2018年度から年中コースに「思考力特化コース」というものが新設されました。年中さんは「総合コース (基礎+応用)」と「思考力特化コース」の二択を迫られることになります。コース紹介を熟読してみると他社教材と似ていたり『こどもちゃれんじ』独自だったり、知育ポイントや通信教育選びのヒントがたくさん見つかりました。教材の内容や特徴とともにご紹介。
【このページの目次】
『こどもちゃれんじ』の挑戦
これまでの通信教育業界
これまで家計にやさしい「幼児通信教育」の各教材は、大きく「教科書直結型」と「体験思考力型」に分けられていました。
- 『幼児ポピー』『こどもちゃれんじ』が「教科書直結型」
- 『Z会幼児コース』『ぷちドラゼミ』が「体験思考力型」
として君臨し、そして『がんばる舎』がどちらの系統の問題も含んだ、価格も内容もとっつきやすい教材として親しまれていました。
『こどもちゃれんじ』の挑戦
2018年度から『こどもちゃれんじ』が「思考力型」に切り込んだのが「思考力特化コース」です。『Z会幼児コース』『ぷちドラゼミ』はクセが強く、問題や教材に嫌悪感を感じる方も少なくありません。そんな「思考力を鍛えたいけどZ会やドラゼミはちょっと嫌だ」という方を捉えるであろう新設コースだと思います。
『ちゃれんじ』2コースの選択
『思考力特化コース』の特徴
私がまず気になった特徴は以下の点です。
絵本・DVD・エデュトイなし
『思考力特化コース』には絵本・DVD・エデュトイのお届けはありません。絵本やDVDは「要らない」という声も多いので妥当なチョイスだと思います。
4月のエデュトイだけ例外
『思考力特化コース』にはエデュトイも付属しませんが、例外的に4月号のエデュトイだけもらうことができます。
ライバル教材の要素を導入
『思考力特化コース』として公式サイトで公表されている「新しいワーク」には『Z会幼児コース』や『ぷちドラゼミ』に見られる特徴的な問題も出題されているようです。他社のコンセプトを調査した上でベネッセならではのスパイスを効かせた問題になっているのだと思います。
『思考力コース』の内容と特徴
画像の出典は『こどもちゃれんじ』公式ページです。
『思考力コース』の送付内容
毎月届くのは主に4教材
”付録教材” が有名な『こどもちゃれんじ』にしては極端に少ないたった4アイテムで、しかも、エデュトイなし。『こどもちゃれんじ』歴が長いご家庭には封筒がとても「薄っぺらく」感じられるかもしれません(笑)
「思考力ぐんぐんワーク」
『思考力特化コース』の中核となる教材のようです。思考力を伸ばすポイントは2つ。「論理的な考え方」と「視点を変える考え方」、つまり論理的思考力と柔軟な発想力を鍛えられるそうです。(詳細後述)
「キッズワーク」
『思考力特化コース』では「自然」「生き物」「生活習慣」「社会性」のテーマは取り扱いません。
「考える遊びセット」
毎月お届け。親子で手先を動かしながら、楽しんで考える力を伸ばせるオリジナル教材。エデュトイに変わる付録教材のような教材。
「親向け情報誌」
「ひらがな なぞりん」
『思考力特化コース』では付属しないエデュトイを例外的に一度だけもらえるのが4月号のエデュトイ「ひらがな なぞりん」。この教材で ほとんどのお子さんがひらがなを書けるようになります。『こどもちゃれんじ』の園児期3年間の36種類のエデュトイで最も人気のある「ひらがなシリーズ」の中でも特に人気が高いエデュトイです。
『思考力ワーク』のページ
正式には『思考力ぐんぐんワーク』という名前だそうです。
「論理的思考力」を鍛える問題
【比較】
「同じ」「違う」を見つける力を養える比較問題。
【仲間わけ】
「条件」を整理しながら、条件を満たす「仲間」を見つける仲間わけ問題。
【法則問題】
ものの並び方など、「法則性」「規則性」を見つける力を養える法則問題。
【因果関係】
「なぜそうなったのか?」結果から原因を推察する力を養える因果関係問題。
「柔軟な発想力」を鍛える問題
【視点を変える問題】
自分で条件や法則を見つけ出し「視点を変えながら」複数の答えを見つける力を養える問題。
【パターン問題】
答えにパターンがあり、すべてのパターンを見つけ出す力を伸ばせる「答えが一つではない」問題。
【発想問題】
ストーリーの続きを考えることで、自由な発想で考える力をはぐくめる問題。
「説明する力」を鍛える問題
【説明力問題】
自分が考えた過程や直感で判断した理由、ものの規則性など「なぜそう思うのか?」を、自分の言葉で説明する力を伸ばす問題。
『思考力コース』と他社比較
『ドラゼミ』と似ている問題
【視点問題】【発想問題】
「自分で条件や法則を見つけ出し視点を変えながら複数の答えを見つける力を養える問題」や「自由な発想で考え答えのない問題」は『ドラゼミ』によく見られる問題です。メインの問題として出題されたり、『ドラゼミ』の非常に充実している保護者への3つのアドバイスを忠実に実行したりすることで、この「視点を変える問題」や「答えのない問題」ができるようになっています。
『Z会』と似ている問題
【説明力問題】
「Z会」は基本的に親子による会話で学習を進めますから、理由や規則性を説明する問題は頻出です。毎月の添削課題にも必ず「〇〇について話してみましょう」という問題が出されます。
『総合コース』の内容と特徴
『総合コース』の送付教材
さすが、”付録教材” の「こどもちゃれんじ」。4月には7アイテムが届きます。
「ひらがな なぞりん」
「なぞりんカード」
「キッズワーク」
「キッズワークファイル」
「絵本」
「DVD」
「親向け情報誌」
『ちゃれんじ』のページ
「生き物観察プログラム」
DVDと絵本で楽しく生き物を観察します。ワークはクイズ形式で楽しく知識を定着させます。
「ひらがな なぞりん」
4月号から8月号までの5回分で、全24枚47種類のカードで、ひらがな46文字をすべて書けるようになります。
「キッズワーク」
数や図形などの知育テーマを、切ったり折ったり、シールを貼ったりしながら、考える力を伸ばします。
両コース比較のまとめ
『思考力特化コース』
- 『Z会幼児コース』『ぷちドラゼミ』のいいところ取りか!?
- 絵本・DVD・エデュトイなし
- 自然・生き物・生活習慣・社会性の問題なし
『総合コース』
- 絵本・DVD・エデュトイ
- 自然・生き物・生活習慣・社会性の問題
- 将来の小学校での学習範囲のみを狙った問題
両コースとも同じ価格
- 12ヶ月一括払いで月額およそ2,000円
- 毎月払いでは月額およそ2,400円
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家庭教育というのは、程度の差はあれ、日中一緒にいるママの影響を強く受けます。幼児通信教育教材を選ぶ際には、教材とお子さんとの相性だけでなく、教材とママ自身の相性も考えてみてください。例えば、このような気持ちにしてくれた教材はありませんでしたか?
- 「お子さんの教材を見て、ワクワク楽しい気分になる通信教材はありますか?」
- 「解説を読んで、実際にお子さんと勉強しているイメージが湧いた教材はありませんか?」
- 「教材の年間予定表を見て『これは是非やりたい』と思った教材はどれですか?」
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