胎教シリーズ。今回のテーマは「音楽の胎教効果」。「胎児にいい音楽」「赤ちゃんにいい音楽」「心と体にいい音楽」には共通のキーワードがあります。中でも特に有名な「α波」「周波数」「ゆらぎ」「倍音」を選び、どのような理由や根拠で「効果あり」と言われているのか、まとめてみました。さらに「α波」「周波数」「ゆらぎ」「倍音」を含む胎教におすすめの音楽をご紹介しています。
音を聴く胎教の効果
胎教によい音楽について考察する前に、そもそも「音は人にどのような影響や効果を及ぼすのか」について考えてみます。
音が右脳に与える効果
想像力と創造力を伸ばし、判断力、決断力、記憶力を司る右脳。「右脳教育」が幼児教育に取り入れられて久しいですが、音楽の響きは右脳を刺激し、右脳の発達を促すと言われています。「モーツァルト効果」などと呼ばれる、いわゆる「頭が良くなる音楽効果」も科学的裏付けを得ており(ただしい論争は継続中)、音楽が「脳にいい」ことは間違いありません。
音が人に与える効果
音楽胎教を含めまして胎教の効果には科学的な根拠はまだありません。しかし、音の振動は確かに(物理的かつ心理的に)人に大きな影響を与えます。日本では導入が遅れていますが、諸外国ではすでに音楽療法に医療行為としての一定の効果が認められ、治療の現場で活用されています。
4千年の歴史をもつ音の効果
人を癒す音の不思議な働きは神話の時代から経験則として知られていたことが窺えます。歴史を遡れば、紀元前の時代から古代ギリシャでは古代フルートの音色が痛風の痛みを和らげたと伝えられますし、古代中国では陰陽道の考え方と相まって音の健康効果が利用されていました。近代に入っても、19世紀のヨーロッパでは音が人間の生理機能(呼吸や血圧など)に影響を与える働きが病気の治療に利用されていました。
欧米の音楽療法の効果
欧米の音楽療法はいわゆる民間療法です。バリー・キャシレスの著書では「音楽療法は立証済み…(中略)…であり、多くの病状や問題に効果を上げている。治癒力はなく…(中略)…重大疾患の治療法として勧められることもない。しかし…(中略)…幸福感や生活の質を高め、症状を軽減し、初期治療やリハビリテーションの効果を高めてくれる」と書かれています。このような音の健康効果は広く認められており、多くの国で音楽療法士は国家資格であり、音楽療法士による音楽療法には保険適用がされる国も少なくありません。
▼バリー・キャシレスの著書『代替医療ガイドブック』
音が胎児に与える効果
CD『胎教シリーズ 胎児は聴いている』
お腹の中で胎児が聴く音
ママのお腹の中で胎児がまず感じる強い刺激は、視覚でも触覚でもなく聴覚です。胎児が初めて聴く音は、子宮の中を羊水がゆっくりと動く音であったり、羊水の中に響くママの心臓の鼓動の音やママの血液がへその緒を流れる音であったりするのですが、胎児はお腹の中ですでに「快」「不快」を感じることができますから、胎児は羊水やママの体の音は「心地よい音」だと記憶します。そのため、産後、泣き止まない赤ちゃんに「水の音」や「ママの心拍数に近い音楽」を聞かせてあげると安心して泣き止むことが多いのです。「音楽をかけると赤ちゃんが泣き止む」という家庭の知恵は一番身近な音楽療法だとも言えます。
お腹の中の胎児に伝わる音
音は水の中では空気中の実に4倍以上の速さで伝わります。人間の体はおよそ80%が水分(液体)でできており、さらに胎児はママの体の中で水分(羊水)に包まれていますから、胎児に伝わる音の速さはママが感じる音の刺激よりも何倍も速くなります。音は水中よりも固体の方がより早く伝わりますから、お腹の中の胎児に音を聞かせる胎教では、音が胎児の耳から脳へ、羊水から皮膚へ、皮膚から骨へと、胎児の全身に伝わります。
音は「聴く薬」
日本では正式に導入されていない音楽療法ですが、日本人医師の中にも音の治療効果を現場で研究している医師はいます。例えば、丸山アレルギークリニックの丸山修寛医師の著書では、音叉の音色がアトピー性皮膚炎のかゆみや関節痛リウマチの痛みやぜんそくの発作やうつ病の症状などに効果があると紹介されており、丸山医師は音叉の音色はまるで「聴く薬」のように現場で活用できるようになったと著書で語っています。
▼丸山医師の著書
=私が感じた音楽胎教の効果=
CD『胎教にいい音楽』
結婚前に感じた音楽胎教の効果
私の拙い経験話で恐縮ですが、幼児教室でのお話を耳にしていると「胎教が楽しかった」「胎教の効果(のようなもの)を感じる」とおっしゃるママのお子さんは総じて「目を見て話ができる子」でした。きちんと話が聞けるので入学当初の学力にかかわらず、幼児教室に通っているうちにメキメキ実力を伸ばしていたのがとても印象的です。当時私はまだ結婚前でしたが、このことが胎教に関心を持つきっかけになりました。胎教のことを少し勉強した今では「目を見て話ができる」お子さんはママとのボンディングがしっかり築けていたのではないかと感じます。ボンディングは知育だけでなく子育てや、ひいては親子関係の根幹になりますが、この大切なボンディングの基礎は妊娠中にお腹の中で育まれると言われるからです。
妊娠中に感じた音楽胎教の効果
音楽胎教は悶々としがちなマタニティ生活のよい気分転換になりました。ゆっくりと音楽を聴くと私の気持ちが落ち着くので、赤ちゃんの動きも(赤ちゃんが活発になったのか私が敏感になったのかは不明ですが)とても鮮明に感じ取れて、それがさらに他の胎教の楽しみにもつながり、私の妊娠には音楽はなくてはならないくらい、とてもお世話になりました。
出産後に感じた音楽胎教の効果
乳幼児期の赤ちゃんセンターでも児童期の公園でも、子どもを連れて外に出るといろいろな方に「落ち着いたいい子ね」と言われることが多かったのですが、うちの子はどちらかと言うと腕白で、鉄砲玉のようにポーンと飛び出していくと戻ってこないタイプだったので当時は「落ち着いている」という言葉がピンときませんでした。しかし胎教のことを考えてみると、確かに小さいころから「片付けて~」「帰るよ~」などと私が一言(時には3回や4回)声をかけると、きちんと私の方を向いて「は~い」と答えてくれましたし、比較的すぐに行動に移してくれましたので、「親の言葉が子どもに届いている(子どもが親の言葉を受け止められる)」ところがもしかしたら「落ちついたいい子」という評価につながったのではないかと感じています。(※子どもが大人の言葉をどの程度受け止められるか(理解できるか、ではありません)は幼児教室の面談の基準にもなるほど大切な要素ではあります)
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【α波】と音楽胎教
「α波」とは
「α波が出る」音楽とは
α波(アルファ波)は「リラックスした状態などで脳に観察される脳波」のことです。リラクゼーション音楽や胎教音楽の宣伝文句に「α波(が出る)音楽」などと使われますが、現在のところ「耳から入った音楽という聴覚刺激に反応して脳波にα波が出現する現象」は実証されておらず「α波(が出る)音楽」にその科学的根拠はありません。
「α波が出る」音楽の正体
α波とは「リラックスしたらα波が出る」のではなく、「リラックスした状態では脳波のα波が占める割合が高くなる」という意識状態による脳波の変化にすぎません。つまり「音楽を聞いたからα波が出てリラックスできる」のではなく、厳密には「音楽を聞いてリラックスしたからα波が出ている脳波状態になった」ということになります。音楽CDの宣伝に使われる「α波音楽」とは「リラックスできる音楽」と換言できます。
「α波」の胎教効果
しかしながら「α波音楽には胎教効果がある」と言っていいのではないかと私は思っています。確かにリラックスしたらα波が出たり、α波が出たら記憶の定着が高まったりする現象は科学的に証明されておらず、「α波」自体に胎教効果はありません。しかし、α波が出ているリラックス状態ではママの体の中ではママにも胎児にもよいホルモンが分泌されやすくなりますから、妊娠中に「リラックスすること」が非常に大切なことは事実です。
【周波数】と音楽胎教
CD『グレース/GRACE (ソルフェジオ周波数528Hzで作られた胎教音楽) 』
周波数とは
周波数とは「1秒間に振動する音の波の数」です。単位は「Hz」で「ヘルツ」と読みます。私たちの耳がとらえる音はさまざまな周波数の集まりです。音量や音程や音色は周波数の違いにより生じるのですが、周波数が違えば音程などが変わるというわけではありません。同じ楽器で同じ曲を同じように演奏しても、調律を変えれば異なる周波数で演奏することができます。
周波数が人の心に与える影響
音の周波数は人間の行動や感情に強く影響します。第二次世界大戦中にナチスドイツが「恐怖と攻撃性を誘発する周波数」を研究していたと言いますが、より身近な例では日本語に「おどろおどろしい音」「キラキラした音」「ユーモラスな音」などという表現が存在すること自体が、日本人が昔から音の違いによる感情の変化を感じていた証拠ではないでしょうか。私が学んだ他の言語でも(たった4言語ですが)同じでした。
胎教に役立つ周波数とその効果
CD『ソルフェジオ・ヒーリング528~心身を整える5つの周波数』
胎教としての周波数を考えてみると、その効果が有名な周波数に「ソルフェジオ周波数」と呼ばれる9つの周波数があります。よい感情を促す周波数と悪い感情を増幅させる周波数があります。今聞いている音がいくつの周波数の音なのかは非常に鋭い絶対音感をもつ人にしか分からないのですが、もし生活の中で「何かイライラしてしまうな」と思ったら、もしかしたら耳に届いている音が原因かもしれません。
- 174Hz ー 意識の拡大と進化の基礎
- 285Hz ー 多次元領域からの意識の拡大と促進
- 396Hz ー 罪、トラウマ、恐怖からの解放
- 417Hz ー マイナスな状況からの回復、変容の促進
- 528Hz ー 理想への変換、奇跡、細胞の回復
- 639Hz ー 人とのつながり、関係の修復
- 741Hz ー 表現力の向上、問題の解決
- 852Hz ー 直感力の覚醒、目覚め
- 963Hz ー 高次元、宇宙意識と繋がる
DNAを修復する周波数
CD『DNA Repair(ソルフェジオ周波数他、科学的にもDNAの正常な働きを促すとされる周波数を収録)』
レオナルド・ホロウィッツの本
上でご紹介したソルフェジト周波数の効果やこれからご紹介する「愛の周波数」528Hzの「DNAを修復する効果」など、周波数の人に及ぼす影響はすべてレオナルド・ホロウィッツが著した『ジョン・レノンを殺した凶気の調律A=440Hz』という書籍で紹介されました。
周波数の胎教効果
心への胎教効果
周波数が人の心に与える影響は科学的根拠がないにも関わらず長年強く支持されてきました。多くの人が周波数の効果を信じる理由は、音と感情の結びつきは普段の生活の中でも非常に強く実感できるからだと思います。環境省は主に工事で発する機械音や金属音などの低周波音問題についてホームページで注意喚起をしていますが、低周波を多く含む騒音を聞くと人は不安になったり攻撃的になったりしますし、高周波を多く含む川のせせらぎや小鳥のさえずりを聞けば心が穏やかになったことを実感できます。
体への胎教効果
音を聞いて心穏やかになると自律神経が整えられますので、血行がよくなったり体のだるさが取れたり…という体への効果も期待できるのですが、その他にも体への物理的な効果があると言われます。そもそも音の周波数が体に「物理的に」影響を与えることは「サイマティクスの科学」や「水の記憶」など多くの実験により実証されています。音による空気の振動は耳に届いている瞬間に同時に、体のすみずみにも届いています。人の耳では気づくことはできませんが、振動する空気は音の圧力でまるで全身をマッサージしているかのような刺激を与えます。この音圧が人に与えるよい影響には医学界も注目しており、アメリカではすでに優秀な専門医たちにより音を使ったがん治療の研究が進められていると報道されています。
▼「サイマティクスの科学」で音を可視化
▼胎教にいい3つの周波数
科学的根拠がないものの人の心に強い影響力がある周波数には「人間の脳によい影響を与える周波数」というものがあります。脳によい周波数は400Hz~600Hzと言われており、他にも胎教効果が高いと言われる周波数があります。
- 愛の周波数(528Hz)
- 高周波(1000Hz以上)
- 超高低周波(20Hz以下/2万Hz以上)
「愛の周波数」と胎教効果
CD『おやすみあかちゃん~愛の周波数528Hz~ (528プリモトーンオルゴール)』
「愛の周波数(528Hz)」とは
周波数は「音波が1秒間に繰り返す波の数」のことです。528Hzという周波数は別名「愛の周波数」とも呼ばれ、自律神経や副交感神経に働きかけ心と体のバランスを健康的に整えてくれるためにさまざまな効果のある有名な周波数です。
「愛の周波数(528Hz)」の効果
528Hzの音は、意志とは無関係に作動している自律神経 の中でも特に心身を安らぎモードに導く副交感神経を効果的に刺激していて、528Hzを含む音楽を聴くと唾液の分泌が高まったり、冷え性が改善したり、心拍や血圧がより安定したり、さまざまな健康効果が期待できます。「愛の周波数」528Hzの周波数を謳ったCDはたくさん売られていて、快眠であったり、免疫力であったり、幸福感であったり、集中力であったり、いろいろな健康効果をコンセプトにしたCDを聴くことができます。
「高周波」と胎教効果
「高周波」とは
自然の中ではあふれている「高周波」の音には心と体に心地いい響きとゆらぎが含まれています。低周波に健康被害が報告されているのと対照的に、高周波の音を聞くと人は自分が自然の一部のように感じたり、自然の大いなる流れに身を任せている気持ちになったりするほどリラックスできるためヨガや瞑想などでもよく使われます。しかし「高周波」の音楽はそれほど有名ではありません。なぜなら、音楽CDには「高周波」よりもさらにインパクトが強い「超高周波」という言葉の方が使われるからです。
「低周波」の音
低周波の音とは「周波数20Hz~100Hzの低い周波数の音」です。(超低周波音は20Hz以下の空気振動で、通常人の耳には聞こえない音を指します)「低周波」の音には人を不快にさせ、心に負担を与えてしまいます。心が不安定になると自律神経や副交感神経にストレスが加わるため、体に何らかの影響が現れます。環境省が発表している資料によれば頭痛や耳鳴り、吐き気などの不調が低周波音問題として報告されています。
「超高低周波」と胎教効果
人が「音が高い」と認識できる高周波音よりもさらに周波数が多い音を「超高周波音」と言います。人間の耳が感知できるのは20Hz~2万Hzくらいだと言われており、人が聞くことのできない音は「超低周波音」や「超高周波音」と呼ばれますが、この超高低周波音が脳によい影響を与えることは科学的に実証されています。そのためか、心身にとてもよいとして多くの音楽CDやCDブックが売り出されています。
<超低周波とは>
超低周波数の音は、ゾウやクジラなどの体が大きい動物の会話に含まれます。ピアノやドラムなど低周波楽器と呼ばれる楽器の音にも含まれています。
<超高周波とは>
超高周波数の音は、イモリやコウモリの発する、人には聞こえない音に含まれます。自然の中では水の流れ落ちる音や鳥や虫の鳴き声などにも含まれますし、高周波楽器と呼ばれるヴァイオリンやフルートなどの音にも含まれています。
超高低周波の科学的根拠
超高低周波の音には科学的な根拠があります。1995年、旧文部省外郭機関(大学共同利用機関)と大橋教授ら京大脳病態生理学の合同チームによって、耳では聞き取れない響きが脳幹と視床下部の血流を活発にすることが発表されました。2000年には「ハイパーソニック・エフェクト」の名でアメリカ生理学会論文誌に公表されています。
▼「ハイパーソニック・エフェクト」について読むならこちらがおすすめです。詳しく、しかし読みやすく書かれています。
参考書籍
「奇跡を引き寄せる音のパワー」ジョナサン・ゴールドマン(KKベストセラーズ) 「7つのチャクラが開くCDブック」永田兼一(フォレスト出版) 「聴くだけで引き寄席が起こるCDブック」村山友美(フォレスト出版) 「はじめての『超意識』覚醒」鈴木啓介(徳間書店) 「528Hzの真実」山水治夫(ナチュラルスピリット) 「なぜ音で治るのか?」ミッチェル・ゲイナー(ヒカルランド) 「ジョン・レノンを殺した凶気の調律A=440Hz」レオナルド・g・ホロウィッツ(徳間書店) 「能力と健康を高める音、壊す音」ドン・キャンベル&アレックス・ドーマン(アスキー)
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【1/fゆらぎ】と音楽胎教
CD『安眠音~1/fゆらぎ~』
「1/fゆらぎ」とは
「1/fゆらぎ」は「エフ分のいちゆらぎ」と読みます。規則的な音楽のなかに見られる不規則性のことで、単に「ゆらぎ」とも呼ばれる現象です。
「1/fゆらぎ」の音楽とは
「1/fゆらぎ」が一番多く含まれる音楽はモーツァルトの楽曲だと言われています。モーツァルトだけでなく、モーツァルトが活躍した「古典音楽の時代」に作曲された曲にはオーケストラ曲であれピアノ曲であれ、他の時代に作曲された音楽よりも「1/fゆらぎ」が多く含まれます。
「1/fゆらぎ」の胎教CD
「1/fゆらぎ」が多く含まれている胎教CDはモーツァルトだけではありません。ヒーリングCDとして高い人気を誇る「自然音」を聞いても「1/fゆらぎ」を感じられます。小川のせせらぎ、そよ風、潮騒のしらべなど自然界には共通した音のリズムがあり、その微妙で捉えどころのないリズムが「1/fゆらぎ」なのだそうです。同じ自然界に生かされている私たち人間の脳波や体にもこの自然のリズムは存在し、人が創り出した「音楽」よりも「自然音」の方がと調和しやすいとも言われます。「自然音」も胎教のためのリラクゼーションCDとしてとても人気があります。
「1/fゆらぎ」の胎教効果
「1/fゆらぎ」の健康効果は「規則的なリズムやテンポやメロディーの中に不規則な音が聴こえると脳と心が反応し、α波が出るためによりリラックス感を得られる」などと言われますが、うち寄せる波の音や葉が風にそよぐ音を聞くと自然と心が洗われる気持ちになることに小難しいウンチクは必要ありませんでした。自然の音の中でも「深海の音」を聴くと、まるで自分も赤ちゃんと一緒に羊水の中にいるような気持ちになれて、私のお気に入りの「自然音」でした。
【倍音】と音楽胎教
CD『睡眠浴~倍音浴2』
「倍音」とは
倍音とは、理論的には「基本となる音(基音)の○倍の周波数を持つ音」のこと。自然界に存在するすべての音は、それぞれ固有の倍音を含んでいます。倍音によって音の雰囲気が変わり、倍音がたくさん含まれていると「複雑な音」として認識されます。倍音がまったく含まれていないのは、聴力検査で聞くような「ピー」という音(純粋な正弦波の音)で、自然界には存在しません。
「倍音を含む」音楽とは
倍音を含む音は、私たちに強い印象を与えます。日本人は倍音をとても大切にしてきた民族だと言われることがあります。尺八や笙など、日本古来の楽器はメロディの移り変わりよりも倍音の響きを大切にしてきました。身近な暮らしの中ではテレビのアナウンサーは倍音のない声で喋るために感情に左右されない情報のみを伝えられますし、演歌歌手の歌声や芸人の声には倍音が強く含まれており豊かな感情が伝わってくるのだとされます。
「倍音」の胎教効果
倍音と日本人
日本は高温多湿で四季のある自然環境です。そのため、家屋には「調湿性」が求められ、タタミやフスマといった、他の国では見られない素材を使うようになりました。タタミやフスマは音を反射せず、やわらかく吸収します。そのため、西洋の発音のように口を大きくあけて子音をメインにしたしゃべり方だと、聞き取れないんですよね。 口をあまり開けず、倍音を使ったしゃべり方 -映画 どん底に出てきた人たちのような- が、昔の日本人のふつうのしゃべり方でした。そして、日常的に倍音を聞く感度が高められました。そこが聞き取れなかったら会話にならないのです。和楽器も倍音を重要視されていますよね。 しかし、戦後の急激な西洋化によって、住居は和室からマンションに、学校で習うのは「大きく口を開けてほがらかに歌いましょう」といった、「音によって表情を付ける」ものへと傾倒していきます。自然環境の中で必要に応じて産まれてきたやり方ではなく、諸外国を手本にしたやり方の導入です。
3大胎教音楽のすすめ
《モーツァルト》
CD『胎教モーツァルト』
モーツァルトの胎教効果
モーツァルト音楽には「モーツァルト効果」という言葉も生まれた脳への顕著な効果があります。胎教によいとされる音楽には「1/fゆらぎ」「周波数」「倍音」などいくつかの特徴がありますが、モーツァルト音楽にはそのほぼ全てが非常に多く含まれているとされます。このような特徴のある音楽を聴くとリラックスして脳内に「α波」が出て、ママの体は赤ちゃんによいたくさんの種類のホルモンを分泌し、穏やかな気持ちになります。その「心地いいと感じる気持ち」が赤ちゃんに伝わり、赤ちゃんも穏やかに安らげると言われます。(ただしモーツァルト効果については「モーツァルト以外のクラシック音楽でも似た脳波の反応が見られたりするなど専門家の論争は続いています)
《自然音》
CD『自然音と音楽が融合した「MOTTAINAI SOUND」 vol.3 耳をすまして』
自然音とは
自然音とはその名の通り「自然の中で聞くことができる音」です。例えば人気のある自然音CDには小鳥のさえずりや小川のせせらぎ、波が打ちよせる音、雨が大地をたたく音などがあります。胎教には自然音CDもおすすめですが、自然音に慣れない妊婦ママには「自然音の上にやさしいメロディの音楽を重ねて収録している音楽CD」もおすすめです。
自然音の胎教効果
自然音には「超高低周波」「ゆらぎ」「倍音」のすべてが含まれています。そもそも「なぜ自然に囲まれているとリラックスできるのか」という疑問から「超高低周波」「ゆらぎ」「倍音」などが発見されたとも言えるほどです。
自然音CDを選ぶ時の盲点!?
自然音CDはたいてい自然の中で収録されていますが、「自然の音」と一口に言っても実態はさまざまです。例えば「小鳥のさえずり」という自然音CDを聞きたいとき、私がぼんやりイメージしていたのは「肌寒い高原の朝、小鳥が一羽鳴きはじめ、それに応えるかのようにまた一羽が鳴きはじめ…」など静寂の中の凛とした小鳥の鳴き声でした。しかし私が買ってしまった「小鳥のさえずり」CDは数えきれないほどの鳥がけたたましく泣き喚いていて、脳裏に浮かんだのはジャングルのドキュメンタリーで見た「ジャングルで人間に自分のテリトリーを侵害されて警戒しまくっている大型の鳥」。リラックスとは程遠い「小鳥のさえずり」でした。その後、自然音CDを聴きまくってみると、この少し騒がしい小鳥のさえずりも大自然の一部だと思え、よい気分転換になりましたが最初は本当にびっくりしました。
《オルゴール》
オルゴールの音とは
オルゴールの音には超高周波数が含まれることが証明されています。オルゴール療法の創始者である佐伯吉捷さんが大阪大学産業科学研究所に依頼して、無響室でオルゴールの周波数を測定、超高周波の存在を確認。そののち、国際科学復興財団主席研究員・文明科学研究所所長の大橋力先生が測定したところ、オルゴール音に含まれる超高周波数は100キロHzに達するという具体的な数値も解りました。
α波を含む音楽の胎教効果
1995年に旧文部省と京都大学の合同チームによって「人間に聴こえない高周波を含む音楽が脳幹の血流を促進する」という研究結果(ハイパーソニック・エフェクト)が発表されていますから、人の可聴域をはるかに超えるオルゴール音には、脳幹の血流を促す作用があることが科学的に裏付けられていることになります。
▼「ハイパーソニック・エフェクト」について読むならこちらがおすすめです。詳しく、しかし読みやすく書かれています。
オルゴール療法とは
オルゴールの音色で病気の症状を改善させる「オルゴール療法」という治療法があります。オルゴール療法は非常に効果的で、すでにリウマチ、脳梗塞、アルツハイマー、冷え性、うつ病など、およそ120~130種類の病気に対し回復例が報告されています。オルゴール療法のメカニズムは「ハイパーソニック・エフェクト」によって自然治癒を高めて不調を改善することです。脳幹は血圧・体温・ホルモンの分泌などをコントロールする自律神経の根幹ですが、聴こえない高周波を含む音楽を聴くことで脳幹の血流が増え自律神経が上手く機能すると、体の治癒能力が向上して体の悪いところは自然に修復されていくことになります。
▼オルゴール療法の創始者である佐伯吉捷氏の著
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