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【このページの目次】
ソフロロジー出産とは
ソフロロジー出産はママがリラックスすることで、麻酔を使わず陣痛を和らげ、ママにも赤ちゃんにもやさしいお産で、トレーニングはCDを聞き流すだけなのに産前産後に嬉しい効果がたくさん!
▼ ソフロロジー出産のすすめ
「陣痛が痛くない」の真相
その気持ち、よく分かります!だって実際に陣痛を「痛い」と感じないお産を体験した今でもよく説明できないほど、なんとも不思議な感覚だったからです。
▼ ソフロロジー出産体験レポ
陣痛を和らげる4つの方法
ソフロロジー出産ではどうして陣痛の痛みを和らげることができるのか、陣痛の痛みを感じにくくするための陣痛対策の方法は4つあります。
1. 呼吸法で痛みを和らげる
正しい呼吸をすることに集中することで、自分が脳で認識する痛みを自分でコントロールできるようになるのだそうです。一般的に、痛みを感じるときにその痛みから意識を逸らせば、脳は痛みが弱まったと認識するのだそうです。
そのためソフロロジー出産では「息を長く吐き続ける」ことだけに集中して、陣痛の痛みから意識を逸らし、脳が感じる陣痛の痛みを弱めます。陣痛という極限の痛みの中で「息を吐く」という単調で簡単なことに集中するために、『なぜ息を吐くと赤ちゃんが生まれるのか』を学びます。
人間のほぼ全ての臓器は自分で動かすことができません。唯一の例外が「肺」です。体の中で唯一自分で意識的に動かすことができるこの「肺」を利用して、陣痛の痛みを弱めようとするのがソフロロジー出産です。
▼ 痛みを和らげるソフロロジーの呼吸法
2. 母性で痛みを和らげる
なんて話を聞いたことはありませんか?痛みを忘れるほど赤ちゃんを愛しく想うのは母性のおかげです。昔は「母性は出産後に赤ちゃんを抱いたときに初めて感じられるものだ」などと言われてきましたが、ソフロロジー出産のイメージトレーニングでは妊娠中から母性を育みます。
公式には「妊娠中にしっかりとした母性を育て、陣痛中には十分な母性が働き、赤ちゃんを愛しいと思う心を積極的に意識することで、妊娠も出産も陣痛の痛みも育児の一環だと受け入れ、陣痛の痛みを受け流せるようになる」などと説明されます。
陣痛の痛みを「受け入れ、受け流す」ということは、つまり、ママが陣痛に対して前向きであればあるほど陣痛は痛くなくなることになります。
陣痛は「痛くてイヤなもの」だったのは医学の発達していなかった頃の話です。昔は出産がママの命を危険にさらす大仕事だったので「イヤなもの」だったのかもしれませんが、今は陣痛は痛くても決して「イヤなもの」ではありません。
そもそも陣痛の痛みは赤ちゃんを外に送り出すための子宮が収縮するときの痛みですから、陣痛がなく子宮が収縮しなければ赤ちゃんを取り出すためにママはお腹を切らなくてはいけません。ママの体を傷つけずに大きな赤ちゃんを外に出せるように天から授かった力が、陣痛です。
ソフロロジー出産では「陣痛は赤ちゃんが生まれる上で最も大切なエネルギーである」と考えます。つまり、「陣痛がなければ赤ちゃんは生まれてくることができない!」ということは、「陣痛の痛みがないと赤ちゃんに会えない!」けど、赤ちゃんに会えないのは嫌なので「陣痛の痛みは今の自分に大切なものだ!」という思考です。
陣痛の痛みを受け流すためには、ママが「陣痛の痛みは赤ちゃんにとっても自分にとっても必要なものなんだ」と強くイメージできることが大切です。呼吸法のトレーニングをするときにも、陣痛の痛みは大切な痛みなんだと意識するようにすると、きっと本番の陣痛も大したことなくなります。ソフロロジー出産で育まれる母性は、出産時の陣痛だけでなく産後の育児にも非常に効果があります。
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3. 知識で痛みを和らげる
ソフロロジー出産で、出産と陣痛について知れば知るほど不安や恐怖による陣痛の痛みが緩和されるのは、出産と陣痛について正しく知ることで、陣痛中に脳に入る痛みの情報量を減らすことができるからです。
例えば「陣痛は長くても50秒しか続かないこと」「陣痛の後には必ずくつろぎの中休みがくる」ことを知っていれば、脳が感じる痛みを弱めることができるのだそうです。これは脳が痛みを認識するときに、不安や恐怖の気持ちがあると痛みに関する情報を誤って認識してしまうからだそうです。
特に初めての出産では恐らく理性が吹っ飛びますので、無意識的に陣痛中に息を吐き続けなくてはいけません。論理的に考えられない状況では、「どれだけ心から納得しているか」「効果を信じられるか」が成否の分かれ目です。つまり、いくらトレーニングをしてもソフロロジー出産の考え方や効果を信じられず、「陣痛が痛くないわけない」「陣痛はやっぱり怖くてイヤだ」と考えてしまっていては、残念ながら、陣痛の痛みは「痛い」ままだということになります。まずは下の記事を読んでみませんか?
▼ 読めば安産!? お産の正しい知識
このサイトだけでは不十分な場合は、ぜひご自身が納得できるまで他のサイトや本などを読んで、出産と陣痛の正しい知識を身につけてお産に臨んでください。きっと陣痛の痛みがそれほどでもないことに驚くと思います。
4. ホルモンで痛みを和らげる
「呼吸法」も「母性」も「知識」もいわばお産でリラックスするための工夫でもあります。お産でリラックスすれば、ママの体からはママを守るためのお産ホルモンが分泌されます。
一番強力なホルモンはエンドルフィンという名の「鎮痛ホルモン」です。とても強力なホルモンで「脳内麻酔」と呼ばれたりもするほど、実際に痛みを和らげてくれます。さらに「脳内麻薬」と呼ばれることもあり、鎮痛作用と一緒に快感作用もあります。まさに陣痛の痛みを赤ちゃんと会える幸せのイメージで払拭しようとするソフロロジー出産のためのホルモンです。
また、ママがリラックスできていればオキシトシンというホルモンも分泌されます。別名を「愛情ホルモン」と言いますが「幸せだなぁ」「嬉しいなぁ」と感じる時に分泌されるのが特徴です。このホルモンはお産をぐんぐん進めてくれます。このホルモンが分泌されればスピード安産ができ、ママが陣痛にさらされる時間を短くすることができます。
他にも出産という生命の神秘のために陣痛という極限の痛みを乗り越えなければいけないママのために、ママの体は何種類ものホルモンを分泌してくれます。その大切なホルモン分泌のタイミングと分泌量を決めるのはママがリラックスしているかどうかです。
さいごに
ソフロロジー出産が陣痛対策として使っている方法はすべてママが自分で簡単に取り組めることばかりです。ソフロロジー出産はそのやり方を、ママが取り組みやすいようにソフロロジー式分娩法として構築しましたが、もしかしたら昔は祖母や母から娘へ、村のお産婆さんから村の娘たちへ、伝わっていた知恵なのかもしれないと、そんなふうに思えるほどソフロロジー出産は体にやさしく自然なお産です。
ソフロロジー出産のすすめ
体にやさしいお産
ソフロロジー出産では、息を長く吐くことで陣痛を乗りきり、赤ちゃんのことを想うことで陣痛と陣痛の中休みをやり過ごします。さらに出産について正しい知識を持ち、陣痛の痛みの意味を知れば、痛みの中でも赤ちゃんの存在をしっかりと意識でき、意識できた赤ちゃんの存在がまた陣痛の痛みを和らげてくれます。麻酔薬を使う必要がないナチュラルなお産です。
▼ ソフロロジー出産ってどんなお産?
成功例がたくさん
さらに、ソフロロジー出産の成功例がたくさんあることも大きな励みになるかもしれません。「陣痛が痛くなかった」と感じたママがこんなにたくさんいるのだから、きっと「自分も陣痛を乗り切れる」と前向きな気持ちでお産に臨むことができます。陣痛に対する前向きな気持ちは痛みに対する不安を減らし、それが痛みを減少させてくれます。僭越ながら私の出産レポをご紹介しておきます。
▼ ソフロロジー出産1人目(失敗)
▼ ソフロロジー出産2人目(感激!)
▼ ソフロロジー出産3人目(大満足!)
お産以外にも嬉しい効果
ソフロロジー出産の「お産」以外の効果も実感しています。授乳も、寝かしつけも、夜泣きも、大きな問題はなく(ただし寝かしつけに関してはジーナ式やEASY式などソフロロジー以外の育児法も取り入れていました)、私はたいていぐっすりと寝かせてもらえました。当時、ソフロロジー出産に産後の育児にも効果があることは知りませんでしたが、思い返せばたくさんの恩恵を受けていたように感じます。
▼ ソフロロジーの何がそんなにいいの?
痛くない陣痛は無痛ではない
陣痛が痛くない出産というと無痛分娩が有名ですが、ソフロロジー出産は無痛分娩ではありません。無痛分娩とソフロロジー出産はむしろ対極にあると言えるかもしれません。ソフロロジー出産は医療の助けをできるだけ借りずに、陣痛という本来の出産のエネルギーを赤ちゃんのために効率よく使おうとするナチュラルな分娩法です。
ソフロロジー出産は「陣痛がなくなる」わけでも「陣痛の痛みがなくなる」わけでもありません。人間の体から、違う人間が一人まるまる出てくるのですから痛くないわけがありません。しかしながら、ソフロロジー出産では陣痛の痛みを「痛い」とは感じないような感覚を得ます。このような曖昧な感覚なので個人差が大きく、「ソフロロジーのトレーニングをしたのに、まったく効果がなかった」というママもいます。それでも「効果はあったに違いない」と無類のソフロロジー好きの私には思えてしまいます。もしソフロロジーのトレーニングをしていなければ、もっと長く、もっと辛いお産になっていたかもしれませんから。
▼ ソフロロジー出産のすすめ
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この記事はソフロロジー出産のための公開講習会への参加体験、ソフロロジー出産関連書籍および自分の3回のソフロロジー出産体験を加味して執筆しています。