【おすすめ育児書】内村周子『子どもの才能を最大限伸ばす子育て』の心に残った言葉

【おすすめ育児書】内村周子『子どもの才能を最大限伸ばす子育て』の心に残った言葉
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金メダリスト内村航平選手の母周子さんと、4兄妹を東大理Ⅲに合格させた佐藤ママの共著。お二人の共通点が多いことに驚く本。

心に残った言葉

お母さんの心構え

最初の子どもである航平が生まれたとき、「ああ、すべての幸せをもらった!」と感じたのが、昨日のことのように思い出されます。「もうなにもいらない。これ以上の欲を出したらバチがあたる」と本気で思ったんです。(2年後、娘の春日が生まれた時も、また同じように感じたのですが)。

「子どもをとにかく愛する。たくさん抱きしめる。ほめる。子どものしたいことをさせる。手づくりのおやつとご飯を毎日用意する。夫とはずっと変わらず仲良し」でした。…(中略)…わたし、子育てにおいて後悔はまったくありません。どんなときも100%向き合ってきたし、怒らず、急かさず、責めず、追い詰めない、自分にとっての「理想のお母さん」をまっとうできたと胸を張って言えます。

わたしは航平たちに話しかけられた時「あとでね」と行ったことは一度もありません。「ママ、忙しいの」という言葉を発したことも一度もないんですよ。だって、せっかく子どもが親を求めているのに拒否するなんて可哀想じゃないですか。それに「心が亡くなる」と書いて「忙しい」でしょう。そんな悲しい言葉を子どもに使うの、なんだか嫌だったんです。

わたしは、いつも「いまが大切、いましか大切じゃない」と思っています。たとえ料理中だとしても、子どもがママに話しかけたいと思っている「いま」が大事です。

子どもたちから「いま」電話が来たら、講演会の途中でも、インタビューの途中でも、…(中略)…「ちょっとすみません」と言って出るでしょう。もちろん、急用でなければすぐに切りますが。…(中略)…スルーしてしまった電話が「ママ、具合が悪くて死にそう」というメッセージだったら、「事故に遭った」という連絡だったら…とう思うと、怖くありませんか?「なぜあのとき出なかったんだろう」と後悔する可能性が1%でもあるなら、ほかの仕事が遅れて怒られたっていい。そう思います。子どもの優先順位は、常に1位。それが周子流です。

ミスをしたときは、本人がいちばん「やっちゃった」と思っています。そんな時に親がキーッとなったり突き放したりしたら、子どもの心はずーんと重たくなってしまうでしょう?そして、その「ずーん」とした感覚が積み重なったら…本当に困ったときや辛いときに、親を頼れなくなってしまうんです。…(中略)…甘えることと誰かを頼ることは違います。親として、わたしはいつでも航平と春日の「頼れる存在」でいたいんですね。

過保護でもいい。子どもを守れるのは親だけ。

子どもが離れようとしたら、追いかけない。

専門書は読まない。自分の子なんだから完全オリジナルでいい。

料理はできるかぎり「手」を使う。

「自分が尊敬できる親の姿」「子どもにどう見られているか」をイメージする

「ママの子だから大丈夫」で安心感を持ってもらう

褒めると叱るのバランスは100対1

子どもの話は「聞ききってあげる」。「なんでこんなに遅かったの! どうせ夜遅くまでテレビを見ていたんでしょう! だから早く寝なさいって言ってるじゃないの! とにかく早く支度をしなさい!」と親がまくしたてて、すべてを先に言ってしまうと、子供がいうべきことが何もなくなってしまいます。…(中略)…気をつけたいのは、親の「構え」。はじめから叱りつける「構え」では、子どもも伝えたいことを伝えてくれなくなります。もちろん、子供が言いたいことを「聞ききる」だめには忍耐力が必要です。時間もかかるでしょう。口数の多い子でなければ歯がゆく思うかもしれません。でも、せっかく生まれてきてくれた我が子です。自分のこのかわいい子どもが何を考えているのか知りたくはありませんか。

スポーツでは、人の言うことを素直に聞ける子が圧倒的に伸びていきます。反対に、注意されたことにこだわったり、自分を否定されたと受け取ったりして「でも」「だって」「そうは思わない」と反発するようになると、その子の伸びしろは、そこでおしまいです。…(中略)…私はレッスン中「でも」「だって」と返してくる子にはその都度「その言葉は使わないよ」と指導するようにしています。…(中略)…私がなにか指導した時に「でもね、先生」と反論から入る親御さんの子どもは、指導した時に判で押したように「でもね、先生」と言ってきます。人に注意された時に受け入れず「まず反論する」「まず自分を守る」というスタイルが親から伝わってしまうんですね。…(中略)…「なんで素直に聞けないの!」と怒る前に、一度、自分の口癖を振り返ってみてはいかがでしょうか。

航平が小学2年生くらいのとき、あまりに体操にばかり打ち込むものですから、「この子はこのままでいいんだろうか。ほかの世界も見せた方がいいのではないか?」と一瞬だけ悩んだことがあります。そこで、「航ちゃん、野球とかサッカーとか、友達と一緒に遊ぶスポーツも週に一回くらいやってみようか?」と聞いてみたんですね。…(中略)…「いや、楽しくないからいい」…(中略)…子どもが本当に打ち込んでいるものがあるなら、親が求める「子供らしい協調性」なんていらないと思います。

「ワガママを言わない環境」を作ることも大切だと思います。…(中略)…たとえば、おもちゃ屋さん。普通であれば「何を買うか」を考える場所かもしれませんが、私はおもちゃを買うとき以外はいつも、無料のプレイルームのようなところで飽きるまで遊ばせていました。できるだけ、子どもたち自身が「もういい」と言うまで、です。…(中略)…ですから、私は本屋やおもちゃ屋さんには、時間がないときには絶対に行きませんでした。

「今日、先生にこんな風に怒られた」と報告された時は、「あら、そうなの。ママもあなたの先生だったら、きっとそう怒ってたよ。ママと同じくらいあなたを見てくれているから注意してくれるんだね、あなたは幸せね、ありがたいね」と言う方に徹底していました。もし「ん?」と思っても、決して「ええ?そんなことで怒られたの?」「それは先生が間違ってる」「ダメな先生ね」なんて言いません。信頼していない人と過ごす時間って、子どもにとってもきっと楽しくないですよね。それに、逆もまた同じ。自分を軽んじるような態度をとる子ども、先生だってかわいく思ってくれないでしょう。「かわいい我が子は、先生にも可愛がってもらいたい」そんな気持ちがあったので、先生ってすごいね、ありがたいね、と繰り返し伝えていました。

同じように子ども同士のトラブルでも、相手の子を否定するようなことは決して言わないようにしていました。たとえば「体操の友達にいじわるされた」と言われたら、「あら、あなたの方がこの技が先にできたから、妬んでいるのかもしれないね。逆に優しくしてあげなさいね」と伝える、といったように。

航平がオリンピックを目指したのは10歳のときでした。父親がインターハイで獲った金メダルを見て、「航ちゃんもあれが欲しい。航ちゃん、オリンピックに行くけん」と言ったんです。…(中略)…絶対に無理だろうと内心鼻で笑っていました(笑)。主人も「ふうん、じゃあいっぱい練習せんといかんね」と流していました。なにせ、当時の航平は、大会で予選突破もままならない、緊張しいの泣き虫でしたからね。ただし、もちろん「無理」なんで口には出しませんでした。「じゃあ、好きなだけ練習しなさい」と言って、これからは航平の好きなようにさせようと腹をくくりました。…(中略)…もしこのまま芽が出なくても、いくらお金がかかろうとも、オリンピックという夢に向かってがんばる航平をサポートしよう。将来「ちょっと体操の上手い人」で終わったとしても、そしてそのとき「学歴がない人」になったとしても、あとは元気に生きてくれればそれでいいや。そう腹を括ったのです。…(中略)…借金をしてでも合宿や海外遠征に連れていきましたし、いい演技を見せるために日本中を飛び回りました。…(中略)…子どもががんばるなら、親は死ぬほど頑張る。

幼児教育

気取らず、子どもたちを同じ目線でコミュニケーションを取ると、子どもたちも対等に遊んでくれるんです。思ったことを伝えてくれる。それが赤ちゃんことばでも、お互いに楽しければOKです。…(中略)…大切なのは「お母さんが話しかけること」。いくらテレビやラジオを垂れ流して日本語を聞かせても、不思議なことに子どもの耳は育たないようです。

クラブにいらっしゃるベビーコースのお母さんに「うんと話しかけてあげてくださいね!」と言うと、「まだ意思疎通もできない子どもに向かって、何を話していいかわからないんですが」と言われることも少なくありません。でも、そんなに難しく考える必要はないんですよ。絵本を読み聞かせるでもいいし、童謡を歌ってあげるでもいい。「わあ、いい天気ねえ」でもいいし、「ほっぺたぷくぷくでかわいいね」でもいい。ちょっと気付いたことを褒め言葉にして伝えてあげればいいんです。…(中略)…「あれ、髪型変えました?素敵ですね!」とか、ちょっとした変化に気づいて伝えたら相手も喜んでくれるじゃないですか。それを子どもにも同じようにしているだけなんです。

子どもが2〜3歳をすぎ、お互いにコミュニケーションが成立するようになったら「今日は誰と遊んだの?何したの?どうだった?」と質問攻めにしていました。

家の中では徹底して童謡とクラシック音楽を流していました。…(中略)…育児において「これはよさそう」と感じたことは片っ端から試してみました。ですから、長男である航平が実験台。もちろんすべて、完全自己流です。その一部をテレビで紹介したところ、とある能力開発のスクールの方から「うちの卒業生ですか?」と連絡がきたことがあるので、あながち間違ってはいなかったようです。…(中略)…お母さんにとっての大仕事。それは自分の子の「持って生まれた能力」を引き出してあげることです。…(中略)…普段の遊びに取り入れていた「フラッシュカード」ではないかと思います。…(中略)…「これはよさそう」と思いついたら、とりあえず「遊び」として取り入れてみる。これが周子流です。

「そうだ、『おサルの本能』を失わないうちに、いろいろさせてみよう!」航平が生まれてすぐ、そう考えた私が始めたのはボールペンや箒の柄を握らせての引っ張りっこでした。…(中略)…首がすわった頃には、足の裏や指先の感覚を鍛えるために鉄棒の上に立たせたりぶら下がらせたりもしました。

ただ、航平で後悔したのが水嫌いになってしまったこと。…(中略)…「陸」で過ごすうちに、水への抵抗感が生まれてしまったのでしょうね。水嫌いになった航平をみて「魚の本能が消える前に水に慣らしておくべきだったな」と私は反省しました。

買い物に行く時は、「この線の上だけを歩く」とルールを決めて歩く、段差があったらジャンプする、タイヤがあったらタイヤ跳びをする、兄妹で手をつなぎ目的地まで石を交互に蹴らせるといったように、思いつく限りの「運動遊び」をしていました。

英語教育

大学受験や将来の就職に備えた「教材」ではなく、あくまで「耳に入れる音」の一つとして英語のテープを流していたのです。わたしが選んだのは、英語の先生から紹介していただいた「さわこの一日」というもの。…(中略)…勉強が好きとはいえなかった航平ですら、英語の授業やテストで苦労したことはありませんでした。親としてはカセットを流していただけ、自分が勉強していただけ。なので、楽をさせてもらったものですね。…(中略)…生まれてから中学校を卒業するまでのおよそ14年間、ずっと英語のカセットテープを流し続けていたわけですから、「継続した」という意味では効果があったのでしょう。…(中略)…いま、わたしも家にいる時間は「スピードラーニング」を流して耳を鍛えているところです。

幼児教育

子育てに関しては本当にのんびりしていたと思います。…(中略)…どんなに2人がのんびりしていても、叱ったりしません。だって、この私の子どもなのに、まだまだ小さな存在なのに、たくさんのことを求めてもかわいそうじゃないですか。そんな偉そうなことできなかったんですね。

往往にして「ほら、ちゃんと並びなさい!」「あなた、〇〇ちゃんの後ろでしょう!」「なんでできないの、早く!」と口を出すお母さんの子どもほど落ち着きがありません。おそらく、親に受け入れられているという安心感がないのでしょう。そして、「親の顔色」が行動のバロメーターですから、親が見ていない時はより暴れん坊になってします…悪循環なんです。

子どものころ、運動会や遠足までの1週間がものすごく長く感じませんでしたか? そして大人になった今、1週間があっという間に過ぎていませんか?親が「大人時間」の基準でせかせかすると、「子ども時間」を生きている子どもにとってはプレッシャーです。できないことも、待てばいつかできるようになりますよ。

未就園児への指導は親への指導。…(中略)…例えばクラブで子どもが泣くと、お母さんは慌てて「ほら、もう泣かないの」と言いがちです。迷惑をかけたらいけないとか、せっかく来ているのに、といった気持ちがあるのでしょうね。そんなとき、お子さんには「好きなだけ泣いていいよ」と言い、お母さんには「意味もなく子どもは泣かないよ。なんで泣いているか、考えてみようよ。お腹が空いたのかもしれない。妹にママを取られたと思って寂しいのかもしれない。甘えたそうにしてたら、ただ抱きしめてやってね。泣きたいだけ泣かせてあげていいんだから」と声をかけます。(ついでに「こうして腹筋が鍛えられるんだね、よかったね」と付け加えます(笑))

「先生はどうしていつもそんなに落ち着いていられるんですか?」と聞かれます。それに対して「だって、泣くだけ元気ってことよ。この子が明日死んだら『泣いてもいいから目を覚まして』って思うでしょ?」と答えると、みなさんははっとした顔をされます。

未就園児の子どもは、とくにいっぱい抱きしめてあげてください。「もっと抱きしめてあげたらいいのに」と覆うお母さん、いっぱいいらっしゃいます。そして「大丈夫」「できるよ」と言いながら、うんと甘えさせてあげてください。「甘えさせてあげること」と「甘やかすこと」は全く別物ですからね。1秒でも長く、少しでも幸せな気持ちにさせてあげる。これが…(中略)…効いてくると思うのです。

航平はとにかく「体操命」の子でした。毎日飽きることなく練習し「休みたい」と言うことも、サボることもない。大会で最下位ばかりでもスネることなく、次の日からまた練習に向かう。逆にそろばんなどは近所に住む私の母が教えてくれていましたが、そういった他の習い事を「もっとやりたい」と言うことも、本気になることもありませんでした。

わたし自身、親が教育熱心だったこともあって、子どもの頃は習字やピアノ、歌、日本舞踊、バレエ、体操など、たくさんの習い事をしていました。…(中略)…5つも10つも習い事をしていては、薄く広く手をつけるだけになりがちです。それではなかなかモノになりません。だから、親がちゃんと取捨選択してあげなきゃいけないんです。

プロを目指さない習い事であれば、わたしは「親が送り迎えをする時間」がいちばん大切だと思っています。…(中略)…仕事や家事でバタバタしている時とは違い、景色を見たり、会話だけに集中できるのはとても貴重な時間です。それに、送り迎えはそれだけで「あなたのことが大事なんだよ」という思いが伝わります。…(中略)…行き帰りで景色を見ながら、今日学校であったこと、今日習ったことを話してみてください。車で送り迎えをしているならば、ちょっとしたお菓子やジュースを用意して、楽しい空間を演出してみても良いと思います。

好奇心

好奇心の枝葉を広げる「タネ」を植えてあげること、つかり好奇心のとっかかりとなる「外の世界」を見せてあげることは、はやり親の仕事だと思います。

体操の大会に連れていき「ほら航ちゃん、あの人はオリンピック選手だよ」と教えてあげる。はじめて「オリンピック」という単語を聞いた航平は「オリンピックってなあに?」と聞いてきます。…(中略)…「カナダってどこ?」「ここからどれくらい?」…(中略)…「森末って、なんでそんな人の名前みたいな技なの?」と後衛がちょっとでも疑問を口にしたら「あとでね」と言わず、その場ですべて答えるようにしていました。

「知ることが楽しい」と思ってもらえるよう、子どもの疑問が適当に流さない。どんなに忙しくても好奇心を育てるためにもしっかり答えてあげてほしいと思います。

生活のルール

よく体を動かし、よく食べ、よく笑い、何の不安もない状態でベッドに入る。これに勝る快眠のコツはないのです。

マナーの観点から、そしてとにかく家族でたくさん会話したいことから、食事中テレビは一切つけませんでした。…(中略)…ただし、「体操に関するビデオを見るときだけは食事中でもテレビをつけていい」これが家族4人の約束でした。

「引きこもり」にさせないよう「子ども部屋にテレビは置かないこと」「リビングを家族が集まる場所にすること」を決めました。…(中略)…よく観察して、適度に干渉してあげるのが親の責任だと思うのです。

「っていうか〜」という子どもには「そんな言葉を使うと、こっちが言ったことを全部否定しているように聞こえて失礼だよ」と言って「でも僕は」という言い方をしなさいと逐一伝えます。…(中略)…当たり前のことを当たり前にできる子に育って欲しかったから。

「字は丁寧に書きなさい」と言い続けました。…(中略)…不思議なことに、字が綺麗にかける子は体操も上達していくものです。

名前で呼び合うことで上下関係への意識が緩くなるんでしょうね。…(中略)…わたしは、二人を比べたことはありません。常に平等に接してきたし、同じだけ愛してきました。

幼少期からずっと優秀だったのは妹の春日のほう。勉強と両立もできていたし、体操の飲み込みも早かった。全日本ジュニアも中3のとき予選通過しましたし、インターハイでは個人総合3位でした。周りからhあ「オリンピックに一番近いのは春日だ」と言われていました。そういうとき、わたしは決して「春ちゃんはすごいね」「まけないように頑張れ」と航平のお尻を叩くようなことは言いませんでした。航平は気が弱いし、逆効果になったら可哀想だと思ったからです。航平と春日を比べるような発言をしないよう、航平の前で春日を褒めすぎないよう、いつも気をつけていました。

航平が生まれたとき「子どもの目の前では夫婦喧嘩をしない」と約束しました。裏でどれだけイラっとしても、子どもたちの前では「ねえ、パパ、コーヒー淹れたわよ」と仲良くしましょうって(笑)…(中略)…身体を動かすのは脳からの指令です。心配事がなく、萎縮することなく笑顔でいることが、栄養よりも食べ物よりも脳にいい。のびのび過ごすことが運動に欠かせない脳内伝達物質であるドーパミンの分泌の「もと」になります。

毎朝起きてから朝食までを勉強の時間にしていました。朝食がたいだい7時。起きるのが5時から6時。その間が勉強時間です。

集中力の基本は健康な体です。

一流の場所に連れて行けば、一流の人、一流を目指す人と知り合えます。…(中略)…多少お金がかかっても、航平を取り巻く「人的環境」をいかによくするかに力を入れたのです。…(中略)…環境づくりにはお金はかかるものです。スポーツや芸術はどうしてもそういう側面があります。だから、子ども自身が「これにかけたい」と本気で強く思うのであれば、時間もお金もできるかぎり注ぎ込んであげるしかありません。

大切なのは「親の人を見る目」です。…(中略)…重視していたのが「子どもたちがこの人のもとで楽しく体操ができるか」。つまり「相性」です。

「練習のときは、試合の1本だと思ってやりなさい」「試合の時は、練習の1本だと思ってやりなさい」…(中略)…体操で大切なのは練習における「ノーミスで成功した回数」の蓄積です。

お子さんが落ち着くまで、じっと待ってください。同調して落ち込まないでください。ここで親が自分の感情に負けてしまい、怒ったり投げ出したり自分までふさぎ込んだりすることこそが、子どもの道を閉ざすことにつながります。

親は子どもが大切だし、つい期待してしまうもの。だからこそスランプの時に、「あなたならやればできるわよ。一番を狙って頑張って」「なんでこのタイミングで怪我するの! 自己管理が甘いんじゃないの?」とハッパをかけたり叱ったりしてしまうかもしれません。でも、その役割は先生やコーチに任せて、「無理しなくてもいいじゃない」「あなたが元気でいることがお母さんにとって一番大切よ」というスタンスで悠然と構えましょう。…(中略)…子どもが悩んでいる時、追い詰められている時、親は「大丈夫」「いいじゃない」「ダメでも死なないんだから」と笑ってあげるくらいが、ちょうどいいのかもしれません。

 

 

 

 

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