「手先を使えば使うほど脳が発達する」という脳科学の理論を幼児教育にうまく応用しているのがモンテッソーリ教育です。子どもが楽しんで手先を使えるモンテッソーリのおもちゃや遊びの中には、家庭でも簡単に取り入れられるものがたくさんあります。今日は「ハートバッグ」の作り方&園児におすすめの大きさの型紙をご紹介します。さっそくお子さんと一緒に遊んでみてはいかがですか?
【このページの目次】
脳を鍛えるハートバッグ作り
ハートバッグとは2枚のフェルトを交互に編み上げて作るハート型のバッグのことです。
ハートバッグと幼児教育
ハートバッグはモンテッソーリ教育で採用されている知育遊びの一つです。ハートバッグ作りの良いところは型紙作りからフェルトを編み込む作業まですべてお子さんが一人でできるところです。型紙なく適当に切っても、また、お子さんが(型紙があっても)ヨレヨレにしか切れなかったとしても、それなりにキレイにでき上がります。モンテッソーリ教育の核である「自分でできた!」という達成感と自信を持たせるという目的のためには格好の遊びだと言えます。
ハートバッグと英語の勉強
2枚のフェルトの「切り込みを多く」したり「曲線に」切ったりすることで、画像で挙げたようなよりデザイン性のあるハートバッグを作ることができます(詳細後述)。ハートバッグは海外でも非常に人気で、英語で検索するといろいろなオリジナルのハートバッグの作り方が検索できるので、オリジナルのハートバッグ作りはママの英語力アップのためにもおすすめできます。
ハートバッグを作ろう!
準備するもの
- フェルト (30cm×10cm)
- 型紙用の厚めの紙
- はさみ
(※)フェルトの手触りに触感による知育効果があるとされています。フェルトは質もお値段もさまざまですが、お子さんの知育遊びとして取り入れるのであれば国産フェルトがはやりおすすめです。
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ハートバッグの作り方
では早速、こちらのハートバッグを作ってみましょう!
1. 型紙を用意する
「縦30cm×横10cm」の厚めの紙をこのような形に切ります。
2. フェルトを切る
フェルトをこのような形に切ります。2色のフェルトを使うと編み目がキレイに出ます。
3. フェルトを折る
4. 切り込みを入れる
フェルトの内側に3ヶ所の切り込みを入れます。
お子さんに切ってもらう時には、この型紙をこのように置いて「切り取り線」を書かせてあげてから切ってもらうと、お子さんに「定規を使って真っすぐな線を引く練習」もさせてあげることができます。
5. フェルトを重ねる
折ったフェルトを、ハートの形になるように重ねます。
こちらの方が内側が写真に撮りやすかったので、ひっくり返させていただきますね。
6. フェルトを編む
フェルトを編みます。「編む」と言っても、実際には片方の輪の中に、もう一方のフェルトを通していく作業です。
どちらからでも構わないのですが、ここでは最初に「白」を「赤」の輪の中に通しました。片方をもう片方の輪の中に通すことで、両面同時に「編む」ことができます。
最初に「白」を「赤」の輪の中に通したので、次は「赤」を「白」の輪の中に通します。
「白」を「赤」の輪の中へ。
「赤」を「白」の輪の中へ。
さあ、2段目です。「赤」「白」「赤」「白」…と交互に見えるように編みたいので、2段目の最初は「赤」を「白」の輪の中に入れます。
「白」を「赤」の輪の中へ入れて、さらに編み続けます。赤、白、赤、白、と編み続けて、編み続けて、編み続けて…。
最後は「白」を「赤」の輪の中に入れたら出来上がりです。お疲れさまでした。
7. できあがり
当たり前ですが、裏面も同じ編み目の模様です。
ハートバッグの側面。
ハートバッグの内側もキレイな編み目の模様をしています。
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【3歳児】のハートバッグ
基本のハートバッグに挑戦!
3歳くらいから挑戦できる基本のハートバッグをは縦30cm、横10cmくらいの大きさがおすすめです。
3歳児のための型紙
3歳児におすすめのハートバッグ型紙(A4に収めるため上半分のみの型紙です。大きめの厚紙で全体の型紙を作るか、フェルトを半分に折ってお使いください)
3歳児にオススメの大きさ
3歳のお子さんには「縦30cm×横10cm」の大きさをおすすめいたします。これ以上小さくなりますと、お子さんの指では作業が難しくなりますし、これ以上大きくなりますと作りやすくはなるかもしれませんが、かなり大きなサイズのフェルトが必要になります。手先の器用なお子さんやハートバッグ作りに慣れているお子さんであれば、少しずつ小さくしていくことで手先をより器用に使う必要がありますので知育的効果が高まります(詳細後述)。
【4歳児】のハートバッグ
小さいサイズを作ろう!
ハートバッグ作りに慣れた4歳以降のお子さんには「縦24cm×横8cm」の大きさをおすすめいたします。型紙を小さくするとより細かい作業をすることになるので、より高い知育的効果が期待できます。
4歳児のための型紙
4歳児におすすめのハートバッグ型紙(A4に収めるため上半分のみの型紙です。大きめの厚紙で全体の型紙を作るか、フェルトを半分に折ってお使いください)
【5歳児】のハートバッグ
四つ葉のクローバーを作ろう!
フェルトの内側の切り込みの仕方を変えると、このようなクローバー模様を作ることもできます。このクローバー模様は…
このように真ん中の2本の中央に半円を二つ作ったフェルトで編みます。おすすめサイズはこんな感じです。
5歳児のための型紙
5歳児におすすめハートバッグ型紙(A4に収めるため上半分のみの型紙です。大きめの厚紙で全体の型紙を作るか、フェルトを半分に折ってお使いください)
「縦30cm×横10cm」の大きさフェルトで作ればこんな感じになります。
ハートバッグの側面にクローバーが浮かび上がりますが、このクローバーのハートバッグは少し難しくなりますので、おすすめできるのは5歳以上のお子さんでしょうか。器用なお子さんかハートバッグ作りに慣れたお子さんであれば年中さんくらいから挑戦できるかもしれません。これは編むのも少々コツが必要ですが、フェルトを…
このように切ることが難しいので、毛羽立ちにくい国産のフェルト(詳細後述)か、切りやすい薄手の画用紙を使うことをおすすめします。中央に作る半円の位置が少しでもずれると…
このような、ちょっと残念な仕上がりになってしまいます。
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国産フェルトのすすめ
フェルトの知育的効果とは
小さなお子さんのためのハートバッグ作りでは基本的にフェルトを使います。フェルトは柔らかく、ちぎれにくいため、小さなお子さんでも扱いやすいからです。また、知育的観点ではフェルト特有の温かみのある肌触りの心地よさも脳によい刺激を与えると言われています。
国産フェルトと外国産の違い
手触りは雲泥の差
最近では、非常に廉価なフェルトもたくさん出回っていますが、知育遊びとしてのハートバッグ作りは肌でふれた時の「触感」が大きなポイントですので、できれば国産の手ざわりのよいフェルトを使われてあげたいものです。
毛羽立ちが少なく切りやすい
国産のフェルトは毛羽立ちが少ないので、クローバーのハートバッグのように細かい切り込みを入れなくてはいけないハートバッグ作りには必須です。廉価のフェルトでは細かい切り込みを入れるのはとても難しいので、国産フェルトでなければ厚めの画用紙がおすすめです。
再利用可能で何度も遊べる
国産フェルトは強いため長保ちします。一度、ハートバッグの形に切っておけば何度でも遊べます。編み目をといても毛羽立ちにくい国産フェルトならではの利点です。
安いフェルトの臭いに注意
また、廉価なフェルトは臭いが気になるものもありますので、購入の際にはレビューなどを気をつけて見てみてください。
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さいごに
天才が育つモンテッソーリ
「天才中学生藤井四段の驚異的な集中力は幼児期のモンテッソーリ教育により培われたものだった」2017年6月27日にYahoo!ニュースで取り上げられ、にわかにモンテッソーリの幼児教育法に再び注目が集まっています。
数々の天才を世に送り出しているモンテッソーリの幼児教育法は、マイクロソフトの創業者ビル・ゲイツやアマゾンの創業者など稀代の天才を育てることで有名ですが、また一人モンテッソーリ出身の天才が現れました。
面白そうだなと思い、それぞれの型紙を印刷しました。
5才児用のクローバーの型紙を印刷しようとしたら、4才の所へ飛んでしまって、残念ながら印刷できませんでした。