小学生の自由研究は、全国で賞をとるようなテーマは参考にするのがなかなか難しかったりします。その点、地区大会の入賞作品は身近なネタを上手に自由研究していてとても参考になります。
自由研究で賞をとる条件
自由研究は真剣に取り組むと、お子さんの知力と学力がグンと伸びます。親のサポートも不可欠で、気力も時間もかかりますが、自由研究には他にはない大切な学びがあります。
テーマ選びについて
「沖縄に住んでいて海に行けばハリセンボンが手で獲れるからハリセンボンについて調べた」「たまたま化石掘りイベントに参加したから化石について研究した」「たまたま鎌倉に行ったから切り通りについて研究した」など、地域性や偶然性のあるその夏のその子だけのテーマは入賞しやすい傾向があります。
化学や物理の先取り学習を兼ねたテーマも非常に人気です。特に、小学1年生〜6年生まで学年を問わずに人気が高いのは「元素」の研究です。
量について
入賞を狙うのであれば「量」が必要です。テーマにもよりますが、低学年なら模造紙1〜2枚(綴じ込み冊子型なら5枚以上)、中学年なら模造紙3〜4枚(綴じ込み冊子型なら10枚以上)、高学年なら模造紙4枚以上(綴じ込み冊子型なら20枚以上)が一応の目安になります。
期間について
校内コンクールや地区コンクールでは「長く続けた自由研究」が入賞する傾向があります。夏休み前から始めた昆虫の観察研究や、小1から続けている天気観察など。
審査員について
校内や地区のコンクールでは、たいてい審査員が学校の先生です。各校数名ずつの自由研究担当教員を用意して全員でその年の自由研究を審査をすることが多いようですが、学校の先生が審査する場合に入賞しやすい自由研究は、取り組んだ期間が長く、提出物の量が多いものです。(学校の先生たちは「コツコツ頑張った足跡」を評価しないわけにはいきませんから)。
審査員に大学や企業の研究者など専門家が入っている全国区のコンクールなどでは、長くて単調な自由研究よりも、テーマに地域性や偶然性があり、条件を変えた観察や実験に取り組んでいる深みのある自由研究が好まれます。量が多いのも特徴ですが、発展的な観察や実験を何度も繰り返しているため量が多くなるのは必然と言えます。
1〜3年生が入賞した自由研究
『磁力の研究』
磁石にくっつくもの、くっつかないものを調べた研究でした。
『アサガオの観察研究』
アサガオを観察した自由研究。タネからタネまでを調べたり、受粉の様子を詳しくまとめたり、いろいろなアプローチがあります。
▼ 1年生から使えるアサガオの本
『アサガオの色水の研究』
アサガオの色水を作って、さまざまな液体に混ぜる自由研究でした。
『10円玉の研究』
10円玉をピカピカにする自由研究でした。
『野菜の生育の観察研究』
野菜の切れ端を育てて、観察し、まとめた自由研究でした。
『水に浮く食べ物の研究』
お風呂に水を張り、野菜や果物を入れてみて、浮くか沈むか調べた自由研究。さらに、塩を加えて浮くかどうかの実験をすると深みがでますが塩は大量に必要になります。
『飛行機の研究』
成田空港の航空科学博物館に行った体験談や、飛行機の本を何冊も読んで調べた内容をまとめた自由研究でした。
『セミの研究』
セミの一生について調べた自由研究でした。
『雲の研究』
特定の日に、同じ位置から空を見上げて、見えた雲を写真に撮って、雲の形や種類をまとめ、その日の天気予報を記した観察研究でした。
▼ 明日の天気を予想できるようになる本
『昔の暮らしの研究』
祖父母に昔の暮らしについて質問し、聞きとり調べをまとめた自由研究でした。
『昔の遊びの研究』
祖父母に聞いた昔の遊びをやってみたり、昔のおもちゃを作ってみたりした体験を詳細にまとめた自由研究でした。
▼ 著者は昭和30年代生まれ!
『クモの巣の研究』
クモの巣の特徴について調べて、クモの巣の標本を作った自由研究でした。
▼ クモ博士になれる本!
『紫キャベツの研究』
「紫キャベツ液の色の変化」を観察する実験でした。
『食べ物の研究』
近所の飲食店や商店街をたずねて食材の行き先を地図を作ったり、収穫量についてまとめた自由研究でした。
4〜6年生が入賞した自由研究
『カビの研究』
パンのカビは毒なのに、チーズのカビは食べられるのはなぜ?という疑問からスタートした自由研究でした。
『エスカレータの研究』
エスカレータの歴史を調べて、模型を作り、その過程を詳細に報告した自由研究でした。
『ピタゴラスイッチの研究』
工作を自由研究にした作品でした。テレビでピタゴラスイッチを見て、興味のある要素を抜き出して、スロープ、回転、階段などそれぞれで、素材や角度を変えて、スピードを測った自由研究でした。
『卵の殻の研究』
卵の殻を溶かすとどうなるのかを調べたり、卵の殻の溶かし方や卵の殻が溶ける時間を比較した自由研究でした。
『花火の研究』
花火の色や形について質問したり、自分で小さな花火を手作りしたりした研究でした。
『海草の研究』
ワカメを自分で育ててテングサから寒天を作った自由研究でした。
『氷の溶け方の研究』
氷が溶けにくいように、新聞やタオルなどで氷をつつんで、どのようにしたら氷が溶けにくいかを調べた自由研究でした。
『自分の町の研究』
自分が住んでいる町の歴史を調べた研究でした。
『電気を通すものの研究』
電気を通すものと通さないものを調べた自由研究でした。
『塩の結晶の研究』
いろいろな塩の結晶を作って、観察して、比較した自由研究でした。
『星座の研究』
プラネタリウムに行って、季節の星座を調べて、夏の星座を観察し、星座にまつわる神話をまとめた自由研究でした。
『防災の研究』
地震や津波、台風など日本における自然災害の種類と統計を調べて、防災用品や救命救急について調べた自由研究でした。
『戦争体験談の自由研究』
祖父が体験した戦争についての聞き取り研究でした。近くの老人ホームにも足を運んでいました。
『近くの河川工事の研究』
近所で行われていた河川工事の様子を記録した自由研究でした。
『戦争施設の調べ研究』
近くの戦争関連施設に行って、戦争時の暮らしや戦争体験をまとめた研究でした。
『日本の食料自給率の研究』
日本の食料自給率と世界の国々を比べて、日本の食料自給率が低い理由や近年の取り組みについてまとめた自由研究でした。
『世界の国の研究』
国旗を調べて一覧にした自由研究や、人口を比較した研究、スーパーの外国製品を調べた研究など、世界の国々をテーマにした自由研究はたくさんあります。
入賞した数年続けた自由研究
数年続けたシリーズ物の自由研究は3〜4年間続けると入賞しやすい傾向にあります。
『天気の観察』
新聞の天気予報を集めて、予報と実際の天気を比較しまとめた自由研究。ちなみに、新聞の天気予報欄を切り抜きまとめただけでも6年間毎日休まず続ければ、6年次にほぼ100%入賞できます。
『発電の研究』
低学年のうちは電気を通すものや通さないものを調べたり、特性を比較したりするまとめ研究。中学年はレモン電池を作ったり、乾電池について調べたりする研究。高学年では発電所の仕組みを調べたり、発電所に見学に行ったりする研究など。
『アリの観察』
アリの巣づくり、アリの繁殖、アリの食べ物について数年をかけて一つずつまとめた自由研究。
『野鳥の観察』
野鳥のオスメスの見分け方、野鳥の暮らし方、1日の野鳥の数の変化など数年をかけて一つずつまとめた自由研究。
『花火大会の研究』
近所の花火大会で打ち上げられた花火の色や種類を毎年記録した自由研究。
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