寝かしつけの心理学的ヒント
眠たくなるまでベッド禁止
スムーズに睡眠状態に移行するためには、本当に眠い時以外にベッドを使うことを制限した方が効果的です。心理学の刺激制限療法を応用した方法です。
お子さんが1〜2歳児であれば、「子どもが眠たそうにしている気がする」「子どもがうとうとしてきた気がする」状態でベッドに寝かせては、ベッドに横になると子どもが覚醒してしまい元気に遊びだしてしまう…ということはありませんか?
横になったら10分くらいでスッと寝付く時以外はベッドは使わせない方が寝つきが良くなります。
睡眠以外はベッド禁止
寝ること以外でベッドを使わせないようにした方が夜寝られるようになります。パブロフの犬の実験と同じです。
お子さんが3~6歳児であれば、日中、お子さんがベッドで飛び跳ねたり、お布団や毛布をままごと遊びに使ったりはしていませんか?
ベッドは寝る場所であると、ベッドを見ると反射的に「眠くなる」くらいにまで脳に学習させられたら夜の寝つきはぐんと良くなります。
子どもリラックス法
寝るためにはリラックスをするのが一番です。しかし、子どもには「リラックスをする」「力を抜く」ということがとても難しいものです。そのため、まず筋肉に力を入れて、それからフッと力を抜くようにします。
足の裏から始めて、ふくらはぎ、ひざ、ふともも、おしり、お腹…と順に意識を集中して力を入れては脱力する、を繰り返します。口、ほっぺ、おでこ、と顔まわりを脱力しますが、目を最後にして、そのまま目を閉じたままにするのがオススメです。
寝かしつけの医学的ヒント
白濱龍太郎医師
2019年5月に放送されたのヒルナンデスに登場した睡眠の専門医。
著書は13万部の大ヒット
【目次】(「BOOK」データベースより)
1 すぐに眠れて朝まで起きない「ぐっすりストレッチ」のやり方/2 「ぐっすりストレッチ」であなたの睡眠が大きく変わる(「よく眠れない」「寝ても疲れが取れない」は“深睡眠不足”が原因だった/「ぐっすりストレッチ」で「深睡眠」をしっかりとれば目覚め爽快! ほか)/3 「ぐっすりストレッチ」で久しぶりによく眠れた!体験談/4 質の高い睡眠で生活習慣病を予防し、病気に負けない体をつくる(免疫力を上げて、三大疾患「がん」「心筋梗塞」「脳卒中」を防ぐ/生活習慣病のもと「血圧」「血糖値」「コレステロール」の値を改善する ほか)/5 さらにぐっすり眠るための8つの裏技(邦楽で起きれば気持ちいい目覚めが待っている/幸せな眠りを運んできてくれるのは、朝の一杯の味噌汁 ほか)
白濱先生が番組内で紹介した睡眠のアドバイスのうち、子どもの寝かしつけ習慣にぴったりのものをピックアップ。
寝る前にストレッチする
白濱先生によれば、スムーズに寝るためには「深部体温」を上げることが大切。
「深部体温」は高低差が少ない。「深部体温」を上げるためには、首の後ろをあたためたり、
首のストレッチをしてコリをほぐすと良い。ストレッチの方法は、
両手を親指以外の指で組み、
首のくぼみに当てて1分間上下に動かす。
お風呂に入っている時がおすすめ。
睡眠のゴールデンタイムは
これまでは「夜10時から2時まで」が睡眠のゴールデンタイムと言われてきたけれど、
最近の研究では睡眠のゴールデンタイムは「入眠から4時間」とのこと。
寝られない、寝られないとストレスに感じる必要はない。寝られないことを気にしすぎると余計に寝られなくなるので要注意。
睡眠時間は90分周期ではない
従来は、レム睡眠とノンレム睡眠の周期が90分なので、
起きるのは睡眠が浅くなるレム睡眠が良いと言われていました。
しかし、最近ではレム睡眠とノンレム睡眠の周期は人それぞれで、
90分の人もいれば120分の人もいることが判明。
寝る前は歯磨きをしない
理想の睡眠時間は7時間
朝起きたら日の光を浴びる
夏はクーラーをつけたままで
暑い夏の夜はクーラーをつけたまま寝ても良い。
睡眠中は体温が下がるので、クーラーをつけたまま寝るときには通常よりも1~2度高く設定すること。
クーラーをつけたままにするときの電気代について。一度消して再度つけるよりも、一度つけたらつけっぱなしにした方が電気代が安くなることが多い。
扇風機は壁に向けて
「扇風機に当たったまま寝ると死ぬ」という昔の都市伝説は(持病がない限り)ウソ。死ぬことはない。
ただし、夏カゼをひきやすくなるので、扇風機は壁に向けておくのがおすすめ。
口呼吸防止には口テープを
(※ヒルナンデスの放送内容ではありません)うちは子どもたちの口呼吸に悩んでいたのですが、この番組を見て、口に睡眠テープを貼るようになりました。3人の子ども全員(幼児と小学生)が一晩で口呼吸から鼻呼吸で寝るようになり、さらに、口にテープが貼ってあるので布団の中での無駄なおしゃべるもしなくなり、寝かしつけが格段に楽になりました! 試してみる価値ありです!
ちなみに、睡眠口テープは専用のものが売っていますが、うちは絆創膏を使っています(通常サイズの絆創膏を3分の1に切って使っています)。絆創膏と専用テープを使い比べてみると、専用テープの方がつっぱり感がありません。上の子はかなり気にするタイプですが絆創膏で大丈夫でした。敏感なお子さんは最初から専門テープの方がいいかもしれません。
いびきをかく時は横向きに
いびきをかく場合には横向きに寝た方がいい。仰向けでねると舌がのどの方に落ちるから。抱き枕もおすすめ。
うつ伏せにねると、
腰痛、0脚、顎関節症などになる可能性がある。
(注意)寝る前の一杯は厳禁
子どもの寝かしつけには関係ありませんが、毎晩飲んでいるという兄のためにぜひ書き残しておきたかったポイントでした。
お酒を飲むと、寝つきはよくなるが、深い睡眠はとれない。「寝つきが良ければ良質な睡眠である」とは言えないので注意。
欧米の寝かしつけ習慣
海外で見聞した育児本や育児番組の情報です。
寝る前に散歩する
北欧のある田舎で行われている子どもの寝かしつけ法だそうです。私もやってみましたが面白いくらい子どもが寝てくれるようになったので、少し億劫ですが試してみる価値はあるかもしれません。
わが家では寝る前の散歩がとても効果があったので、夕食の前に入浴をすませて、入浴後にはパジャマではなく一旦普段着を着てから夕食と歯磨きをするようになりました。そのあと、家族みんなで(ママは食後の片付けをせずに)20分ほど散歩をします。家族の会話も増えましたし、少し薄暗くなっているからか、子どもたちは普段は話してくれないような話もしてくれるようになりました。
寝る前に感情日記を書く
寝る準備ができたら、幼児から小学校低学年くらいまでは本を読むこと(読み聞かせ)が有名ですが、小学校高学年以上になると「心の日記」を書くのだそうです。「心の日記」とはストレス対策に使われる手法で、その日に心が高ぶったイライラやストレスなど感情を吐き出すような内容を書き出すことで、心を落ち着かせる効果があるとされています。
睡眠時間前の2時間が勝負
大人の場合は、ベッドに入って10分以上眠れない状態が続いたら他のことをしてみるのがおすすめですが、子どもの場合は「ベッドに入ってもなかなか眠れない」という状況を避けるようにするのが得策です。
寝てほしい時間から逆算して、徐々に刺激を少なくして眠る雰囲気を作ってあげましょう。寝てほしい時間から2時間くらい前から少しずつ始めるのがおすすめです。
欧米には子どもは夜8時前にベッドに入るご家庭が少なくありません。そんな子育て家庭の夕食時間は夕方5時半~6時くらいです。
具体的に、子どもを覚醒させてしまう強い刺激というのは「テレビやスマホなどのブルーライト」の他にも「食事」「歯磨き」「入浴」なども含まれますので、夕食はできるだけ早めにとり、入浴や歯磨きも就寝時間の30分前には済ませたいところです。
朝6時前に起きる
寝かしつけというと、夜の行動にばかり気が向きますが最も効果的なのは朝早く起きることです。朝6時までに起きる人は、朝6時以降に起きる人よりも人生において2倍以上の達成感・幸福感を感じられるといいます。習慣は親から子どもへの最大のプレゼントだという考え方があります。お子さんのためにも、家族みんなで朝6時に起きてみてはいかがでしょうか。そして、毎日同じ時間に起きることができれば完璧です。
▼ 本田真凛・望結姉妹は毎日5時起きだそうですね。
朝はミントの香りで起きる
ヨーロッパのある田舎で行われている育児法だそうです。どの家庭にも庭やベランダにハーブが植えてあるものですが、朝はミントの葉を摘んで、子どもは朝一番に飲む水にミントの葉を入れてミント水に、大人はミントの葉にお湯をそそぎミントティーにして飲むのだそうです。すると、すっきりと目が覚めるとされていました。
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