幼児のためのひらがなの教え方。1年で文章がスラスラ書けるようになる、某幼児教室のノウハウを家庭での親子学習にアレンジしてご紹介。
【このページの目次】
5歳でお手紙が書けちゃうの!?
1年で文章が書ける教え方
某幼児教室では4歳クラスでひらがなの練習を始めるのですが、1年後、5歳クラスではすべての子供たちが「ママとパパへのお手紙」を自分で書けるようになっていました。5歳から読書日記や新聞記事の要約を始めているというお子さんもいらっしゃいました。
楽しくなくちゃ覚えない!
幼児教室で講師をしていたときにたくさんの子にひらがなを教えてきました。今回ご紹介いたしますのは「子どもがたくさんいるからこそできる」幼児教室の方法を、家でママが子どもに1対1で教えられるようにアレンジしたものです。
楽しさを演出するコツ
ほんの少しだけ難しいものを
子供が楽しいと感じるのは「できた!」という瞬間です。「できた!」体験をたくさんさせてあげるには、ほんの少しだけ難しくしてあげるのがコツです。教育情報誌で最近よく見聞するようになった「スモールステップ」がこれです。
50音を少なくとも3周させる
「ほんの少しだけ」難しくしていくのであれば、50音を何周かさせてあげる必要があります。読めるようになるだけならば1周、たいだい書けるレベルであれば2周、完璧にマスターさせるのであれば3周、きれいな字の練習は4周目以降…というのが一番早いルートでしょうか。
作文が好きになる教え方
❶ よい文章の大量インプット
語学の基本はインプットファーストです。小学1~2年生のレベルで読み書きできる短めの文章を読み込みましょう。音読は語彙が増え、漢字を覚え、読解力が伸びます。作文力だけではなく総合的な国語力を鍛える基礎トレーニングにもなりますのでおすすめです。
おすすめの音読教材
音読ができれば題材は何でも構いません。絵本や教科書などでもよい練習ができますが、音読の練習のための教材は文字の大きさも行間の広さも文章の長さも絶妙に計算されていますし、レベルアップもしやすいので、やはり使いやすいと思います。
レベル1. 年長~小学校低学年
ひらがなと簡単な漢字なので幼児から使えます。
▼ 七田
▼ 学研
▼ 陰山式
レベル2. 小学校低学年~中学年
小学生になったら使いたい音読教材です。
▼ 齋藤孝の速音読
タイムを計って記録するタイプなので、お子さんのモチベーション維持は比較的容易です。
▼ 陰山式の徹底反復
安心の陰山式の徹底反復シリーズです。取り上げられている文章はすべて著作権切れの昔の名文ですので、図書館に行けば手に入る文章ではあります。
レベル3. 小学校中学年~高学年
高学年になったら子供新聞の記事を音読するのがおすすめです。受験の時事問題対策にもなりますし、将来の高校・大学受験で必要になるかもしれない小論文の準備にもなります。
▼ 朝日小学生新聞
朝日新聞は小学生を対象にしていますから、非常に読みやすくおすすめです。
▼ 読売KODOMO新聞
読売新聞のKODOMO新聞は中高生が対象になっていますから、朝日小学生新聞よりもレベルは高いのでご注意ください。
❷ 日記
音読と同時に書く練習も始めましょう。
▼ 日記をつけよう
こちらの日記ならば比較的書くことを見つけやすく毎日続けやすいと思います。
▼ 親子こうかん日記もおすすめ
ふつうの日記でもよろしいのですが、おすすめは親子交換日記です。今は可愛らしい交換ノートも出ています。
❸ 読書日記
交換日記で書く楽しさを感じさせてあげられたら、いよいよ本格的に作文の練習に入ります。また、読書日記は日記よりも書く内容に困ることがないのもおすすめポイントです。
読書日記をするコツ
読書日記というと本を読んだ感想を書く「プチ読書感想文ノート」をイメージしますが、書く内容は感想より要約の方がおすすめです。
感想文を書く練習と同時に、感想文を書く練習とは別に論理的な文章を書く練習をしておくことをおすすめいたします。あらすじを論理的に説明する「要約力」は論文を書くときにも役立ちます。
▼ 低学年で読みたい50冊
「くもの糸」「ごんぎつね」「泣いた赤おに」など名作50選。感想を書くスペースは比較的広く、縦書き。「感じたことを書こう」ではなく「心に残った文を書こう」など、1冊を終えると自然と考える力や伝える力が伸びる読書ノート。
▼ 高学年におすすめの100冊
縦書き。1ページに3冊分を記入できるように3分割されています。感想を書く欄は書きやすい『一言感想文』です。
▼ 読む本を自分で決めるタイプ
感想を書くスペースの他に「すきな登場人物」「すきな場面」「すきなセリフ」を書くスペースがあり、読書感想文の練習にもなります。
▼ 無料キットがお得すぎる神講座
作文の通信講座『ブンブンどりむ』は無料でもらえる「作文キット」が超豪華なことで有名です。
子どもが文章を作るコツと親が教える時のコツが「こんなの無料で教えちゃっていいの!?」と驚くくらいに懇切丁寧に載っています。無料キットはとりあえず申し込んでおいて損はありませんが、正規の講座もたとえ1年でも半年でも受ければ、作文力だけでなく(自分で文章が書けるようになると文章の構造が理解できるため)読解力もつくので、受講するなら1学年でも早い方がおすすめです。
❸ 要約の練習を始めよう
→おすすめのやり方
子供向けの新聞が読めるようになったら、1日1記事(~1週間1記事)要約をする要約ノートを作ってみてはいかがでしょうか。
▼ 新聞記事ならこの本
記事のまとめ方や感想メモなど、子どもにもとても参考になります。本書は大人向けの本ですから親が読んで要点をお子さんに教えてあげてはいかがでしょうか。
▼ 朝日小学生新聞
朝日新聞は小学生を対象にしていますから、非常に読みやすくおすすめです。
▼ 読売KODOMO新聞
読売新聞のKODOMO新聞は中高生が対象になっていますから、朝日小学生新聞よりもレベルは高いのでご注意ください。
さいごに
語学は早ければ早いほど
家庭学習で「書く力」を伸ばしたいときに読んでおきたいオススメ本です。
日本語も英語と同じ語学です。英語の幼児教育が注目されているように、日本語も早く始めれば始めるほどに「国語好き」「読書好き」「作文好き」にしてあげることができます。できるだけ早く始めて(テストの点数など)結果を求めずに純粋に楽しむことに集中できる幼児期を有効に使う一助になれば幸いです。
日本語も英語も大好きに
ちなみに、家庭での英語育児の良書が2019年12月に出版されました。日本語習得と英語習得との違いなども論理的に解説されていたり、家庭で何をすべきなのかが明確に示されていたり、子どもの成長に合わせて何度も読み返したい英語育児のバイブルです。日本語も英語も大好きになってもらいたいご家庭におすすめです。
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