子さんを勉強嫌いにしたり絵本嫌いにしたり全く逆効果になってしまう危険があります。
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語りかけの3つの注意点
ここではありがちな3つの誤解についてご紹介します。
①話せば話すほどいい
語りかけは「話せば話すほどいい」は、当たっている時期もあれば、間違っている時期もあります。
語りかけは子どもが言葉を覚えるとてもいい機会です。子どもにたくさんの言葉を覚えさせるには、たくさん話しかけなくてはいけません。
言葉を覚える時には誰しもまず『聞く』ことから始まります。十分に聞いたら、子どもは『話す』ことを始めます。
子どもが話し始めるには「10000語聞く必要がある」とか「10000時間聞く必要がある」などと言われるほど、言葉の習得にはまず『聞く』ことがとても大切です。
ですから、2歳前後まではとにかくたくさん語りかけることがお子さんの能力を刺激すると言えましょう。
注意点は2歳以降の語りかけです。お子さんがしゃべれるようになったら『語りかけ』は、一方的な言葉かけではなく双方向の『対話』に変わっていきます。
2歳前後の『話しはじめ』の時期を迎えてからは、お子さんにしゃべらせることが聞かせること同様にとても大切になるからです。
生まれてから2年間、熱心に語りかけを続けてきたママやパパほど「子どもに一方的に語りかける」習慣がついてしまっていますので注意が必要かもしれません。
語りかけが「話せば話す方がいい」のは2歳まで。2歳以降はたくさん語りかけてあげた分だけ、お子さんにもたくさん語らせてあげてください。
②すればするほどいい
語りかけは「すればするほどいい」は部分的には事実ですが、部分的に間違っています。
語りかけの条件は「子どもが楽しんでいること」です。話しを聞くことも話しをすることも大好きなお子さんであれば、たくさん語りかけをしてくださった方がいいのですが、ママやパパの話しを聞くことにお子さんがウンザリしていたとしたら、それは語りかけすぎということになります。
語りかけをするとお子さんはたくさんのことを学べますが、あまり「語りかけをしなければ」と気合いを入れすぎる必要はないのかもしれません。
大人の英語の勉強と違って、子どもは「ながら聞き」でも十分に言葉を学んでいるものです。ですから、意識して語りかけをしなくても子どもはたくさんのことを吸収しているものです。
絵本の時間には、絵本を読み聞かせた後に語りかけをするととても効果的ですが、実は読み聞かせの度に毎回するものではありません。
- 語りかけ=絵本を10回読んだら1回くらい
- 問いかけ=絵本を3回読んだら1回くらい
語りかけであれば10回に1回くらい、問いかけであれば3回に1回くらいが一応の目安と言えます。もちろん、お子さんが望むのであれば読み聞かせの度に語りかけをしますが。
語りかけは「お子さんが楽しんでいる」場合に限り、すればするほどいい。
③いつでもできる
語りかけする最良のタイミングは「お子さんが新しい経験をしたとき」です。
例えば、公園で犬を散歩させている人とあいさつをした日には動物の絵本やお散歩の絵本を読んで、読み聞かせの後に「今日も公園でわんちゃんとわんちゃんのお姉さんに『こんにちは』って言ったね」などと語りかけをするのが基本です。
ケガをした日には、物語の中で誰かがケガをする絵本や、血や体のしくみが題材になっている絵本を読むと学びが多いでしょう。
子どもの毎日は新しい経験にあふれています。ちょっと意識していると「今日はこんなことを言ってみよう、あんなことを語りかけてみよう」などと、お子さんに話してあげたいことが次々に思いうかぶかもしれません。
しかし語りかけを効果的にするためには、お子さんが『話しを聞ける姿勢』になっていることが大切です。語りかけする最良のタイミングは「お子さんが新しい経験をしたとき」ではあるのですが、その新しい経験に対してお子さん自身が何らかの感情をもっていた方がずっと効果的です。
犬の散歩をしている人とあいさつをした日には、実はお子さんは、散歩していた犬よりも道ばたに咲いていたタンポポの方にずっと興味を引かれたかもしれません。そうすると、犬や散歩について語りかけをするよりもタンポポや植物についての話題の方がお子さんはずっと喜ぶかもしれません。
語りかけは「お子さんの心が動いたとき」に「お子さんの心が動いたもの」についてすることが基本。お子さんをよく観察して、お子さんの心に届きやすいことについて語りかけをしてあげてください。
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語りかけはお子さん主導で
語りかけで注意しなければいけないのは、お子さんが興味がなさそうで、少し語りかけてみても反応がよくない場合にずっと語りかけをしてしまうと、ママやパパと話すことも絵本のことも嫌いになってしまう可能性があるということです。
子どもは感性がゆたかで好奇心に素直です。裏を返せば、ゆたかな感性で「これは退屈だ」「あれは面白くない」と感じてしまうということでもあります。また好奇心に素直な分だけ、好奇心が動かされないことに関してはまったく意に介さないこともあります。
語りかけは知識や好奇心を広げてくれる素晴らしいメソッドではありますが、語りかけも他の育児法や知育法と同じく、成功するか失敗するかはお子さんの心次第です。
お子さんの心の動きを感じとって、お子さんの心のむいたものについて語りかけをしてあげられた時、語りかけの本当の効果が現れるのかもしれません。
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