『頭がいい子のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』 がおもしろい! 幼児~小学生の図鑑, 地図, 辞書の使い方から、幼児も楽しめるおすすめの図鑑, 地図, 辞書など使える情報が満載。
『頭がいい子の家のリビングには「辞書」「地図」「図鑑」がある』とは
「具体的なアドバイスの量」が他の育児本とは桁違いな『頭がいい子の家のリビングには「辞書」「地図」「図鑑」がある』。すぐに試してみたいアドバイスが満載。
感想は「読んで良かった!」
『頭がいい子のリビングには必ず「辞書」「地図」「図鑑」がある』 を読みました。幼児教室で使っていたテクニックもあれば、目からウロコの知識もありましたが、一番良かったのは幼児期から小学校時代までの家庭知育のヒントが時系列で頭に入ったことです。これからの子育てがいっそう楽しみになりました。
さっそく取り入れてみると…
この本の中で紹介されていた図鑑と地図と辞書を一式(?)買い揃え、さっそく使っています。子どもとの会話がどんどん盛り上がるようになりました! 子どももニコニコと嬉しそうに「これは?」「あれは?」と聞いてくるので、きっと楽しんでいると思います。具体的なアドバイスが満載なので一読の価値ありです!
心に残った言葉
会話の「何?」を見逃さない
子どもの関心が持続するのはたった30秒! 「なぜ?」「これって何?」と言っていたと思ったら、もう次の瞬間には別の遊びに夢中になっています。その「知りたい!」と思った瞬間を逃さず、うまく知的好奇心を刺激するには、生活のメインスペースに知識のネタ本が置いてあるのが大切です。…(中略)…知識の吸収が一番いいのは、子どもの知的好奇心のアンテナが立っているときです。
置いてあることが大切
何度も調べて、習慣化してくると、子どもはわからないことがあったら自分で取り出して調べるようになります。…(中略)…ただリビングに置いていただけで、子どもが自発的に開き、好奇心を持って次々と調べ始めるということは起こらないでしょう。…(中略)…テレビを観ていて何か気になったとき。パッと開いて、「ふーん」と思って、またパタッと閉じる。図鑑を開いて見たというアクションがあるだけで、もう手放しでOKです。…(中略)…私の息子も(2歳の時に図鑑を買い、その後小学校入学まで2回しか開かなかったのに)9歳頃になってから、急に図鑑を開く回数が増えました。置いてさえおけば、見る機会がやってきます。
使いこなすには時間がかかる
図鑑や地図や辞書が置いてあると、子どもはこれらに慣れてきます。ただ、「使えるようになる」という意味ではありません。…(中略)…最初は「身近にあることがわかる」「ただふれているだけ」という感じです。…(中略)…関心のあることを調べたり、覚えたりするのはまだまだ先の話。…(中略)…親が開き、「一緒に見ようよ」と声をかけたとたん、とても魅力的なものに変わります。…(中略)…子どもは親を介してちゃんと使っていることになります。
「楽しいことが載っている」
「ここには楽しいことが載っている」と思わせたら勝ち! …(中略)…まずは親御さんが図鑑なり地図なりを開くことです。…(中略)…親が「へぇー、〇〇って書いてある」と驚いたり、「そうだったんだ、知らなかった」と感心したり、「おもしろいよ!」と笑ってみせると、子どもは勝手に寄ってきます。…(中略)…子どもの心を動かしてあげることが、知識を蓄え、賢くなっていくためには大切です。…(中略)…やがて自分ひとりでも手に取り眺めるようになるでしょう。
見慣れておくことが大切
地図にしても、壁に貼っておくことで、折々に眺めます。…(中略)…いざ本格的な勉強が始まったとき、「あ、自分の知っている、この(日本の)形だ!」と、びしっとつながるのです。
勉強以外の知識が差を生む
「昆虫の図鑑を見たところで、理科のテストに出るのはほんの一部ですよね?」などという声もよく聞きます。けれども、…(中略)…日頃からの知識の収集が地頭の土台となるのです。…(中略)…将来伸びる子に共通するのは…(中略)…知識の偏りが少ないということです。…(中略)…幅広い知識を受け入れる下地のようなものができています。現に今の中学入試問題も、そうした幅広い知識を問う問題が増えています。
時間を味方につける
食事のときもテレビも…すべて学びの時間。…(中略)…図鑑、地図、辞書を “おもちゃ” のごとく遊び倒す。…(中略)…入園前の小さいお子さんの場合、まだまだ必要ないと判断する方が多数です。でも、それは誤解です。…(中略)…スタートが早ければ早いほど、子どもの側の受け入れがラクになります。また、長い時間をかけるから、ムリなく確実に知識が定着していきます。…(中略)…例えば、ひらがなの読みについては私は子どもに2歳から、書きについては3歳から教えていました。…(中略)…すべてが3年ほど前倒し。…(中略)…理由は簡単。「ゆっくりやれるから」です。…(中略)…イライラしなくてすみますし、ましてや怒ることもないのです。反対に少しでも読めたら「すごい! 天才!」と思えます。
図鑑, 地図, 辞書は必須
地図や図鑑は主に「理科」「社会科」につながるものです。…(中略)…学力の向上を考えるなら…(中略)…漢字の書き取り練習をしたり、計算問題を解いたりといったことに時間を割くべきでは?確かに、国語と算数は学力の基礎です。…(中略)…理科からは自然における現象や法則を、社会科からは人の営みや世の中の仕組みを学ぶことができます。これらは将来役に立つ知識や考え方のベースになるものです。ひと言で言えば「人の幅を広げる」科目なのです。…(中略)…本来の学問に、科目の垣根などありません。…(中略)…科目は、学校教育をスムーズに行うためにつくられた便宜上の仕切りであって、子供の能力を伸ばすことを考える場合、それにとらわれてはいけません。2020年には、大学入試改革が行われます。…(中略)…大学側は単に知識の多い少ないを問うているのではなく、問題意識を持ち、さまざまな知識をうまく使いながら持論を展開していけるかどうかを試そうとしています。その幅広い知識や思考力の下地づくりに貢献するのが、図鑑、地図、辞書の知的ツールであり、これらを介して親御さんと遊んできた日常経験です。
学びのチャンスはどこにでも
テレビのニュースに地名が出てきたときにすかさず地図を見てみる。公園で見かけた花について、家に帰って図鑑で調べてみる。本に出てきた知らない言葉を一緒に辞書で探してみる…。…(中略)…日常のいたるところに、そのチャンスはありふれています。…(中略)…アンテナだけは立てておき、今チャンスかも」と思ったとき、声かけをしてあげてください。
「これって何?」がチャンス
子どものほうから「これって何?」「どうして〇〇なの?」と聞いてきたら、それは最大のチャンスです! …(中略)…子どもの問いかけに…(中略)…「正しい答え」を言う必要はないのです。親が物知りである必要はまったくありません。
子どもを伸ばす魔法の声かけ
ベストなセリフはこうです。「え?わかんない。面白そうだから、帰って調べてみよう」これだけでいいのです。…(中略)…「一緒に調べよう」という誘いかけがより有効になります。…(中略)…「おもしろそう」というセリフがポイントです。子どもにお母さんも興味を持ってくれたんだ」と伝わります。さらに、「知らないってことは面白いんだ」と伝えることもできます。…(中略)…大切なのは、子どもの問いかけに答えることではなく、問いかけを「キャッチする」こと。…(中略)…「おもしろいね」は万能の声かけ。「なるほどね」「本当だね」「いいところ(おもしろいこと)に気づいたね」などもいいでしょう。これは「こんなことに気づくなんて、あなたって頭がいいのね」と言っているのと同義。子どもの自己肯定感が高まり、どんどんやる気になります。
家族でしたい知的活動
博物館や天文台や美術館といった知的公共施設のほか、動物園や水族館や植物県などに出向いて本物に触れさせてあげましょう。家に帰り、そこで見たものを図鑑で確認する。反対に、図鑑で見たものを確認しに、博物館や動物園に行く…。その繰り返しが知識を定着させ、子どもの好奇心をどんどん広げていくのです。海や山などでの自然体験や、家族旅行などもいいですね。磯遊びでカニやヤドカリを見つける。山登りで草木を間近に観察する。空気のきれいな場所に泊まり満点の星空で星座を探す…。これ以上の学びはあるでしょうか。そうした実体験があると、図鑑に書かれていることもすべていきた情報として入ってくるのです。
知的好奇心が広がったケース
おばけ好きな子が、おばけの延長で「危険生物」に興味を持ち、やがて爬虫類や両生類、魚、動物へと興味を広げ、7歳ではすっかり生き物博士です。
恐竜が好きで、そこから化石に興味がわき、そして鉱物へと関心を広げていった子もいます。
電車好き、新幹線好きな子は新幹線の駅名を覚え、地図の中から駅を発見しては大喜び。同時に「静岡県ってすごいよ! 駅が6つもあるの」と県の名前と形も覚えました。小学3年生には大人以上の地理の知識を持っています。
スタートはおそらくピンポイントだと思います。けれども、それは広い世界に続く重要な扉です。好きなものがあることは、それだけで大チャンスです。「これが好きなら、これもどう?」とゆっくりお子さんの世界を広げてあげてください。同時にそうやって世界を広げて行くことを、親御さん自身も一緒に楽しんでください。
声かけの知育効果
知的好奇心は親の声かけ次第
声かけの意味と目的
声かけとは、子どもの中に芽生えているものに「声」と「ことば」を渡すことで、外に向けて動き出す手伝いをすることです。子どもの意識や思考を動かしてあげるためのもので、親のかかわりによって子どもの好奇心を刺激し、やる気や向上心を引き出すのが目的。
声かけの効果
「声」は子どもに感情を伝え、「ことば」は意味や内容を伝えます。親から与えられた言葉によって自分の内面で起きていることを認識でき、次の行動に向かう手伝いをします。この原則を踏まえて子どもの段階と状況に合わせて行うのが、私の考える「声かけ」です。
「発問応答メソッド」
私が代表を務める個別指導教室SS-1では、子どもの理解を深め、設問に正確に答えられる思考力を身につけるために声かけ技術を用いています。たとえば、国語の問題を解くときには「何について書かれていた?」「どんな登場人物がいた?」「どんな出来事が起こった?」といった問いかけをします。
子どもをやる気にさせる言葉
知識が増えてちょっと自慢したいようなとき
「なになに?おしえて?」
「すごいね、そんなこと知ってるんだ」
わからなくて気になっているとき
「この辞書に載ってると思うよ、一緒に見てみようか」
自分でやりたいけれど、やれる自信がないとき
「どれで調べようと思ったの?」
「それ正解。載ってると思うよ、大丈夫」
「ママも昔、何回もそう思ったんだ」
知識が増え、自分で考える力をもたせたいと願うとき
「その言葉もいいけど、もっとかっこいい言い方もできそうだね」
「〇〇という言葉も知っておくと、すごくいいと思うよ」
子どもの「なぜ?」の答え方
子どもが何かものをたずねてきたり、自分から話したがったりするのは、知的好奇心が全開になっているとき。声かけや親子の会話は正しい答えにたどり着くためのものではない。一緒に考えることが大切。
子どものタイプ別の声かけ
●お子さんはどんな遊びが好きですか?
体を動かすことが好き、得意 ーあ
お絵かきが好き、得意 ーい
しりとりなど言葉遊びが好き、得意 ーう
●お子さんはどんなクセがありますか?
何かするとき鼻歌をよく歌う ーあ
気がつくと落書きしている ーい
初めての言葉の意味を知りたがる ーう
●集中しているときでも気になりやすいのは?
動き ーあ
見えるもの ーい
音 ーう
(あ)体を動かすこと、雰囲気を感じ取ることに敏感な子。図鑑や地図を見るときにも動きを入れてみよう。辞書を「パッと開いて『ものごころ』のページを開けるかな?」というゲームもいい。
(い)映像センスに優れた子。ビジュアルが印象的なものがおすすめ。グラフや表、実物の写真なども効果的。地図を見ながら形を書くと、地形をすぐに覚えられる子が多い。
(う)言葉への感度が高い子。ものの名前に対する興味も深い。「これって何?」と聞かれたら正しい名前を教えてあげたい。詳細な情報にも興味を示す。
●面白いときどんな笑い方をしますか?
ハワワ!と大きく口を開けて全身で笑う ーあ
フフッ、クスクスとひとりで笑う ーい
周りを見てから嬉しそうに笑う ーう
(あ)周りの人と一緒になって遊ぶことが好き。図鑑などでリビング遊びするときも、おしゃべりしながら親子で楽しむといい。
(い)自分の世界を持っている子。気がつくと、一人で本を開くのも好き。楽しそうにしているなら、そのままにしておいて一人の世界を見守ってあげるのもいい。
(う)自分の感じ方にまだ自信が持てていないかもしれません。周りの反応を見て安心したいという気持ちが感じられます。目をあわせてにっこり笑顔を返してあげましょう。積極的に楽しみ始めるでしょう。
おすすめの声かけ例
「さっき公園で見かけた鳥なんだろうね」
「どんな色だっけ?」
「へー、いろんな鳥がいるね」
「いっぱいいるね」
「さっき公園にタンポポが咲いていたね」
「さっきのはこれかな」
「いろんなタンポポがあるね」
「かっぱの川流れって何?」
「か、っぱ、の…載ってないよ」
「『かっぱ』で調べてみたら?」
「『かっぱ』はポルトガル語って書いてあるよ」
「ポルトガルってどこ?」
「カントウタンポポはこのあたりに咲いてるんだね」
「カントウって何?」
「地図を見てみようか」
「海苔ってどこでとれるの?」
「裏を見てみようか。乾海苔って書いてあるね。生の海苔を干して乾かしたんだよ」
「あ、これが生の海苔だよ」
「これをどうやって干して乾海苔をつくるのか家で調べてみよう」
「あの魚、どうしてあんなに大きいの?」
「おもしろいよね〜」
さいごに
この本、本当に読んでよかったです。書ききれないことが、もっともっと載っている本でした。今、一番おすすめしたい育児書です。
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